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少年は刀一本でPKになる  作者: 鳩乃蕃茄
PKのはじまりはじまり
14/79

13 闇ギルド

翌日。朝ごはんを食べてログインする。

宿屋から出て、同じように道を辿って、バーに入った。


「いらっしゃいませ」


「ああ。白ワインとピーナツを頼む」


「昨日以来ですね。ではこちらへ」


合言葉を言うと、マスターは後ろのワイン棚にある白ワインを押し込んだ。

すると、今度は後ろの壁が開き、道が現れ、そして中からローブを纏った男が来た。

辛うじて見える目は死んでる。


「ようこそ闇ギルドへ。君を歓迎しよう!早速だがここのルールを話そう。来い」


そう言って男は、奥に入っていった。


とりあえずついて行くと、先には某狩りゲー4の集会場みたいな場所が広がっており、眼帯に巨大な大剣を背負ったモヒカンの男や、黒いポンチョを被った人など色々いる。世紀末か?

俺が男について行くと周りは一斉に振り向き、殺意の篭った目で睨みつけてくる。ゾクゾクすんなこれ


男はひとつの個室の前で立ち止まり、中へと促す。

俺も入れということだろう。

革張りのソファーに座ると男は話始めた。

俺は立ったまんまらしい。



「私は...いや、ギルマスとでも呼べ。マスターの試験を合格おめでとう。さて、ルールだがまず、1つ、ここでの喧嘩はご法度だ。

もしなにがあれば職員に言え。相手が悪ければそいつは処刑だ。

2つ、上からの命令は明らかに理不尽なものや、断る理由がなければ絶対だ。

3つ、この場所は他言無用だ。これがルールだ。破った場合、我々はどこまでも貴様を追いかけるし、捕まえたらキャラデリだと思いたまえ」


最後の言われてることが酷いが、納得できる。要するにルール守って上の命令を聞いていればあとは自由ってことか。まあゴロツキを下手にルールで縛るよりはいいのだろう。


「ここからが本題だ。闇ギルドでの依頼は薬草取りやらモンスター討伐はほとんどない。あったとしても希少種に指定されてる動物やら植物などの違法なものだ。だいたいは依頼のあった要人の暗殺や表立って出来ない商品の護衛とかだ」


「なるほど」


「貴様はここに所属する前に結構狩ったらしいな。ふむ...最初は青からなんだが、マスターの試験結果からして銅でいいだろう」


よく分からないが、高めからやってくれるらしい。


「あとこれも持っておけ」


カードみたいなものを渡された。


「これは?」


「ギルドカードだ。自分のランクやらが見れる。これ自体に偽装がかかっているから普通のギルドのカードとしても使える。無くすと再発行が難しいからなくすなよ」


よく分からないが、大変なものらしい。


「すみません。仕様について教えてください」


「それは後で受付で聞いてこい」


「あ、ハイ」


「それよりも最初の仕事だ。こいつを殺れ」


そう言われて取り出された紙をみるとよく分からないが小太りのオッサンがいた。


「こいつは?」


「バーゲン。ギルド内で汚職していた。で、バレたんだと。こいつがターゲットだ。他は無視してもいいが、スコアはあがる」


初っ端から暗殺らしい。和服に刀で完全に剣客だな。


「わかりました。では行ってきます」


俺はそう言いながら個室を出た。




「別に今から行かなくてもいいんだが...」


ギルマスの呟きは1人の部屋に虚しく響いた。











準備のために普通にギルドに入る。

初めて来たが4階建てで、ここいらの建物の中では1番大きいだろう。とりあえずギルド職員に色々質問する。


「すいません。ギルドの仕様について詳しく教えて欲しいんですけど」


一瞬、ギルド職員の目が動いたが、何かを納得したのか、詳しく教えてくれた。


曰く、ギルドは上から 白金、黒、金、銀、銅、白、青 の順で高くなるとのこと。

そしてギルドクエストを連続で3回失敗すると、降格の可能性が出てくるらしい。

んで最低ランクで連続20回失敗すると試験からやり直しになるとのこと。

逆に昇格はクエストクリアで手に入るポイントが一定に達したら昇格できる。

まあわかりやすいシステムだ。


「詳しく教えてくださりありがとうございました」


「いえいえ。【お仕事頑張ってください】」


どうやらバレてるらしいが、見逃してくれるのか。

だいたいあの依頼は誰がだしたのかだろうか。


その後立ち入り禁止の場所を除いて、4階まで隈無く見て周り、その日は帰った。









早朝。


このために早起きしたが眠い。

とりあえず職員用の入口から気配遮断発動しながら入る。

気配遮断は別に姿を隠してる訳じゃない。風景に溶け込むスキルだ。例えばウォーリーみたいな。だから俺は堂々と歩く。

そしてバーゲンの部屋に入った。


「む?なんだね君は!突然人の部屋に入ってきて!」


「ああすみません。お詫びにあなたの命でも」


笑って返しながら鯉口を切り【一閃】。それだけでバーゲンの太った首は吹っ飛んだ。

驚いたままのバーゲンのそれを掴み、嫌だがストレージに入れた。


あとはまた堂々と帰るだけだった。








「お帰りなさいませ。依頼は達成です!次からはこちらにお願い致します」


さっさと闇ギルドに戻り、ギルドの受付に首を置いたがビビられもしない。慣れてるなぁ…。

まあ達成になっただけ良かったか。

経験値も沢山貰えてLv16になってた。

その日は疲れたので闇ギルドの中にあった宿屋に泊まってログアウトした。

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