39 ダンジョンへ
今年最後なのに遅れました。
新十二神将ちゃん性癖に刺さりまくってて嬉しいです。
あとデモエク運営はアンファング君を消してくださいお願いします
水曜日。
「う゛ぉぇぇ」
気持ち悪い。
寝不足からくる自己主張の激しい頭痛と眠気と謎の吐き気に朦朧としながらなんとか学校から帰っていた。
シンプルに死にそう
「よう!大丈夫か?」
「これが大丈夫に見えるなら多分お前は死人でも生きてるように見えるだろうよ…」
自転車に跨り話しかけてきた裕也を恨めしそうに睨む。
「そう睨むなっての。暇だし一緒に帰ってやっからさ!」
「そりゃどうも」
目の前がぐるぐるするぞこれ…
「ところで遥」
「ん?」
「俺もGOF買ったんだよ」
「おお」
「んでなんだが、俺今まであんまこういうちゃんとしたゲームの類をやったことが無くてな…。まだ開いてもいないんだが、どんな感じでやるのが効率いいんだ?」
「んーとまずはVRに慣れるのが大事だから、キャラ作ったら適当にフィールドに出てモンスターと戦ってみるのがいいと思う。んで割と慣れてきたら西側の森の狼とかがレベリング効率がよかったはず」
確かこの前掲示板で見たのはそのルートだった、と思う
「お、おう。なるほどとりあえず慣れたら西側の森に向かえばいいのか!」
「そうそう。んであとはレベル5でギルドに登録すれば多分序盤で1番効率のいいイノシシ狩りのクエストを受けられるから後は好きなように頑張って」
「OK!ありがとな!」
「おう。また分からないとことかあったら聞いてくれ」
「あ、というか今日一緒にやらない?」
「いやすまん今日は先約があるんだ」
「そうなのか。んじゃまたな!」
なんせ今日は…
ダンジョンに挑戦するのだから。
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いつもの宿屋からログインすると、躊躇わずある方向に向かって歩き出す。
まあ今発見されてるダンジョンなんて1つしかない訳で、それは数日前に倒したボス…
近衛蜘蛛のさらに奥にある。
戦ってる最中もチラチラと後ろに見えていたデカい門。既に人だかりが出来ている辺りからして恐らく正解だろう。
ダンジョン《ゴブリン王の牙城》に着いた。
そして入ろうとすると目の前にNPCが現れる。
「こんにちは〜。私はダンジョン専属ナビゲーターのナルムと申します。以後お見知りおきを」
シンプルな黒いドレスと黒髪長髪の美人なキャラなようだ。
「よろしく。早速ダンジョンに入りたいんだけど」
「分かりました〜。ですが入る前にルールの確認をお願い致します。こちらを」
そう言うとナルムは虚空から何かが書かれたパネルを取り出し渡してきた。読めということだろうか。
〜猿でもわかるダンジョンのルール〜
・1〜6人のパーティを組み中に入る
・最下層にいるボスを倒すとクリア
・その層またはエリアにいるボスを倒すと現れるワープホール、又はそのダンジョンの主を倒すと外にワープする。それ以外に外に出る方法は直接入口に戻るか専用のアイテムを使うしかない。
・ダンジョンは一定人数事にインスタンスエリアになっている
・パーティでダンジョンに潜る場合進めたステージは個人とは別に1番進んでいない人の階層に合わせられる。同じ場合は踏破率の低い人に合わせられる。
・ダンジョン内には宝箱がランダムで現れる。内容は銅銀金白金の4種類でそれとは別にシークレットもある。
・ボス撃破報酬はドロップ報酬とディール報酬の2種類
・蘇生は特殊アイテム以外不可
・死亡時はランダムに3割のアイテムがその場にばら撒かれる
要約するとこういう感じだろう。
「なんとなくルールは理解しました〜?じゃあおひとり様ゴブリン王の牙城へご案内」
ナルムが指を鳴らすと目の前のでかい門がゆっくりと開き、暗い闇が誘う。
「では〜生きてたらまた会いましょう」
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ドガァン!!
物凄い勢いで閉められた扉にビビりつつ、中の様子を観察する。
辺りは暗く、最低限の松明しかない。
元は古い遺跡だったのだろうか。ボロボロの柱や壁に幾何学的なよく分からない模様が彫り込まれている。
無鉄砲に突き進むだけでは迷いそうなものなのでマッピングツールでも無いものかと思ったがどうやら運営はそういうものにロマンを感じない主義だったらしい。
仕方なくメモアプリを開き、現在地…門のところだからエントランスとでもするか。
を書き込み、地下へと続く階段を降りていく。
元は遺跡だった影響もあるのだろう。
道は別れ道はあるもののまっすぐで、わかりやすい。が、たまに突然道が終わってたりするので侮れない。
モンスターハウスなんかもあったがゴブリン王の牙城と名打ってるだけあって、出てくるのモンスターは外にいたゴブリンよりも少し強い(棍棒ではなくボロい剣とか持ってる)
まあこの程度なら苦戦もしないが。あとたまに落とす宝箱が美味しかった。
さてそんな感じで1時間ほど歩き回っただろうか。第1階層のボス部屋へとたどり着くことができた。
【隠伏】を使用しながら覗くとそこには人間と背丈が変わらないような大きさの鎧を着込んだゴブリンが三体いる。というか寝てる。
「それじゃあ行くかね」
1体多数の戦闘の基本は囲まれないことらしい。
それに習いまずは奇襲を乗せた【一閃】で寝てる1体の首を撥ねる。
慌てて飛び起きた他の2体のうち1体に接近し、桜花で切り裂き、もう1体も蹴りやら刺突やを使って殺す。
《ゴブリン王の牙城第1層クリア!》
[クリア報酬としてゴブリンハンドとディール報酬としてこの中から選んでください]
【ゴブリンダガー】
【ゴブリンメット】
【ゴブリンメイル】
……しょっぱいな。というかハンドとかは意味がわからない。
とりあえずゴブリンダガーを選び、一度帰還する為にワープホールに向かった。
感想、評価、ブクマ、なんか適当に待ってます。
眠い…




