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昼食2
気軽に食べられて、車内を汚さない食べ物だ。
そう、サンドイッチだ。
前回好評だったので今回はさらに種類を増やす。
タマゴサンド。
ハムサンド。
さらに野菜サンド、ツナサンド、照り焼きチキンサンドを追加。
さらにシャキシャキ玉ねぎのみじん切りを上にトッピングしたホットドッグ。
少し辛めのマスタードをかければ完成だ。
さて飲み物も工夫したい。
この異世界は砂糖は貴重品だ。
街中の店では甘味は殆ど見かけない。
なので、サンドイッチにはあまり合わないが、カルピスを出す。
もちろん少し濃いめだ。
はぁ、別世界の食べ物を堪能してくれ!!
‥‥‥
目の前でアリア、イスカ、サバル、ビクトリア、ミー、サムさんが号泣しながら食べている。
まるで何日も食事が取れずに飢えていたかのように‥。
「はっ!」
ここでビクトリアの旅の目的を思い出す。
飽くなき食への探究心。
そう、未知への願望。
それを幾つも与えてしまった。
葵さんと目が合う。
ぎこちない笑いと頭を左右に振られてしまう。
声は出ていないが何を言っているのか伝わってきた。
「どうなっても知りませんよ。」
葵さんに見捨てられてしまう。