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#33「カテラス連れの女」A

 柔子が防子のアリツフォンから出現させた家を竹林に構えて、一日を過ごした防子。

 柔子はこの場所が気に入ったのか、昨日の戦いで無理矢理連れて来たシールドカテラスを加えて、居座る事にしたのだった。

 一日が経ち、アリツドームハウスは消滅したので、再び柔子はアリツハウスを出して過ごす事にしたのだった。



 屋敷では誘拐された防子の代理として、専属メイドになった愛剥路が由人の世話をしていた。由人の事を心配するあまりにいつ何時も由人のそばに付いていた。


「あの...愛剥路。別にメイドだからって、そんなに一緒にいなくてもいいんだよ?他に仕事もあるだろうし...」


「仕事なら、雷君がやってくれています。雷君からは出来るだけ由君の側にいるように言われてます。またいつ落ち込むのか分かりませんので。」


 由人は部屋には出て来るようになったが、完全に落ち込みが無くなった訳ではない。防子を失った悲哀な感情は今も心の底に残っている。だが、自分の為に頑張っている愛剥路に落ち込んでいるままだと愛剥路まで落ち込んでしまうかもしれない。なので、由人はとりあえず最低限に生活している姿を愛剥路に見せているのだ。


「分かったよ。まぁ好きにしてよ。」


「ありがとうございます!それでは今日もお背中をお流ししますね!後、ベッドの温めておきます!」


(それはどうなんだろう...)



 竹林ではアリツハウスで防子が家でぽつんと一人で居た。柔子は買う物があると言って、盾役のシールドカテラスを連れて町に出ている。やはり手足は縄で縛られたままである。


「柔子ちゃん...どうして...こんなの愛なんかじゃないよ...。」


 防子が嘆いていると、外から遠くの方で竹を切り裂く音が聞こえてくる。その音は段々と家の方まで近づいてくる。防子は近づいてくる音を聞いて、体が震えた。

 そして家の扉が横の真っ二つに切れた。すると家に全身が鎌の姿をしたカテラスが入って来る。


「おうおう!竹を試し切りしてたら、家があったと思ったら中に人間がいるじゃねぇか!」


 鎌のカテラスである「シックルカテラス」は鎌の形をした手を構えながら、防子にゆっくりと近づいていく。防子は手足を縛られている上にアリツフォンも柔子の手元にある為、武着装は出来ない状態である。


「丁度いい!そろそろ人間をかっ捌いてやろうと思ってたんだ!こんな所にいるなんてラッキーだぜ!」


 シックルカテラスは防子をかっ捌こうと手の鎌を振り上げる。

 防子が目を瞑って堪えていると、シックルカテラスの背中に銃弾が撃たれ、膝を地に付かせた。


「ぐぉわ!何だ!?」


「大丈夫か?防子ちゃん!」


 家に入って防子の元に駆け寄ったのは赤色の超戦士「アリツウエッパー」に武着装した、地盤雷男だった。愛剥路からウエッパーのチップを借りてここに来たのだ。


「雷ちゃん!」


 シックルカテラスは立ち上がる。


「何しやがるんだテメェ!」


 シックルカテラスは雷男に向かって、鎌を振りかざす。雷男は防子を抱き上げて攻撃を躱す。家の外に出た竹林に抱き抱えた防子を下ろす。


「あのカテラスを倒したら、屋敷に帰ろう。由人が心配しているからな。」


「...うん。分かった。」


 雷男はカテラスに向かって行く。


「お前、防子ちゃんを縛り上げて動けなくした所を狙うなんて、卑怯な奴め!」


「いや、最初から縛られてたぞ。」


「柔子がいない今がチャンスだ!防子ちゃんを連れ帰る為に、お前をチャチャっと倒させてもらうぞ!」


 雷男はアリツガンを持ってシックルカテラスに挑んだ。



 柔子はシールドカテラスを連れて、万部町にある能野市のホームセンター「NOUYA HOMECENTER」で買い物をしていた。

 シールドカテラスは首の部分に当たる所に首輪を付けらされて、紐をつけらされて電柱に括らせれて外に放置しており、ペット同然の扱いをされていた。シールドカテラスを目撃した人々は逃げ出していく。しかし柔子には背中や膝等をきつく痛めつけられており、人々を襲う気力もなかった。


「あの小娘...執拗以上に膝を蹴りやがって...!膝の皿が割れたらどうすんだ...!」


 柔子は動けなくした防子の為におむつを買ったり服を買ったりと、まるで介護をするかのような買い物をしていた。

 するとアリツフォンから警告音が鳴る。


「せっかく買い物の途中なのに...ってこれアタシの巣の場所じゃない!急いで戻らないと!」


 柔子は急いで店から出て、シールドカテラスを引っ張り上げて防子の元に向かった。


「だから引きずるな!膝が割れる〜!」

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