昼食8
プライベートエリアである2階に上がるとそのまま冷蔵庫を目指す。
冷蔵庫自体の高さは180センチぐらいなのだが、扉を開けると実は中に入れるようになっている。
そしてそこには有りとあらゆる食材が用意されている。
なろう系お得意のチートだ。
冷蔵庫に入ると其処はあり得ないぐらい広い空間だ。
それはもう大型のイ○ンである。
トコトコと飲み物コーナーを目指す。
『お酒』と書かれた棚を見つける。
さて、アリアに何を呑ませるか‥。
まずはビール
次に梅酒かなぁ。
あとはカクテルを数種類‥。
俺が真剣に選んでいると背後から声が聞こえる。
「それは発泡酒ですよ。」
全く気配が無かったのでビックリしてしまう。
振り返ると笑顔の葵さんがいた。
俺が何を選ぶか気になったようで追ってきたようだ。
「これ発泡酒なの?
ごめん、俺呑まないから詳しくないんだ。」
俺は実は下戸だ。
何度か呑んだことはあるが身体が痒くなったりして、いつも後悔することになった。
詳しく調べてないが、たぶんアレルギーだと思われる。
「では、詳しい説明しますね。」
いや、あまり興味がないので聞きたくないとは言えない雰囲気だった。
葵さんの目が鋭くなっていたからだ。
「日本の酒税法では「ビール」、「発泡酒」の定義として、それぞれの麦芽使用率が決まっています。「麦芽使用率(麦芽比率)」とは、水やホップ、酵母を除いた原材料の重量に対する麦芽の重量割合のこと。日本では酒税法上、「麦芽使用率」が50%以上のものを「ビール」、50%未満のものや、50%以上であっても使用可能な副原料の範囲を超えたものは「発泡酒」に分類されます。」
説明なが!
え?
ここまで詳しくする必要ある?
やばい、早く終わらせないと。
俺はビールを急いで手に取るのであった。