父の葛藤
イスカの父は葛藤していた。
可愛い娘を嫁がせて良いのかどうかで‥。
イスカの父は悩みながら昔の娘を思い出していた。
赤ん坊の姿。
やんちゃな姿。
仕事を手伝ってくれる姿。
走馬灯のようにいろいろな姿を見せてくれる。
振られてやけ酒する姿。
従業員の結婚式に呼ばれて、その夜涙する姿。
新婚の従業員に嫌がらせをする姿。
想像しながら父の表情がくもる。
母に早く結婚しろと言われてブチ切れる姿。
さらに父の表情がくもりだす。
幼馴染に先を越されて机をひっくり返す姿。
ここで父の心は決まった。
うん、結婚させよう!!
そうしよう!!
このままだと本当に不味い!!
どんな手を使ってでも結婚させてやる!!
父は拳に力を入れて決意するのであった。
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「これが依頼された物です。」
何故か異常に時間がかかったような気がするが、何とか依頼の物を納める事が出来たのでほっとするのであった。
イスカさんのお父さんが依頼品を確認すると報酬の銀貨5枚を渡してくれた。
大した依頼ではなかったが、道中いろいろあったので肩の荷が降りた感じがしていた。
これでホッと出来ると思った矢先、イスカさんのお父さんが口を開くのであった。