2 鍛冶師
街に戻ってくると相変わらず沢山の人がいた。人ごみをかけ分け端により、現在のステータスとスキルの確認と振り分けをする。
name ツキハ
種族 人間 LV5
ジョブ 剣士
ステータス
HP650
MP30
STR140→210
DEX20→80
VIT20
AGI120→190
INT10
MND20
LUK10
スキル 残りスキルポイント 10
忍び足 レベル6
直剣術 レベル3
偽装 レベル1
奇襲 レベル5
危機感知 レベル3
蹴術レベル1←New!
暗視 レベル1 ←New!
よし、こんな感じか。どうやらレベル5では210までが限界だったようだ。DEXはクリティカルに補正が入るらしいので強化しとく。
蹴術は文字通り蹴りの強化やアクションスキルを追加するスキルだ。これが3ポイント。
暗視も夜見えやすくなるだけだが必須だろう。これは2ポイント。
のこり10ポイントしか余ってないがこれらはPKをするなら必要そうなので取っといた。
そういえば設定とかもあった気がする。
興奮のままに狩りに行ってたからいじるの忘れていた。
メニューを開いて設定を見ると、いじれるのは痛覚、グロさ、明るさ、ミニマップやらのオンオフ、メニューのデザインとかだった。
どうやら、痛覚は上げると他の関係する感覚も良くなるらしい。
まあ50以上は変わらないが。
デフォは10だったが25にバーを弄る。
すると少し周りの空気がより鮮明に感じられるようになった、気がする。
グロさは……この小説がR18いくぞ!なのでオフだ。
明るさもデフォでいいだろう。
ミニマップをオンにすると視界の右上にマップが出てきた。どうやらこれがミニマップらしい。便利なのでオンにする。思考でオンオフ切り替えられるらしい。
メニューはいじらない。どうでもいいからな。
さて、2時間近くの狩りで手に入ったアイテムを売りたいんだが、人が多いということは店も混んでいる。それはもう使えるような状況ではなく、酷い有様だ。
人混みを掻き分けつつミニマップに写った裏道に入る。
暗くジメジメしてるが、奥まで行くと別の道に出られた。なんか人っ子一人いない寂しい道だ。
カーン…カーン…カーン…
しかし、遠くから何か…槌を打つ音がする。店も見つからないのでそちらに向かうとするか。
音の先にあったのは鍛冶屋。だが…中は俺の知ってる中世の鍛冶場じゃない。
火床や、鉄槌、火バサミ…そして熱しられてる物はどう見ても日本刀だった。
「...おうなんだ。冷やかしなら帰れ」
そしてどう見ても和服の爺さんと目が合う。
「あのーアイテムを売りたいんですけど」
「うちは金もないしそこいらのもので欲しいものなんてないんだ。帰りな」
「じゃあその武器が欲しいです」
「ほう...?若造てめぇこれを使いたいんだな?」
爺さんが棚から刀を持ってくる。ダメ元で言ってみたが買わせてくれそうだ。
「だがな、若造。弱いものにこれは渡せんよ。刀が使いたいなら俺と戦え。ただの打刀だが、使い方次第では街も滅ぼせる」
んな馬鹿な。だがせっかくのレアイベントだ。ここで引き下がる訳にはいかないだろう。
「いいですよ。ただし互いに命までは取らないこと。これが条件な」
「よし。若造。こっち来い」
《クエスト:鍛冶屋の力試しがスタートしました。キャンセルはできません》
爺さんのあとに続き鍛冶場の奥に進む。
そこに待ち受けていたのは見慣れた剣道場だった。
実は別にこのクエスト、ユニーククエストでもなんでもなく、誰でも受けられるクエストです。