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少年は刀一本でPKになる  作者: 鳩乃蕃茄
PKのはじまりはじまり
34/79

28 勧誘

メールに添付されてたマップを見ながら街を歩く。あーいってこーいってそっち曲がって...あ、普通に大通り歩くだけで良かったじゃん。

アホみたいなことしながらたどり着いたそこはまあいかにも初期のクランルームです的な家に少しだけ改造が施された家だった。

大丈夫だと思うが、多少警戒しつつドアをノック。


「こんにちはー。呼ばれたPKですけど」


ガチャ


「...来たか。入れ」


見たことあるような無いようなガタイのいいプレイヤーに案内され、中に入った。





案内されて入った部屋はソファーとテーブルが用意されており、そこには鎧姿の男と、ボロ雑巾みたいな服を着た...あ、高田馬場か。


「こんにちは」


「こんにちは。あー一応自己紹介を。僕はクラン聖杯騎士団のクラマスをしているアルベールです。よろしく」


「んじゃこちらも一応。クラン未所属でレッドプレイヤーの同盟に参加中のツキハだ。まあ首狩りだのなんだの好きに呼んでもらって構わない」


「さて、互いに自己紹介も終わったことだ。さっさと本題に入ろう」


どうやら先に高田馬場は挨拶を済ませてたらしい。


「回りくどいことが僕は苦手でね。単刀直入に言おう。君たちレッドプレイヤーの同盟の中から数人をこちらの同盟に引き入れたい」


「.......へ?」



何を言われたのか分からず変な声が出てしまった。


「あーすまん。理由を聞いていいか?」


「ひとつはまあ君たちの対人戦の強さだ。これは先の大規模戦闘で直感した。特に君、ツキハ君。たった1人で突っ込み傷を負いながら最後まで殺しきるその強さ、執念はうちじゃ誰も勝てるハズが無いよ!

ふたつめはこっちが本音かな。.....ふう。めっちゃキルされて悔しいし倒される度に落としたアイテム集め直すのめんどくさいからだよ!!!ハア...ハア...ハア...」


突然大声だして叫んでる。怖いなぁ


「おーぶっちゃけたね~」


高田馬場よ。たのしそうにするんじゃない。

いや分かるけどさ


「君たちがキルする度に全部じゃないがいくつか装備奪われるし、しかも君たちそれ街の闇ギルドのオークションにさっさと全部売っぱらうじゃん」


「わかったわかった。んでそれなら傘下収めちゃえばいいじゃんってなるか?」


「なったんだろうなぁ」


「ぜぇ...ぜぇ...ハア...ハア.......ふう。まあ普通は繋がらないが今ちょっと海外の掲示板で話題になってることがあってさ。リークというか予想なんだけど、どうやら鯖も繋げてのクラン対抗戦があるらしいんだよ。んでそれに対人戦部門があるらしくてさ。あとどうせならゴブリンキングを一緒に狩ってランキングをめちゃくちゃにしてそのうえ対人戦部門まで取りたいのさ」


「なるほどな」


「うーむどうする高場」


「無論君たちにも利益はデカいだろう。クラン特典の経験値など数多のバフや専属の鍛冶師が作った武器防具。更には表に出ない経験値スポットやレアスキル取得クエストの情報。どうだい?」


「今新しい略し方しなかったか?まあいいか。とりあえず保留だな。すぐには決められんよ」


「俺もそうしとく。んでいつまでに決めればいい?」


「そうだね...三日後の5時にまたここに来てくれ。あ、くれぐれも金羊毛やら魔法バカとか刀キチ集団に漏らさないでくれよ。ややこしくなるんで」


「了解。んじゃな」


ごついプレイヤーの横を通り抜け、高田馬場とその日は帰った。






━━━━━━━━━


「どうなると思う?」


「そうですね...。まだ分かりませんが今のPKvs廃人の形からは崩れる可能性が出てきましたね。面白くなってきた」


「なるほどそれはよかった。ところで告発とかは考えないのか?」


「まさか。既に手は打ってありますので万が一も有り得ませんよ」


「頼んだぞ親友」


「ふっふふふふ...。あ、やべ会社の書類終わってない...。落ちますね」


「やれやれもう少し雰囲気を大事にしてくださいよ...。せっかく強面ってぽいノリに乗って雰囲気だそうとしてるんですから」



グラサンをかけた強面の男の優しい悲鳴は誰にも届かなかった。

キャラ紹介?


アルベール

クラン聖杯騎士団の団長。聖杯騎士団なのに最初の2日ぐらいはひとりだったことは彼の黒歴史。どこか抜けており、おっちょこちょいな部分もある。ゲームでは遊撃や避けタンクを引き受けるが、現実では避けることが出来ない仕事を受け続ける企業戦士。またの名を社畜


ハンサ

横にいたごついプレイヤー。アルベールとは長い付き合いのゲーマー。毎日結構長い時間ログインしてるが仕事をしてないのではなく、自営業。

断じてニートではない。

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