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#30「信頼故の失態」B

 現場は万場町の住宅街。そこにはルオマーが巨大な斧を振り回して暴れている姿があった。アリツバイクに

乗った四人はその光景を見て驚愕した。


「出てこい、青の超戦士!俺様が骨を砕いて殺してやる!」


「背中が!」

「電柱が倒れてくるぞ!逃げろ!」

「悪夢じゃ...」


 人々は逃げる者もいれば犠牲になる者いて、まさに悪夢のような光景だった。この光景を目の当たりにした四人は怒りが込み上げた。


「ルオマー!そんなに僕と戦いたいのか!」


 拳也が声を上げる。


「来たか!早速、殺す!」


「待て!ここじゃ迷惑だから場所を変えろ!」


「いいだろう、その場所で殺す!」


 四人とルオマーは人々がいない平原に移動した。近くに家もないので、被害も出ないだろうと考えた故の選択だ。


「質素な所だ...こんな所で死体になるのか?」


「倒されはしない...倒されるのはそっちだからね!」


 四人はアリツフォンにアリツチップを挿し込む。


[Weapon In]

[Martial Arts In]

[Vehicle In]

[Mechanical In]


電子音声の後に待機音が鳴る。


「「「「「武着装!」」」」


掛け声を言って、四人はCERTIFICATIONの文字をタップした。


[CERTIFICATION. In Charge of Weapons.]

[CERTIFICATION. In Charge of Martial Arts.]

[CERTIFICATION. In Charge of Vehicles.]

[CERTIFICATION. In Charge of Mechanical.]


再び電子音声が聞こえた瞬間、四人の周りに光が纏ってアリツウエッパー、シャーマ、ビークラー、メカニッカーに武着装した。


「行くぞ!青の超戦士!」


「さぁ、来い!ルオマー!」


 シャーマとルオマーの一騎討ちの火蓋を切った。するとルオマーの持っていた斧が三人に向かって来る。

 その斧は頭に斧の刃がついたカテラスだった。


「貴様等の相手はこのアックスカテラスがしてやる!」


「お、斧が喋りました!」


「カテラスを振り回してたかよ!やっぱ、頂点に立つ奴は桁違いってか?」


「刃が光り始めた!」


 アックスカテラスの刃が輝き始める。そして自身の刃で地面に叩く。


「アックスウェーブ!」


 地面を叩くと衝撃波が地面を走って三人の元に向かっていく。三人に命中して、吹っ飛ばされてしまった。


「ぐわぁ!こんな技を出すなんて...」


 三人は立ち上がり、ウエッパーはアリツアックスでアックスカテラス突撃し、ビークラーとメカニッカーはアリツマグナムでアックスカテラスにウエッパーのサポートをした。

 するとアックスカテラスは自身の刃をウエッパーに当てようと頭を下げた。


「アックスヘッドバッド!」


 技を喰らってしまったウエッパーは後ろに吹っ飛ばされて、ビークラーとメカニッカーに衝突してしまい、三人は地面に倒れてしまう。

 一方のシャーマも一人では当然ルオマーに敵うはずも無く、やられるがままであり、ルオマーはシャーマを頭から掴んでシャーマの体はだらんとしている。


「前に俺様に一発当てたのは偶然だったみたいだな!今では、まるで脅威を感じん!」


「ぐは!確かにそうかも...だけど僕は今日こそお前を倒す!」


 ルオマはそのまま蹴りをかまし、シャーマは吹っ飛ばされた。



 時間は遡って、防子は柔子に紺色のアリツフォンを渡していた。


「これがアリツフォンね...さて、じゃあ着替えましょうか。」


「えっ?」


「着替えて、由人さん達の所に行くのよ。このままって訳にはいかないでしょ?」


「私はこのままで行く事もあるけど...」


「それは危ないと思うから、普通の服装で行きましょう」


 二人は着替えをして由人達の所に向かった。



 ルオマーはアックスカテラスを再び持ち始めて、振り回し始めて四人に攻撃し、大技を放った。


「ルオマースラッシュ!」

「アックスヘッドバッド!」


「「「「うわぁぁぁ!」」」」


 四人は高く吹っ飛ばされて、地面に倒れ込んでしまう。二人のカテラスの大技を喰らってしまい立ち上がる事が出来ない。


「ハッハッハ!これで四人まとめて木っ端微塵だ!」


「ルオマー様!止めを!」


「くそ!やっぱりやられるのは僕達なのか...!」


「ではさらばだ!超戦...ウガァ!」


 すると、ルオマの腹にアリツソードが突かれて、ルオマーの体は貫かれた。


[Taijutsu Break]


