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少年は刀一本でPKになる  作者: 鳩乃蕃茄
PKのはじまりはじまり
43/79

ボス戦3-前哨戦

ちょいと今回はえげつない表現が出るかもしれないので注意です

ギルドから出た後、検証も兼ねて人の多い初期リスポ地点の噴水や逆に人通りの少ない暗がり、フィールドでの加護の効果上げやらで色々な場所を歩きまわる。上がり方に若干差はあって、人が多いところの方が効率はいいらしい。

そんなこんなで案外早く気配遮断がレベルMAXになり、遂に【隠伏】を獲得した。

能力は隠密と気配遮断の併合と上位互換化みたいな感じか。

これもレベル上げしたいが…おっと、もう7時近いか。そろそろログアウトして夕飯の手伝いをするとしよう。




━━━━━━━━




現在の時刻は8時10分

夕飯は脂の乗った鯖の塩焼きと味噌汁、白米で美味しかった。

洗い物やら何やらで思いのほか時間がかかったが、再びログインする。

集合は8時半だが、早めに行っても損はないだろう。

それからまた隠伏を使用し、わざと遠回りに街を歩きながら前回のスタート地点のさらに先、森の中腹まで入ったところに不自然に綺麗な、見たことないデザインの鎧の兵士がテントを広げる広場──

今回のスタート地点に着いた。



「ん?ああ首狩り小僧か。よう!」


「おう!って、おっさんなんなんだ、そのあだ名は…。また変な名前で呼びやがって」


どうやら先に来ていたらしいおっさんと…


「おまえが噂のひときりね!私がたいほしてやるわ!」


「おっさんこのちびっ子は?」


おっさんに羽交い締めにされて暴れるちびっ子。


「誰がちびっ「あーあーこいつはな…今の俺の雇い主っていうかまあ主君的なやつだうん」


そういやこいつ今姫さんのナイトやってるんだったな。


「んじゃあこのちんちくりんが姫様?なんでこんな危ないとこに」


「誰がちんちく「そうそう。いや俺が前の大人数戦の話をしたりとかゴブリンキングの話とかしてたらこいつ突然青い顔して今回は一緒に参加するって言い出してな…」


「そうよ!あなた達は知らないかもしれないけどゴブリンキングの出現はあの王の出現の前触れなのよ!絶対復活する前に封印するわ!」


よくわからないが、森の中に不自然に整えられた拠点、衛兵とはデザインの違う鎧の兵士などどうやら本気でこのちびっ子は倒すつもりらしい。


「ちなみに聞いとくがどう攻める気だ?」


「そんなの正面突破に決まってるじゃない!騎士が搦手を使うなんて許さないわ!!」


「………めんどくさいことになったな」


「だよな。ほんとツキハすまん」


めんどくさい。かなりめんどくさい。何がって今回の作戦の関係上、攻略組(笑)との戦闘に横から邪魔が入る可能性が大きいのだ。

しかもあっちと違ってこっちは人殺し。好感度なんてマイナスに振り切ってるやつがほとんどなのだから加勢してくれる可能性はほとんど無いだろう。

ならば先に殺せばいいかと言われるとそれも…


「おっすツキハ!なんでそんな辛気臭い顔してるんだ?」


そこに高田馬場と他のPK連中も現れる。


「いやな、カクカクシカジカこうこうこんなことがあってだな…………」


「ふむふむ…んじゃあ騎士殺そうぜ!」


「そうしちゃう?」


「そうしちゃう」


だよな。うん。ここまで来たらNPCが復活しないのなんのなんて知らないがな。


「って結論になったんだけどいいか?」


「いやあのそれ俺のRPに多大な影響を及ぼすんだけど?」


「お嬢様と帰れば?」


「そうしたいけどおっさんも貢献度欲しいんだよ」


「となると障害は…」


「お嬢様と攻略組(笑)の連中か」


「お嬢様は眠らせて兵士は全員ボスに殺されたことにするとして」


「ド畜生では」


「あっちは高田馬場、交渉を頼む」


「りょーかい」


そんなノリで少し遅れるらしいヘンゼル雄一に店売りの魔物用睡眠薬を買ってきて貰い、それをお嬢様のアイスティーぶち込んだ。


「お嬢様、指揮に忙しく、喉を潤す物が必要でしょうとの判断でアイスティーでごさいます」


「タロウやるじゃない!ありがとう早速いただくわ!」


10秒でぶっ倒れた。


「魔物用の睡眠薬を人に使って良かったのか、これ」


「…まあ大丈夫でしょ」


「おっし、こっちも完了だ。これで今回は攻略組とは夜9:00、スタートラインを出るまでは互いに不干渉だ」


「ナイスだ!遠距離組、魔法組は誤射と消費を抑えるために今回は下がっててくれ。速攻でやる」


9:00ピッタリまであと15分ほどしかない。


「お前ら、前哨戦だ」





━━━━━━





「すみません。おたくのお嬢様があちらで眠ってしまったのですが…」


「ああ冒険者さん。これは丁寧に。感謝する」


「いえいえ。それではさようなら【一閃】」「【バックスタブ】」


冗談のように首が飛び心臓を貫かれる。


呆気にとられる兵士達を他所に次々と【隠伏】や【隠密】を解いてPK達が襲いかかる。


最初の奇襲で殺れたのは15人か。


指揮は高田馬場に任せ、前に出る。


「貴様らなんのつもりだ!」


「何、ただちょっと人を斬りたくなっただけだ」


振り下ろされた剣を避け、【死線突き】でフェイスガードで守られた喉ではなく、鎧の隙間を突き刺し、捻じる。


「がぁぁぁぁ」


一瞬止まった隙に仲間がダガーを口に押し込み殺す。


そうして殺して殺して殺してを繰り返すと、当然最後の1人は生まれる。


「お、お、お前らバケモンと違ってなぁ、俺らま真っ当な人間は死んだら生き返れれれないんだぞ、!なんで、バケモン同士だけじゃなくて俺らまで殺すんだよ」


「なんでって言われてもね、邪魔だから?」


「そゆこと♡じゃあねぇ〜」


トマホークが首に刺さり、最後の兵士も息絶えた。


「お前ら!中には苦しいものもいただろうにありがとう!もっと労いたいとこだが、時間が無い。できる限り万全の状態にしてくれ!」


ほぼ無傷で殺ることが出来たか。


「なぁおっさん」


「ん?なんだ?」


「いや、なんというかよかったのか?」


「別に構わねぇよ。お嬢さんは悲しい顔するかもしれないが逆にいうと損なのはそれだけだ。むしろ他の奴らが死んで俺だけ生き残ったなら報奨は独り占めだ!」


ガハハハハと豪快に笑ってるがまあ内心は複雑だろうが気にしてる暇はない。


ピピピピ!ピピピピ!ピピピピ!


っとアラームが鳴り響く。時間を見ると8:58分、そろそろスタートか。


「妨害班は固れ。……よし集まったな。いつでもいけるか?メイプルズ」


「ああ!」「う、うん」「全員ぶっ殺してやるぜ!」


「大丈夫そうだな。んじゃあ行くとしようか」


前哨戦は終わった。ならば始まるのはバケモノ退治と人間退治。


そして




9:00になった。

お待たせ!アイスティーしか無かったけどいいかな


冗談はさておきまじで兵士さん達は登場する予定無かったのにトントン拍子で登場→今回を食い潰すまでになってしまいました

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