リリスのターン1
「女神様、落ち着いて下さい。
私たちは斗馬様を女神様から奪おうとしている訳ではありません。」
リリスがゆっくりと立ち上がって凛とした声で話しかけくる。
「ちょっと、どう言う事?」
女神が当然話し掛けられて狼狽している。
「私達はこの世界における妻ではありますが、女神様は特別な妻です。
女神様が一番なのです。」
リリスが落ち着いた声で女神を諭し出す。
「わ、私が一番なの?」
女神が一番と言われて表情が崩れる。
「チョロ。」
この場に女神を除いた全員が同じ事を思っていた。
「そうです、女神様が一番です!」
リリスは手を広げて大袈裟に振る舞って女神の注意を引いてからの止めの一言を放つ。
「そ、それなら仕方がないかな‥。
そっかぁ、私が一番なんだ‥。」
満更ではない様子でヘラヘラした表情にかわる。
「そういえば斗馬はどうしたの?」
妻の件は解決済みなのか女神が話題をかえてくる。
「今日はお疲れの様子で既にお休みになっております。」
これにもリリスが答える。
「そっかぁ‥寝てるかぁ‥
まぁ仕方がないかぁ‥。
わかった!
じゃぁ、もう良いや。」
女神は満足したのかこの場から消えようとする。
「女神様、お待ち下さい!」
しかし、それをリリスが止めるのであった。