女の戦い
着替えが終わったので、すぐにルナ様と合流する為に部屋から移動する事にする。
幸い、先ほどから聞こえてくる声が案内してくれるので、ルナ様がいることろに向かう。
階段を降りるとルナ様と私を助けてくれた男性が目に入る。
お礼を言おうと2人に近づくとルナ様が男性に短剣を差し出していた。
ルナ様は何をなさっているのですか?
その短剣を渡す意味をわかってますか?
その男性は私の裸を見たのですよ!
未婚の女性の裸を見る意味をわかってますか?
いろいろな思いが一気に溢れ出す。
思わず止めようと走るが間に合わなかった。
男性が短剣を受け取ってしまったのだ。
2人は走り寄ってきた私に驚いている。
一瞬だけルナ様に文句を言いかけるが、思いとどまる。
ルナ様は私が無事なのを喜んでくれているが、正直あまり嬉しくなかった。
「怪我は大丈夫?」
男性が心配した顔で尋ねてくる。
その顔を見て、胸が高鳴ってしまった。
だからこそ、ルナ様が短剣を渡したのが許せなかった。
だから男性に悪いとは思ったが自然と口が動いてしまった。
「助けて頂き、ありがとうございました。」
私は深々と頭を下げる。
「別にお礼は良いですよ。」
男性がまた笑顔で応える。
胸がチクッと痛むが、口は止まらない‥。
「あの一つだけ確認したい事があります。治療する為に、服を脱ぐのを手伝ってくれましたよね?」
私の言葉にルナ様と男性の顔色が変わった。