#28「義両親の安否」B
分部邸では拳也の部屋で、拳也と雷男と愛剥路と路宇都の三人と一個が話をしていた。
「何で僕の部屋に?」
「まぁいいじゃないか。暇だし。」
「それにしても二人はあれで恋人関係じゃないのね。ハグしたりするのに。」
「多分、柔子が防子ちゃんにちょっかいを出しているからだろう。」
「柔子さんって、あのふっくらとした人ですか?」
「でも最近は痩せて来て、憎たらしいが可愛くなりやがったよ。相変わらず防子ちゃんにお熱だけど。」
「わ、私も由君の家に行きたかったです。」
「由人は現状を親に言ってないって言ってたからな〜。愛剥路さんみたいな綺麗な人が来たら、さぞかし驚くだろうな。」
「き、綺麗だなんて...//」
愛剥路は顔を真っ赤にして、頬を手で押さえた。
「俺もそうだし、拳也も十代だし、路宇都さんなんてもってのほかだしな。」
「それは...そうね...ヘルメットが浮いてたら気を失う可能性があるわね...」
雷男はこのメンバーが改めて、普通じゃない事を再確認出来たのだった。
アリツフォンの警告音が鳴り響く。
「何の音だい?」
「ぼ、僕のスマホだよ」
「真っ赤なスマホね〜」
アリツフォンを見るとカテラスの出現場所は家の近くを示していた。
(何!?ま、まさか...)
すると居間の窓が割れる音が聞こえた。そこに現れたのはノイターだった。
「お前は赤の超戦士!何をしている!」
「いやこっちの台詞だよ!」
「よ、由君...この化け物は何者だい!?」
「そいつは人類を滅ぼそうとしている奴だ!」
するとノイターは居間に飾ってあった馬と熊のぬいぐるみを手に取り、義両親達の肩を強引に掴んだ。
「ちょっと離してよ!」
「は、離してください...!」
「その人達に何をする気だ!ノイター!」
「どうせ私の邪魔をするんだろう?なら足止めが必要と思ってな!」
ノイターはカテラスエネルギーと共に、良香には馬のぬいぐるみを、一正には熊のぬいぐるみを押し込んだ。
義両親達はカテラスに変貌した。良香は手が前脚で足が後脚になった馬のカテラス。一正は本物の熊と瓜二つで鋭い爪がある熊のカテラスになった。
「か、母さん...と、父さん...」
「行け!ホースカテラス!ベアーカテラス!あいつを阻止しろ!」
「ヒヒーン!」
「グオォォォォ!」
カテラスとなった義両親は意思を失い、雄叫びを上げながら由人に突進する。
「家族とかが敵になったら戦えない...ってなる所かもしれないけど、そんな事は言っていられない!倒せば人間に戻せるし、やらなきゃこっちがやられる!」
由人はアリツフォンにアリツチップを挿し込む。
[Weapon IN]
電子音声の後に待機音が鳴る。
「武着装!」
掛け声を言って、CERTIFICATIONの文字をタップする。
[CERTIFICATION. In Charge of Weapons.]
再び電子音声が聞こえた瞬間、由人の周りに光が纏い、アリツウェッパーに武着装した。
ホースカテラスが再び突進してくる。ウエッパーはアリツシールドを出現させて突進を防いだが、後ろからベアーカテラスが引っ掻きで攻撃して、窓が割れて外に吹っ飛ばされて背中にダメージを負った。
「うぐ!やっぱり、こっちが不利か...」
こうなったら...とウエッパーはアリツボムを出現させて、カテラスの元に投げる。これで防子が帰って来るまで時間を稼ぐ事にした。ひたすら投げて、家の中は煙が漂って大惨事になってしまっている。
煙からホースカテラスが目にも止まらぬ勢いで突進して、ウエッパーに衝突し、再び吹っ飛ばされたウエッパーは家の前の道路に出てしまう。
「何て突進力...」
アスファルトの道路に突っ伏してしまうウエッパーに一台の車がやってくる。
「由ちゃん!どうしたのこれ!家がめちゃくちゃになってるよ!」
車から降りて来た防子が、ウエッパーに駆け寄る。家から二体のカテラスが出て来る。
「これって...」
「そうだ。義両親だよ。」
「叔父さんと叔母さんまで...」
「武着装しろ、防子。」
「でも、叔父さん達とは...」
「そんな事言ってる場合じゃない!やられるぞ!」
防子は武着装して、アリツシーリアになった。すると二体のカテラスが二人に襲いかかる。
シーリアはアリツバリアーを発動して、カテラスの攻撃を防いだ。
ウエッパーはシーリアにホースカテラスにバリアをぶつけるように指示した。シーリアはアリツバリアのブレイクを発動し、ホースカテラスを指してバリアを飛ばした。
「ヒヒィン?」
バリアは命中して、ホースカテラスは怯んで隙を見せた。
「まずは母さんを...」
ウエッパーはアリツマグナムを出現させて、アリツブレイクチップをマグナムに挿し込む。
[Break Standby]
待機音が鳴り響き、トリガーを引く。
[Weapon Break]
アリツマグナムのブレイクが発動して再びトリガーを引き、マグナムからビームを発射した。
「ゼイアァァァ!」
「ヒヒィィィィン!?」
ビームが命中して、ホースカテラスはその場で倒れて、良香の姿に戻った。
「やった!戻った!次は叔父さんを...」
しかし辺りを見渡すと、ベアーカテラスの姿は見当たらなかった。
「父さん!...見失ってしまった...」
由人は武着装を解いて良香を静かに抱きしめた。人間に戻った安堵感を味わいたかったからだ。すこし抱きしめた後にまた、静かに寝かせた。
二人は警察と救急車を呼んだ。今回は流石に実家なので、その場を去らずに警察に状況説明や事情聴取に応じた。
二人は買い物に行って何が起きたか分からない事を装った。事が終わった二人は屋敷に戻っていった。
良香はその日は目を覚まさなかった。
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