突発休暇
イスカの人生を賭けた勝負が開幕する。
まずは斗馬を残して、上司であるサバルの前に向かうイスカであった。
サバルは受付嬢達を束ねる役職であった。
「サバルさん、ちょっといいですか?」
イスカが上司であるサバルに声をかける。
この時、サバルには嫌な予感がしていた。
「ちょっと体調が悪いので早退したいです!それと明日から1週間の休みを下さい!!」
イスカが吠える!
いや、どこが体調悪いの?
とは言えずに言葉を飲み込むサバルであった。
「き、急な休みですね‥。
そこまで体調が悪いのでしたら病院に付き添いましょうか?」
サバルは上司として完璧な対応をとったと自負していた。
だが、イスカはこの対応には難色を示した。
「チッ、余計なことを‥。」
い、今‥舌打ちしませんでしたか!?
サバルは可愛がっていた後輩に舌打ちされてショックを受けていた。
「大丈夫です。
彼氏に看病してもらうので‥。」
何故かドヤ顔で答えるイスカ。
「えっ?」
イスカの彼氏発言に驚きを見せるサバル。
「か、彼氏って‥。
美人でスタイルもいいのに何故か生まれてこのかた、男性と付き合った事がない貴女が‥。
冒険者の方からは残念美人と呼ばれている貴女が‥。」
サバルは彼氏発言を聞いて動揺してしまい、心の声が飛び出してしまっていた。
「ざ、残念美人‥。」
イスカはそのあだ名は初耳だったようでかなりのダメージを受けていた。