35 唐突な心理戦
闇ギルドにいつも通りの道をスキルレベル上げのために気配遮断を使いながら向かう。
街がデカいとはいえ爺さんの鍛冶屋からそこまで離れてないのもあって、直ぐに着いた。
「おーす」
闇ギルドに入り高田馬場に指定された個室へ入った。
が、
「...........」「.........」「............」
なんだこの重苦しい空気は。おい、いつもの馬鹿みたいな軽い空気はどこいったんだ。
「...おう来たか。さて、役者は全員揃った。んじゃあ話を始めようか」
そそくさと近くにいた割かし仲のいいプレイヤー...ヘンゼル雄一に小声で話しかける
(なんで今日こんなに空気重いんだ?)
(多分いまから説明されるからちょっと待ってろ)
「さて、話と言ったが...。まあ簡単に言うと俺とツキハが聖杯騎士団いや廃人共の方に裏切ったっていう噂が流れてるんだ」
心当たりしか無いんだが。
さて、どうするかな。
「そんな噂が流れてるのか。まあよくある噂だ。俺は裏切ってないんだがなぁ...」
まずやるは否定。
「裏切り者はみんなそう言うんだよ!」「そうだそうだ!」「さっさと白状しろ!」
すぐさま怒声がかえってきた。そうじゃなくても信じてないやつはいるだろう。
「そういや知ってるか?こういうときって前から排除したい奴ほど叫ぶんだぜ?」
臆しない者もいる中数人怯んだ。確かこいつは真っ先に叫んでた†暗黒の追跡者†(ダークネスチェイサー)君か。名前が長いが中々にイケメン(頑張って作った)アバターで短剣二刀流使いだったはず。
あとはこれまた新入り達か。確か名前が... 漆黒に穢れし天使と卍黒き魔剣士卍か。こいつら名前が長いなホント!!
メイプルストーリーかよ。
「まあこうやってネットの知識で半端な得た心理学なんか頼るよりもっと確実な手段はあるんだがな。なあ?なんだっけ魔剣士だっけ」
「お、おうそうだよな!」
「なあツキハ、知ってるか?ここに噂が流れるのと他所に噂が流れるのにタイムラグがあったんだ。
つまりこの中に噂流した犯人がいる可能性があるんだけど、どうなんだろうなぁ?」
あからさまに高田馬場が話を持っていく
「おーおーそりゃあ大変だ。魔女狩りが始まっちまうな!ちなみに俺はネットの心理学信じてるんだけどさ、ストーカー君だっけ、なんで速攻で反応したの?」
「ストーカーじゃなくてチェイサーだ!
た、たまたまだよ!神経反応がどうたらこうたらとかそういうやつだ!」
「それ、あまりに反応速度が早い奴は予め聞かれるのが分かってたってことなんだけど知ってるか?」
無論うる覚えの9割嘘である。だがストーカーは引っかかった。
「ば、バカにするなよ!?そんな訳あるか!!俺はやってない」
「そうか。あ、一応聞くけどストーカー。お前は噂をどこで聞いた?」
「だから…!ええっと噂は俺は誰だかは忘れたけどたしかプレイヤーが言ってたのを聞いた」
「それはここの同盟のプレイヤーか?」
「いや違うぞ。闇ギルドの野良プレイヤーの話だ」
「なるほどなるほど。それで噂をここでバラ撒いたと」
「ち、違うぞ!来たときには流れてた。それに俺だけじゃねぇかもしれないだろ!ほかのやつにも聞いてみろよ」
「 そうか、ありがとう。じゃあ人を変えるが君は誰から聞いた?」
予め伝えておいた明美の方に目ぶせをし、誘導してもらう。
「あら?確か...私は直接は知らなくて、ヘンゼルから聞いたわ」
「ありがとう。ヘンゼルは誰から聞いた?」
ここまで来ると古参の頭良い奴は理解してくれたらしい。
「ああ俺はそいつの言ってるやつと同じ」
「ありがとう。ちなみにどんな服装だった?」
「ん?ああ店売りの皮鎧だったよ」
「わかったわ。じゃあもう一度聞くけどえぇっとストーカー君は?何か思い出した?」
「ストーカーちゃう...えっ?ああええっと...」
人間ふと話題を振られたときには案外仮面が剥がれるものだ。案の定こいつは考えてなかったらしい。
