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1人の男と1人の女の物語
僕は子供の頃、お母さんに「人に迷惑をかけないように生きなさい。それと、相手の気持ちを考えて行動しなさい。」と耳がたこになるまで毎日毎日聞かされていた。
僕の住んでいる新開町は都会から車で1時間かかる場所にある。田んぼばかりある典型的な田舎町だ。
近所に同い年の友達はあまりいなかったが、1つ上の女の子がいつも遊んでくれていた。名前はお互いに知らなかったが毎日決まった時間に近くの神社で遊んでいた。
僕が小学校に上がる前にその女の子が「今日で引っ越ししちゃうの。離れた所に行くからこれからは会えないね。」と言ったのを覚えている。その言葉を聞いて僕は残念だと思ったが女の子の気持ちはよくわからかったので「うん。」とだけ返した
小学校に上がり先生に怒られたり注意されたことはなく、友達とも喧嘩はもちろん口喧嘩さえもしたことがない。クラスメイトは少なかったが友達がいないわけじゃないが深く付き合う友達は1人もいなかった。寂しくはなかったが小学生ながらに退屈していたと思う。