「さよなら、アイドルの追っかけ。」
ーーー...さんが入室しましたーーーー
もうすぐだ、もうすぐきみと会える。長く待ったこの時を。
あぁ、早く会いたい君を抱きしめたい。。。
もうすぐ、、、君と、、、、
あぁ、、、待ち遠しい・・・
ーーーー...さんが退室しました。ーーーーーー
コンピュータをしまった後急いで着替えて外へ出る。
「頑張れ」その一言だけでも、旅立つ前に伝えたかった。
ちょっと離れた小さいときに集まっていたあの場所へ、自分は走っていた。
「少しづつ迫りくる終末を知らずに」
ってところかなぁ。
なんて思いながらクフフとにやつきながらあいつとの思い出の場所へ俺は走った。
あの夕日がきれいに見えるあの丘へ。
片道数分だけど、長く感じた、あいつとの時間がふとよみがえる。
「あたしおねーちゃんみたいなアイドル目指す!」
「なれんの?お前に。」
「なれる、いや絶対なるわ、おねーちゃんを超えるアイドルに!」
そんなしょーもないけど楽しかった夢を語ったあの丘。
息を切らせてたどり着いたあの丘にて。
あいつの姿は、もちろん無かった。
期待した自分が馬鹿だ、そう思った。
でも、俺も悪いよ?ネットにこもりっきりでメール開く習慣なんてないじゃん?
帰りながら俺はあいつに返信のメールを入れた
「わかった、頑張れよ、俺はいつでもお前のファン一号だからよ」
ポケットに携帯電話をしまって、俺は家へと歩きだした。
・・・ピコン、という音に気づかなかったが
「ありがとね、私頑張るから。」
後ろで声が聞こえた気がして、俺はとっさにこう答えた。
「おう、お互いに頑張ろうぜ。」
後ろにいたかもしれない、でも今の俺じゃあいつを笑って見送れない。だから、後ろは振り返らない。
「メウボも、ね。」
冷たい夜風が俺を撫でる。
桜が散る初夏の始まり。
たまには俺も引きこもりをやめて、外に出てみようと思う。
ーーあれからしばらくがたった--
俺は、その日以来人の役に立ちたくて、「なんでも屋」をやることにした。
仕事内容については、いって手伝い屋に近い感
じだと思う。
物運び、買い物代理ect....
そんな自称何でも屋を始めた俺だけど、ある日
を境にまた、不思議な出来事に巻き込まれることになるんだ。
でもまぁ、これを話すのはまた今度にしようか
さーて、仕事も疲れたし、今日も早く寝るか。
みんな、そんじゃ、またな。
〜第2話〜、終わり。
第3話へと続く。