奥の手2
腕時計から聞こえるやり取りは数分続くと今度はバタバタと物音が聞こえだす。
『もう怒ったからね!』
『ぶっ殺す!』
『返り討ちや!』
『ひょってるのか?』
『ひょってねぇし!!』
最後は殴り合いになったようだ‥。
早く終わってくれないかなぁ‥。
ミーは泣いてるし、葵さん煩いんだけど。
腕時計から音が聞こえなくなってからもう一度声をかける。
「女神様、聞こえますか?」
さっきより声を大きくする。
『め、女神様!』
慌てる声が聞こえる。
『はん!
まだやんのか!!』
『違いますって!!
例の彼の声が聞こえます。』
『!!!!!!!
ちょっ先に言ってよ!!
‥‥‥
斗馬、何かしら?』
女神様の落ち着いた声が聞こえてくる。
う〜ん、さっきまでの怒鳴り声とは雲泥の差だ‥。
「お忙しい所にすみません。
少しお願いがありまして‥。」
『何かしら?』
「あの‥
葵さんが少し暴走してまして‥
何か落ち着かせる方法がないか知りたくて‥。」
『葵?
あ〜、あのサポートの‥。
ちょっと何があったのか観るから待ってて。』
数十秒後に反応が‥。
『ちょっと、どういうこと!?
まだ女の子増えてるし!
サポートが止めないって、どう言う事!?
詳しく聞きたいから、ソイツ借りるね。』
女神様がそう言うと葵さんは突然消えてしまうのであった。