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少年は刀一本でPKになる  作者: 鳩乃蕃茄
PKのはじまりはじまり
13/79

12 アプデ明け

時計を見るとメンテナンスが終わる6時半が近づいてきた。

適当にアプデ情報を確認する。

なにが何だかよくわかんなかったので適当に掲示板見て確認すると、どうやらギルドがようやくオープンするらしい。まあログインしてみるか。


━━━━━━━


はい。ログインしました。なんかログボが追加されてる。とはいえあんまりいいものはないな。


とりあえず平原に出てみるとそこは世紀末だった。

機関銃みたいなデカい銃を4、5人が一緒になってイノシシに撃っているのだ。

たしかこのゲーム中世ヨーロッパだったはずなのにここの運営頭おかしい。

どのみち俺には関係ない。

サクッと近づいて【一閃】。周りに気づかれるが1番近い奴に全速力で走り【死線突き】。

まだそこからも連続でキル出来るかと思ってたんだが、あの銃ウザすぎる。

弾幕が張られ無闇に近づけないのだ。


「おら!首狩り死ね!賞金置いてけ!ついでにそのカッコイイ和服も置いてけ!」


なので無駄撃ちさせ、リロードしてる間に思い切って刀をぶん投げてみる。

ナイフなんかとは比べ物にならない質量の物だ。

リロードに夢中になってた哀れな犠牲者は避けることができずたまたま股間に刺さったらしい。顔はムンクの叫びみたいになってる


「ウア゛ア゛ア゛ア゛ア゛」


「くそっ。田中がやられた!おのれ」


田中さんだったらしい。

そのまま叫んでる間に近づき、ポケットから出したナイフを首に突き刺す。

どうやら急所に入ったらしく一撃で沈んだ。

悲しいなぁ。

さっきの死体から刀を引き抜きつつ、偽装を掛け直し、街に入った。

無論兵士さんにはお金を忘れない。



━━━━━━



「おいそこのお前」


いつも通りさっさと通り過ぎようとしたら引き止めたられた。


「はいなんでしょうか」


「お前まだギルドに登録してないのか?...なるほど」


「?」


「お前はそっちか。ならここの通りを右に曲がって3つ目の角を右に曲がる。そして2つ目の曲がり角を左に曲がれ。近くのバーが闇ギルドだ。入ったらブランデーとナッツを頼め」


「何故それを?レッドプレイヤーと分かっているなら捕まえるべきでは?」


「捕まえんよ。大きくは言えんが...」


衛兵のオッサンが声を小さくして


「この街は犯罪者プレイヤーとグルだ。衛兵と戦わせてわざと負けさせ、それで俺らのメンツを守ってるんだ」


つまりマッチポンプしてるわけか


「ありがとうございます」


言われた通りに進む。曲がり角を曲がった先の薄暗い通りの横に小さなバーがあった。

一瞬入るのを躊躇うが、待っても仕方ない。


「いらっしゃいませ」


スキンヘッドに蝶ネクタイの付いた服を着た大柄の男性。


「ブランデーとナッツを頼む」


「...かしこまりました。入会ですね。それでは試験を受けてもらいます。こちらへ」

スキンヘッドのマスターがボタンを押す。すると


ゴゴゴゴゴゴ...


轟音が響きカウンターの近くにあったオシャレな本棚が横に動き道ができた。


「どうぞこちらへ」


言われて進んだ先には訓練所があった。的やカカシ、模擬戦にもってこいな広い場所まである。


「では試験を開始します」


どうやら始まるらしい。


「私と模擬戦して30秒耐えてください。いきますよ」


「は?」


・闇ギルド入会クエスト『マスターの試験』を開始します。


クエストかよ。

さっきまでNPCだったマスターが敵扱いになってる。Lv80。無理だコレ!

背中を見せないようにしつつ刀を構える。

マスターは瞬間移動でもしたのかと疑うような速さで走り、危機感知君が今までにないくらい警鐘を鳴らしてるのヤバい。

その音が1番静かな方へ思いっきり飛ぶ。


次の瞬間。


ただ殴っただけで今居た場所にクレーターが出来てた。

ビビりつつもとりあえず距離をとる。のこり20秒。

逃げてても死にそうだが近づいても死ぬのが早まるだけだ。

だがこんなのが試験になるだろうか?

逃げるだけならAGI極振りが有利だ。つまり...


別にクリア方法があるんじゃないか?


試しに袈裟斬り。


「ほう?そう思いましたか。なら全力でかかってきなさい。私は首が切れる位じゃ死なないので」


そこまで言うならやってやろう。刀を鞘に収める。

そして今放てる中で1番威力の高い【一閃弍方】を急所に定め、放つ!!

斜め上に抜刀し、刃を落とす。常人なら既に死んでいるがまだ終わらない。

更に心臓目掛け【死線突き】。ついでとばかりに鳩尾に向かって蹴り飛ばす。さすがに死んだだろう。

ゆっくりと刀を引き抜き、血を払う。

残心。

納刀。

そこまでやったところで刀が刺さってた相手が満面の笑みで立ち上がった。


「素晴らしい!いいでしょうあなたは合格です」


さっき首に刀刺さって穴あいてたはずなのに穴はなく、ピンピンしてる。怖い。とにかく俺は闇ギルドに入れたらしい。


「疲れたので一旦宿屋に帰ってもいいですか?」


「分かりました。では明日。白ワインとピーナッツをお頼みください」


「わかりました」


その後そそくさと宿屋に帰り、ログアウトした。

昼寝してたら誰が殺人事件の犯人か探しつつゲテモノみたいな強化されたシャケをサーモンランしながらギャグみたいなことしながら孤島で救援を待ちながら、美味しいご飯を食べる夢を見ました。



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― 新着の感想 ―
[気になる点] 前の話でスマホはもうないて書いてるのにスマホ出てきて整合性取れなくなってますよ
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