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LR


避けるのは無理なのが分かったので、ブレーキをかける事に決まった。


気合を入れてブレーキペダルを踏み込む。


加速していた時にフルブレーキをかけてのでバス自体が左右に揺れた。


後部座席から女性陣の悲鳴が聞こえる。


ただ、バスはなかなか止まらなかった。


車輪は動いていなが、バスの勢いは衰える事なく街を目指す。


もともと目の前に見えていた街がどんどん近づいている。


「これはマズイかも‥。」


思わず悲観的な事を考えてしまう。


「おわかりと思いますが、このままでは100%街に衝突します。

 でも、ご安心下さい!

 被害者は300人程度で済みそうです。

 あっ、もちろんバスは無傷ですよ。」


No.9さんから何にも安心出来ない報告をされる。


「いや、ダメだから!

 何とか止める方法ないの?」


ダメ元でNo.9さんに尋ねる。


「う〜ん、推奨しませんが一つだけありますよ。

 ハンドルのLRボタンを長押しで緊急停止します。

 ただ、それを使うと一定期間動けなく‥」


No.9さんが言葉を続けているが、正直聞く気にならなかった。

すぐにでも行動を起こさないと間に合いそうにないからだ。


バスのハンドルにLRボタンがあるとは思えなかったが、今は藁にでもすがりたい状況だ。


俺はNo.9さんを信じてハンドルの裏側を意識しながらハンドルを握るのであった。

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