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少年は刀一本でPKになる  作者: 鳩乃蕃茄
PKのはじまりはじまり
28/79

イベントボス戦2:その1

午後。怒れる母親からのメール見て10秒でログアウトして部屋からダッシュからのスタイリッシュ土下座を敢行。

ちなみにお昼ご飯は鮭の塩引きだった。美味しかったです。はい。




そうしてまたログイン。



またレベリングでも...ん?メールが


『おっす。今回は作戦会議無しで行く。作戦に関しては前回と同じ感じで。あ、8:40集合な』

そういうことらしいので午後は爺さんとの稽古をするとしよう。




━━━━




「まだまだ練習が足りんな。力を入れるな!水のごとく受け流せ」


そう言いながらとんでもない速度で振られた木刀を、人が死にそうだのなんだの考えながらスキルを使わずに受け流す。

成功率4割ちょい。まだまだ成功しないが練習を重ねていく。木刀を受け流し、捌いて...








そんなこんなで気がつくともう6時過ぎになっていた。もうそろそろ夕飯なので一旦ログアウト。






━━━━

「あら早かったわね。ほら食べるわよ」


「了解」


降りると母親がちょうどカルボナーラをよそっていた。用意を手伝いつつ席に着く。


『──年前に発生した新型ウイルスの影響で導入されたAI搭載型アンドロイド【テイル】が実際に使用されてから7年が経過しました。これの現場での影響は』


「懐かしいわねぇ。あのポンコツロボが導入されてからもう7年。一気にリストラとかされちゃって大変だったのよ?お母さん腕が良かったからリストラはされなかったけ、ど」


「へー」


「今どき仕事も少なくて大変よね。あんたも生きていけるよう仕事見つけなさいよ?養うのだって楽じゃないんだから」


「善処するよっと。ご馳走様でした。んじゃ俺風呂入ってくるわ」



━━━━━━━━━





時刻は8時20分。

いそいそと部屋に上がり、ログインする。


さっきログアウトした爺さんのところで刀の耐久値を回復してもらい、集合場所に急ぐ。


「お、来たか」


時間ギリギリに来たせいか、既にほとんどの人が集まっていた。


「よう元気してたか?」


なんかゴッツイ鎧を纏った人に話しかけ...


「...オッサンか?」


「おう。やっと気が付いたか!」


「いやなんでそんな騎士が身につけるような鎧姿になってんの!?」


「その騎士になったんだよ。いやーNPCの騎士を殺しまくってたらたまたまそこらのかわいい姫さんに見つかってしまってな。なんか気がついたらその姫さんの騎士になってた」


オッサンがそう言いながらプロフィールを押し付けてきた。

ほんとにジョブが騎士見習いになってやがる。


「オッサンもしかしてラノベの主人公か何か?」


「ハッハッハッハ、あの姫様可愛いぞ?お前も頑張りたまえ」


なんか物凄く負けた気がする。





━━━━



アホみたいな会話してたら時間になったらしく、空に巨大なウィンドウが出現し、なんかかわいい女の子が出てきた。



『ハイハイ皆さん集まりましたね~。前回は汚いおじさんでみんないやな思いしたとおもうんで、今回からはこの最強完璧AIマナちゃんが司会してきマース!それでは早速第2回戦……スタート!』


え?もう始まるのかよ...



よく分からないがみんな走り出す。


ん?なんかゴブリンが沢山来てるな。おかしい。こっちは隠密を使ってるはずなんだが...。


「ん?何だこのアイコン」


HPの横にどう見ても良いものには見えないアイコンが幾つか点滅してる。


[スケープゴート状態]

敵に狙われやすくなる


[解明状態]

隠密、気配遮断を一時的に弱体化する


どうやら廃人組にしてやられたらしい。俺だけではなく、先頭を走ってたやつもやられたらしく、多分前回よりも多い数多分50匹位のゴブリンがこっちに来ている。


「どうするこれ」


「ゴブリンをぶっ殺す無双ゲームでもするかね」


「了解。おし!お前らゴブリンを片付けながら王様殺しに向かうぞ!」


「「うぉぉぉぉ!」」




走りながら勢いそのまま切り込む。

勿論狙うは首。1匹始末したらさらに突っ込み、中心で刀を地面に刺し、AS(アクションスキル)【旋風】で敵を切り刻む。

旋風。名前の通り訳分からん方法で半径5メートル圏内の敵に切断ダメージを与える技だ。

そうしてぐちゃぐちゃに敵を切り刻んだが、硬直で動けない俺の間を縫って、高田馬場が2本のワイヤー付きナイフを別々の場所に飛ばしつつ手の2本のダガーでさらに攻撃するという変態技で隙を埋める。

他の場所では各々デバフの付いていないメンバーが背後から仕留めたり、遠距離から狙撃したりして着々とゴブリンの数を減らしていった。


「とりあえず殲滅できたな!ダメージが深刻なものは回復をしてから来い!軽いものは行くぞ」


ということでダッシュでボス戦をしている場所に向かう。






━━━━






そこは洗練された戦場だった。5人ほどのタンクがタゲを上手く渡し合い、攻撃を防ぐ。隙が出来たところで多数の魔法攻撃と弓、猟銃がそして前衛が切り込み的確にダメージを与えつつタゲを取らないように注意する。どうやったらあんなに上手く出来るのか分からないが見とれるレベルで綺麗だった。

おっと見とれてないで行かなくては


「突っ込むぞ?」


「了解」


隠密を掛け直し、ダッシュで走り、【一閃】...


『ガアアアアアアア!?オノレオノレオノレェ!我ガ弟ダケデナク我マデモォ』


《ゴブリンキングの討伐に[聖杯騎士団]、[Order of the Golden Fleese]、[hollow idel]の同盟{攻略組(笑)}が成功しました》



する直前にボスを倒されてしまった。


「よう!遅かったなレッドプレイヤー共。どうした?残念ながらボスは倒してしまってな。おこぼれも与えられなくて悪かっなぁ?まあ弱ったプレイヤーしか倒せない雑魚にはお似合いかぁ」


イラッ


「......」


「お?言葉も出ないか?」


「...どうする高田馬場?」


「そこまで言われちゃ殺るしかないだろ?あっちだって覚悟ぐらい出来てるだろう。なっ?」


「了解」

その短いやり取りでその場にいた全プレイヤーが武器を握り直す。


「チッ、たがこっちの方が人数は多いんだ!いくら消耗してても数で押せば勝て」


「おいおいまさか数で押せば勝てるとでも?」


「なんだと?」


人数はこっちが20人に対してあっちは40人くらい。数は負けてるがその程度だ。ぶっ殺してやるよ。





こうしてこのゲーム始まって以来の人対人の大規模集団戦がはじまった。

よく考えたらこの主人公未だに1人でボス倒してないな、、、

あ、続きます


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