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嫉妬
ギルド長の発言にヤマト(トウマ)の横にいた女性が反応する。
頭を隠していたフードを脱ぎ去り神秘的に美しい顔が露わになる。
顔に目がいってしまったが本人は顔を見て欲しかった訳ではないようだ。
しきりに耳を見せようとする。
「「エ、エルフ。」」
私とギルド長の声が重なってしまう。
ギルド長とシンクロして何だか嫌な気分になる私であった。
「ワシが手紙の受取人だ。
これでトウマの疑いもはれるじゃろ?」
エルフが自らを受取人だと言ってトウマさんを助けようとしている。
エルフの言葉にトウマさんがエルフの顔を見ている。
何!この信頼感。
何かイライラする自分がいた。
その後ギルド長とエルフが会話を進めるが私の耳には入ってこなかった。
私はずっとトウマさんの顔を見ていたから‥。
私の視線に気がついて顔を赤くして照れるトウマさん。
可愛い!!
ちょっ、どストライクなんですけど!!
今後、トウマさんの専属担当になろうと決意するイスカであった。