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『僕が異世界に転生して、ハイスペックパーティーに巻き込まれ、リーダーになった話』  作者: 都総司
第2章 初クエスト(!)に出かけましょう
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パーティー初クエスト1~宿場町で情報を集めましょう~

  翌日、パーティメンバー全員が冒険者ギルドの前に集合していた。僕はちなみに最後だった。

 「遅ーい」

 皆から罵声が飛ぶ。なんか理不尽なものを感じながらミネルヴァの門を出て、街道に出た。ミネルヴァの街から出たことが無いので新鮮ではある。

 「今日は最低でも、ゴディバの宿場町までは行くわよ」

 「えー。それって強行軍じゃん。グネット?本気?」

 「本気も本気。ゴディバの前にロテの街があるけどあそこは規模が小さいからパス。ゴディバで情報収集するわよ」

 「どうでもいいですけど、この街道って名前付いてるんですか?」

 「一応、『涼風街道すずかぜかいどう』って名前が付いてるはずじゃぞ」

 フェクネスさんが丁寧に教えてくれた。


 「確かに宿場町は情報の宝庫だし、確かゴディバの宿場町には冒険者ギルドの出張所があるはずじゃが、ロテの街にはないの」

 「盗賊ギルドもないです」

 ゴクレンさんとグレニーナさんが詳しく教えてくれた。


 『涼風街道』はかなりの旅人で賑わっていた。

 ちなみに、こちらに来て驚いたのは日本と単位が全く変わらないことだ。

 例えば、ここ都市国家ミネルヴァから目的地のゴディバの宿場町まで、およそ25《《km》》。

 なんていう偶然。距離の単位だけでは無い。物の長さや重さまでメートル法基準になっている。

 僕にとっては嬉しいが、やや、怪しく感じる。(そこまで、都合のいい訳があるかい!)と。

 どちらにせよ、他のメンバー全員は違うようだが、僕には結構キツイ。だって、東京から(この場合の起点は日本橋)30km行くと《《横浜》》ですよ。いくら体育会系でもキツイって。

 そこを強行軍・・・。

 もう、言葉は出ないよ。


 『涼風街道すずかぜかいどう』のロテの街に着いた。

 (どうせ、一休みもせず通り過ぎるんだろうな~)

 と思ってたところに、

 「ここの酒場で小休止するわよ」

 と、いきなりグネットさんが宣言した。

 「は?」

 と、固まる僕に、

 「強行軍すると宣言したけど、適度な休息は必須よ。いつ何時モンスターが現れるか分からないからね。それにここロテの街にも酒場はあるし」

 「酒場?」

 「情報収集の基本よ。酒場なら色々な職業の人々が集まっているから、うってつけなのよ」

 「はー。そうだったんですか」

 「はー、じゃないわよ。君も情報収集に参加してもらうから」

 「ええっ!情報収集系スキルは持ってませんよ?」

 「問題ないわよ。ネゴシェーターになればいいんだから。要は交渉よ。交渉」

 「はあ、分かりました。で、何をすればいいんですか?」

 「私と組んで。ラフィもこっちでいい?ゴクレンはフェクネスと、オルフィーナはグレニーナと、この3チーム体制でいきましょう。盗賊ギルドはないけれどそこはみんな、何とかしてね。有用な情報収集が出来なくても1時間後に再集合ね」

 「私はいいわ」

 「妾もよいぞ」

 「妾も問題はないようじゃの」

 「私も無いです」

 「私もだ」

 「では、1時間後にね」


 僕にはこの組み合わせの意図が分からなかった。ので、聞いてみた。

 「なんで、この組み合わせなんですか?」

 そう聞くと、グネットさんは渋い表情を見せ、

 「この組み合わせにも意味があるのよ。まず、オルフィーナとグレニーナ。この2人は両方とも《《スキル『情報収集』》》持ち。当然、なんかしらの情報を持ち帰って来る事が期待出来る。次はゴクレンとフェクネス。フェクネスが《《スキル『情報収集』》》持ちなんだけど、相手を選り好みする傾向があるから。ゴクレンはその対象じゃないし、ゴクレン自身も交渉術の達人だから。で、最後は私とセージ君とラフィ。この3人は《《スキル『情報収集』》》を持っている人物がいないから、交渉術で勝負よ。でもね、君もパーティーリーダーなんだから少しは観察していてよね」

 「分かりました。微力ですけどやってみましょう」

 「微力じゃ困るわよ。十二分に活躍してもらわなければ」

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