195/632
目的
「さて、報酬も受け取ったし帰ろうか!」
俺は冒険者ギルドを出てそう切り出してみる。
「何言ってるですか!?
本来の目的を忘れていませんか?
私の実家に食料を届ける依頼の途中ですよ!!
もうまったく!!」
イスカに怒られてしまう。
ん?
何か違和感を‥。
確かに食料をソトの街に届ける依頼のだったけど、届け先はイスカさんの実家だっけ?冒険者ギルドじゃなかった??
道中にいろいろあったのですっかり忘れてしまっていた。
「もうトウマさんは忘れっぽいですね。
イスカの実家ですよ。」
サバルさんにも同じ事を言われたのでそうなんだろうと納得する。
「だったらイスカさんの実家に行きましょう!」
そのままイスカさんの実家に行こうとするがここで待ったがかかる。
サバルさんが休憩しましょうと提案してくる。
本当は早く終わらせたかったがサバルさんがごねるので休憩することに。
皆んなで休憩出来るお店に向かおうとするとイスカさんは先に実家に向かう為、ここで別れると言い出した。
直前にイスカさんとサバルさんが2人で真剣な顔で話し合っていたのが妙にひっかかっていた。