「思い出した。確か...俺も無骨な長剣を背負った男の話を又聞きしたよ」
すかさずヘンゼルが畳み掛ける。
「俺は一言も長剣とは言ってないぜ?」
「ッ!クソッカマかけてやがったな!」
「んー?心外だな。引っかかったやつが悪い。なんだっけ...ああ追跡者か。君話を聞かせてくれる?」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!」
名前長いしメイプルズでいいか。んでその1人堕天使くんが割り込んできた。
ちなみに堕天使くんは見た目女の子に見える変態である。
(そもそもPKやってる時点でみんなおかしいけど)
「堕天使、なんだ?」
「そもそもおかしいじゃないか!なんで高田馬場がこの同盟以外に情報が流れてないって言ったのに他から聞いたという情報が出てくるんだよ!」
「ああそれなんだが、そもそも同盟以外に情報が流れていないなんてそもそも嘘だ。つまり最初からハメられてたんだよ」
「そういうことだ。原案はヘンゼル先生だ」
「唐突に何かと焦ったぞ...」
「最初からかよ!ちくしょう…ちくしょうちくしょうちくしょう!」
ストーカーくんが自暴自棄になって叫ぶ。ほかのメンバーの顔を見るにグルだろう。
「...まあ最初にツキハが否定した時点で目が泳いでたからなんとなくは分かってたんだがな」
また別の場所から...あ、例の魚屋の大将か。その人がニンマリ笑いながら言う。何もんなんだよほんと。
「落ち着け!とりあえず撤退して立て直すぞ…」
煙幕を使ってアキトとやらがにげようとする、が
「逃がすわけねぇだろ」
こっちは歴戦のPKやら本物のストーカーやらリアル武闘派みたいな奴らがゴロゴロしてるのだ。
数人が躊躇なく煙幕の中に突っ込みまず1人が剣を振り回し、当たった衝撃で位置を察知(???)、煙幕内でアイコンタクト(???)して1人がそのままもう1人が前に、さらにもう1人がそいつが逃げるであろう場所に回り込み頭を地面に叩きつける。
ちなみに堕天使君の方は大人しく投降した。
「痛ってぇ!で、でも!俺は見たんだよ!ツキハと高田馬場が聖杯のクランハウスに入ってくのを!」
恐らくこれが最終手段だったのだろう。
「あーそれなんだがなぁまあ勧誘されたのは事実だ」
高田馬場の告白に場が一気にザワつく。が、
「だが断ったよ。なんならアルベールとのチャット見るか?」
俺と高田馬場がアルベールとのやり取りをメイプルズに見せる。
「さて、じゃあ洗いざらい吐いてもらおうか!ちなみにスキルやら武器じゃない体術は普通に痛覚だけは入るからしっかり耐えてくれよ? 」
悪魔かな?
「ヒッ」
「んじゃとりあえずストーカー君から。話でも聞かせてくれるよな?まあ断ったとしてもちょこっと痛い目に会うだけだから。じゃあお互いに得のある取引といこうじゃないか。何、時間はまだたっぷりあるんだゆっくり行こうぜ?」
隣の部屋から断末魔が漏れた。
セーブゾーンでのグレーなバグ『ただのパンチ』
セーブゾーンでは剣やら何やら武器を使ってダメージを与えても障壁に防がれダメージは入らず、衛兵に連れてかれるのがオチです。
が、スキルも何もないただのパンチやキックなどはボディタッチと判断される場合があり、殴り方次第では障壁が出現しません。
このバグが見つかった為、wikiなどでは他にPKKやらと一緒にある程度レベルを上げてからPKルートに入ることを推奨し、ハイレベルプレイヤー間での相互監視など対策はされており路地裏でのリンチなどはほとんど発生していませんがそれでも何件かは起こっており最終的には個人での自衛が必要になります。
ちなみに使い方を変えて酒場の決闘に使用されたりも…
GOF攻略wiki注意事項欄より
と設定を作りはしましたが批判が多い場合には変えます。
やっぱ頭使ったカマかけとかって難しいですね




