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少年は刀一本でPKになる  作者: 鳩乃蕃茄
PKのはじまりはじまり
20/79

18 イベントスタート7分前の騒乱

イベントスタートの少し前。西の森の奥深くでレッドプレイヤー全体の規模から見るとかなりの数のプレイヤーが用意を始めたていた。


「装備の用意は大丈夫か?」


見た目ゴロツキ共はその声を聞きながら自らの装備を確認していく。


ある者は大量のナイフとダガーを。


ある者は弓を。


ある者は長剣を。


そしてある者は1本の刀を。


「準備完了だ。いつでもいける」


「こちらもOK」


様々な所から準備完了の合図が響く。


「よし。全員持ち場に着け」


各々が気配遮断や隠密で姿を隠し、散らばるのに続きながら、今やってることをもう一度確認する。

同盟内のプレイヤーを何人かのチームに分け、森の中に張り巡らせ、出現位置を探らせる。無論我々だけがやってる訳ではないと思う。

斥候役のプレイヤーと遭遇するが、こちとら本職はPK。容赦なく排除することができてトッププレイヤーの邪魔にもなる!

一石二鳥なのだよワハハハ(高田馬場談)


開始まであと7分


──────



そう思ってた時期が私にもありました。そら斥候役って言ったってトッププレイヤーだ。弱いわけがない。少しでも無駄に攻め込もうものならトラップとプレイヤースキルで殺されかけ、1人2人しか殺せやしない。

だが、もう少しでイベント開始時間だ。そこまで耐えれば後はゴブリンキングを殺すだけだ。

という訳で鬼ごっこスタート



イベント開始まであと3分


「うわっ首狩り発見!」


「おいうわってなんだよ。うわって」


コソコソ隠れながら周りの状況を聞き、指示を出したりしてたが遂に見つかってしまった。

ちなみに気配遮断やら隠密で隠れてるプレイヤーを探すには索敵スキルや察知、看破などで見つけることが出来る。



見つかったがもはや初見殺しと化した【一閃】でなんとか殺し、場所を移動する。



イベント開始まであと0分30秒



「うわっ」


なんか4人くらいのプレイヤーから追っかけられてんだけど


「おいうわってなんだよ」


「いや突然追っかけられる理由もないのに数人に追っかけられたらビビるだろ」


「...ギャグだよね?まあ死ね」


「嫌です...」


ネタみたいなやり取りをしながら木々の間をすり抜けひたすら逃げる。




イベント開始まであと0分0秒



突如画面にアラートが流れ、体が動かなくなる。恐らく後ろの追っかけてきたやつも同様だろう。




━━━━━━━



気が付くと始まりの街の西門にいた。同盟のメンバーもほとんどこの場所に集合している。それだけでなく装備が煌びやかなトッププレイヤー、それ以外にも沢山のプレイヤーが集まっていた。



ん?なんか空中にモニターが出てきた






『いやーこんばんは皆さん。開発の白石 智洋です。いつもGlory of fantasy をプレイしていただきありがとうございます。』


そこにはボロボロのワイシャツに伸び放題の髭、目の下は真っ黒なクマ。不健康を象徴したかのような格好をした男が立っていた。


『さて、皆様。イベントが開始される直前にも関わらず集めた理由ですが、プレイヤー間でのいがみ合いが主な理由ですかねー。具体的に言いますと一部のレッドプレイヤーと自称トッププレイヤーの一部がレイドボスが出現する森で多分ボスだけを狩るための位置の取り合いでもしたんだろうけど。いやー失念してました。

そのままイベント開始してたら多分不満で大荒れになってたので集めました』


ここで一旦白石さんは言葉を切り、ニヤリと笑った


『それにトッププレイヤーじゃない人達も参加したいでしょう?なので公平にここから同時にスタートとします。では、存分に殺しあってください』


その宣言と共にアナウンスが流れ、スタートした。


《これより襲来!ゴブリンキングを開始します》




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