実家5
イスカside*************
「どんな作戦なの?」
聞くのが怖かったが、話が進まないので恐る恐る尋ねるイスカ母。
「それはもう凄い作戦よ。
依頼をでっちあげて、報酬に私自身を追加したの。
どう?
凄いでしょ??」
イスカが得意顔で説明する。
シーーーーーーン
皆の刻が止まる。
皆の反応を見て、イスカが不思議そうな顔をする。
そんな中、父が代表して動く。
「依頼をでっちあげたの?
報酬を自身にしたの?」
もしかしたら自分の耳が悪かったかもしれないので、念の為確認を取る。
「うん、でっちあげた。
あと、報酬の私ってところは書類を偽装した。」
さらりと犯罪をゲロするイスカ。
「もうコレ、犯罪だよ!!」
と思う皆であった。
「さすがにそれは駄目じゃない?」
勇気を出してイスカ母が指摘する。
「じゃー、他に作戦ある?
あったら教えて!!」
開き直るイスカ。
「ってか、もう作戦は始まってるの。
今更、やめられない。
この話を聞いた時点で、皆んなも共犯者だからね。
逃げられないよ!!」
さらりとトンデモ理論を展開するイスカ。
共犯者ではないのは明らかなのに、冷静さを欠いた人々は納得してしまう。
この場の全員がイスカの暴走列車に乗り込んでしまっていた。