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暴走3
オッサンに嫁ぐと聞かされ、あからさまに動揺する彼であった。
そんな表情を見て少しだけ心が痛むイスカ父。
しかし、娘の幸せの為だ手を緩めることはしない‥。
「まぁ、今すぐ返事はしなくていいから明日までに考えていてくれ。」
イスカ父は笑って斗馬の肩を叩く。
これにはイスカ父以外の全員が驚いていしまう。
これだけ攻勢に出ていたので強引に行くかと思ったら、まさかの撤退である。
イスカとイスカ母は何故?って思っていたが、あえて何も言わずに見守っていた葵さんとアリアは同じ気持ちであった。
「「うまい!」」
押すだけでなく、ひくこともやるとは‥。
しかも今すぐ返事はしなくていいが、明日までと期限を決められてしまっていた。
これは後になってジワジワと効果を表すだろう。
こうしてこの場はイスカ父のペースで進むことになったのである。