諭される
キキとララの親子を目の前に、この2人をどうするのか決めかねていた。
きっといろいろ苦労もあったと思うが、やっていい事と悪い事があると思う。
ただ、何でもかんでも許せばいいとは思わない。
出来ればこの辺りの判断を誰かに代わって欲しかったが、このバスの責任者は俺だ。
少し大袈裟な言い方になるが、乗客を守るのが運転手の使命だ。
時間にして数秒だが、心の中でどうすればいいのか自問自答していた‥。
するとアリアが優しい口調で語り出す。
「旦那様よ。
そう悩むでない。
この者達は罪を犯した。
罪を犯した者は罰をつけねばならない。
でないと、この者達は後でもっと大変な目にあう。
ここで悔い改めさせねば‥。」
アリアの口調は優しかったが、心に響いていた。
「そんな辛そうな顔をするでない。
後で我が慰めてやるので‥。
葵殿、この2人を格納庫とやらに連れて行ってくれ。」
アリアは俺の代わりに葵さんに指示を出す。
指示された葵さんはまったく迷いなく2人を物凄い速さで縛ると連れて行ってしまう。
口には猿ぐつわをする程の徹底ぶりだ。
連行する際、キキとララが暴れそうになったのでクビに手刀を打ち込み気絶させていた。
2人が暴れたせいでミーが目を覚ますが、アリアがすぐにおでこを撫でたりして寝かしてくてくれる。
結局、嫌な事をアリアと葵さんにやってもらい大いに反省するのであった。