 アリツソードはそのまま上に振り上げ、直後に下に振り下ろされてルオマーの体が真っ二つになった。


「バ、バカな!?この俺様が...不意打ちなんかでやられるなんて!?そんなバカなー!?グウアァァァァァ!?」


 ルオマーは世迷言を吐いて爆散した。呆気ない最期であった。


「ルオマー様!」


 そこには紺色の超戦士が立っており、フルフェイスマスクの額には爪とハサミが交差したマークが入っている。


「なんだあの紺色のアリツ!」


「だ、誰なんでしょう?」


「博士が持っている筈なのに、どうして?」


 そしてアックスカテラスが紺色の超戦士に向かって、突進してくる。


「よくもルオマー様を!貴様も真っ二つにしてやるー!」


 紺色の超戦士はアリツシザースを出現させた。アリツシザース始め、紺色の超戦士の道具はすべて装着型で、右手に巨大なハサミが装着される。

 アックスカテラスの刃をアリツシザースで挟み、そのまま刃を切って切断して、切断された刃が地面に落ちた。


「お、俺の刃が!?」


 紺色の超戦士はアリツクローを出現させ、右手に巨大なかぎ爪が装着される。アックスカテラスにそのまま引っ掻き攻撃をして、体に爪痕が付く。

 紺色の超戦士はBreak(Taijutsu)をアリツフォンに挿し込む。


[Break Standby]


 アリツフォンに表示されているBreakの文字をタップする。


[Taijutsu Break]


 アリツクローのタイジュツブレイクが発動して、爪が輝き、そのままアックスカテラスを引っ掻いた。


「ぐはぁー!」


 アックスカテラスは人間に戻り、その場に倒れた。

 四人は紺色の超戦士に駆け寄っていく。


「一体誰なんだ君は?」


「アタシよ、由人さん。」


「その声は柔子ちゃん?」


 そこに防子がやって来る。


「ごめんなさい!由ちゃん!柔子ちゃんがどうしてもって言うので...私が勝手に持ち出しちゃいました!」


「そ、そっか...それなら僕に相談して欲しかった...でもルオマーを倒してくれたのは感謝するよ!柔子ちゃんをアリツジュッタとして迎えるよ!」


「それが名前なんですね」


「ふぅん、まぁそんなことより...」


[Break Standby]


「えっ?」


[Taijutsu Break]


「フン!」


「ぐわあぁ!」


 すると柔子ことアリツジュッタはアリツクローのブレイクを発動して、ウエッパーを攻撃した。

 その際にアリツフォンを収納するホルダに当たり、アリツフォンが傷がついてしまい、武着装不能になってウエッパーの武着装が解けてしまった。


「由君!」


 由人は気を失ってしまった。


「柔子!お前、主人に向かって何をしている!」


 ジュッタは防子の首に当て身して防子の気を失わせて、防子を担ぐ。


「アタシはこの時をずっと待っていた。これでそのお飾り主人から防子を離れさせる事が出来る。そして防子と一緒に屋敷から出ていく事もね!」


「母さんの発明を悪用するつもりか!」


「悪用なんてしないわよ!アタシは防子と一緒にいれればいいだけ」


「それでも、防子さんを無理矢理連れていくなんて、由人さんが悲しむでしょう!防子さんを返して下さい!」


「お前は本当に頑固でしつこくて、まるで油汚れのようだぜ!」


「何ですって!?」


 シャーマとメカニッカーはジュッタに立ち向かう。ジュッタはクローで攻撃した。


「な!?つ、強い!?」


「そういえば、母さんはルオマーに対抗出来るように強くしたと言ってたんだった...」


「これが愛の力よ!」


「ふざけるな!お前が一方的に押し付けてるだけだろ!」


「この一撃を受けてみろ!」


 シャーマはアリツハンドを発動して一発当てようと試みた。しかし、ウエッパー同様にクローのブレイクで攻撃されて、しかも同様にアリツフォンのホルダーに当たって武着装不能にされてしまい、武着装が解かれてしまった。


「ぐふ...そんな...」


 拳也は倒れて気を失った。


「じゃあねお二人さん。精々尻尾巻いて逃げるのね。」


 そう言うとジュッタは防子を抱えながら去っていった。武着装を解いて、愛剥路はアリツカーを出現させて、由人と拳也とアックスカテラスにされた人を乗せて、雷男と共にその場を後にしたのだった。

 由人が防子が連れて行かれたと知った時はどうなるのやら...

次回から新編です。

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