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名付け2
「斗馬さんは名付けに対する認識が甘いですよね?
いいですか、名付けとは‥。
『人、物、商品、土地、時代、気候、見た目、ほか概念化可能な対象一般に対して、それを他から区別し、指示できるようにする為に、一意的な記号を与える行為である。』
だそうです。」
したり顔である。
「いや、何が『だそうです』か!
何ですかそのWikiからそのまま引用してきたような言い回しは!」
突っ込まずにはいられなかった。
「ん?
そのまま引用?
まさか!
少しだけオリジナルをいじってるに決まってるじゃないか。
完コピするようなヤツに私が見えるか?」
何故が不機嫌になるNo.9さん。
「すみません。」
理不尽に思いつつも頭を下げてしまう。
「で、結局何が言いたいのですか?」
「名付けには愛が必要なんだよ。
愛!」
いや、二度も言わなくていいから!
何気にハードルを上げてくるのであった。