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少年は刀一本でPKになる  作者: 鳩乃蕃茄
妹の属性には気をつけよう
68/79

53 求めるは勝利、示すは蛮勇

前の投稿が半年前……?嘘やろ???

本当にすまんかった他の小説書いてたんや


俺は刀を取る無刀取りだかのやり方は知らない。だが近接戦闘において敵の獲物を投げ捨てる方法ならアホほどやってんだよ…!

それ即ち。


「躱して組み付いて下から蹴っ飛ば……すより普通先に刺すぅ…?」


グサリと刺さる太刀。遅れて訪れる熱さと痛み、そして0へと速やかに進むHP。

俺はポリゴンに変わった。




「あーえっとこれ勝てるまで出られない系?」


大量のデスペナとデバフに怯えながら目を開けると、そこは再び濃霧に覆われた森だった。

つまりモリアーティには戻れていないのだ。


"当たり前だろう。お前はまだワシに蛮勇の証明をしていない"

「なるほどなるほど?」

"案ずるな。咎はここでは機能せんから幾らでも死ぬがいい"

「心折設計ですね本当にクソが」


そこからはもう、地獄だった。


10回目

「刀寄越せよッッ!」

無闇に近寄り、当然のように刺される。

当然のように激痛と熱が全身を駆け巡っていく。


23回目

「よし、よし。クソ鎧の動きが見えてきたな!」

(首の飛ぶ音)


35回目

「OK全て理解した」

3秒後に真っ二つになった。


「アーッ」


「いい加減武器寄越せ」


「なるべく痛くなく頼…痛いわ!!」






「一旦ストップ!いや止まれって言ってんだろクソ鎧!!!」

180°回転し全速力で敵前逃亡しつつ脳をフルに稼働させ、反省会を開始する。

こういう勝てないときにまず考えるべきは死ぬまでのムーブだ。

死ぬ立ち回りには悪しきポイントが収束するのだからまずそこだろう。

まずリスポーン直後。

俺はほぼ様子見から、クソ鎧も95%様子見。

そしてだいたい10秒。このぐらいの時間が過ぎると幽鎧は信じられないほどの速度で走ってくる。

俺はこれの初撃を躱して武器を奪い取ろうとして失敗し、死ぬ。

他にも色々死にながら試した結果のまとめはこんな感じ。

木を蹴りながら枝を掴み、スレスレで横薙ぎに振られた太刀を躱しつつ、思考をまとめ始める。

もはやある程度の痛みに何かを感じることは無く、頭は冷水を当てられたかのように冷たく思考を回転させていく。

何故刀を取れなかった?小手が原因か?ならどうする?

取った後はどうする?スキルまでは使えない訳じゃない?スキルポイントは?どうする?

様々な考えが頭を過ぎり、そしてひとつに終着していく。

そして──。


「出来た」


それと同時に俺の首は再び吹き飛んだ。






それから試行錯誤を重ねて59回目。

急げ。急げ。

起き上がるとほぼ同時に走り出す。

ここらかは時間との勝負なのだ。

インベントリを操作し、取り出したのは拳程度の『石』。

最初の10秒だけの緩慢な動きの間に突っ込みこれを真横に投げることで視線の誘導、そして一瞬だけの隙が生まれる。

そして蹴術の【アサルトキック】を太刀の腹側面斜め下から叩きつけ、飛ばすと同時に走れ!!

ここまで出来たのが僅か3回。内2回は10秒経過で即捕まって首を捻じ切られている。

だから急ぐ。急げ。走れ!!!

残念ながら俺は後ろに目が付いているのでここで1回スライディングを挟んで躱す!

よし、この場所まで来ればクソ鎧は追うのを諦め、抹殺の姿勢を──

いや、なんでそのボロ太刀もう1本持ってるの?


「ズルだろ…」


間に合うか?あと何歩だ?

ドクリドクリと嫌に大きく、心臓が早鐘打つ音が聞こえる。

チラリと見れば既に構え、今まで使ってきていなかった何らかのASを発動させた幽鎧が既に走り出したところだった。

さっきの方法も次に通用するかは分からない。

その緊張感が、頬に嫌な汗をかかせ手先を滑らせる。


鎧はあと10メートル。5メートル。3メート……




「獲ったぞお前の獲物お前の錆星」


だが、勝った。


〈武士道【太刀】解放〉

〈アクションスキル解放〉

淡々と流れるアナウンスを他所にこれまでよりも大きい太刀を握り締める。

どんな刀であっても関係は無い。

なぜならジョブは強制的に武士へと切り替わるのだ。ならばもう敵のことなど関係あるはずがない。


「行くぞボロ鎧」


腰を落とし左足を引いて太刀もまた落とす。

ジョブが変わると同時に型もまた主が望むものへと変わった。

ならばもう遠慮は要らないだろう。

ここだ。ここが最後のチャンスだ。叫ぶは技の名!!握るは刀!!!

さあ行くぞ。

その名は…


火ノ型(・・・)一景【火天】ッ!!」


紙一重。幽鎧の禍々しく光る太刀をすり抜け躱しながら弓のように弾かれた俺の身体は、荒れた刀身を、己の生命全てを燃やすかのように耀き鎧を紙のように溶かし、やがて真っ二つに断ち切った。


オォ…オオオォ…


唸り声にも似た軋む音を漏らしながら幽鎧は初めて膝を着き、ポリゴンへ変わっていく。

同時に、錆星もまた役目を終えたかのように砕け散った。


"見事。貴様の蛮勇は今ここに証明された!"


その声が響いたかと思うとゴウと途端に霧が晴れ1本の道、そして。


「ツキハ。お前さんを歓迎する」


ニヤリと笑った顔、いや全身が頭髪に至るまで茹でたように赤い男が目の前に現れた。


〈豆知識〉

火ノ型は技数が他に比べて少なかったりする。理由はまた今度にでも。


いい加減拗らせた妹ちゃん書きたいよね。


あ、感想を貰えるとひとつにつき1週間早くなるかもしれない(ノープロットハイテンション)

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[一言] 待ってました!!!!!!!!!!!
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