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#27「奇襲訓練」A

 砂浜育鈴が退職して三日が過ぎたある日、由人、拳也、雷男の三人はアリツバイクでツーリングをして、本外町に向かっていた。

 雷男が環助に三人で気分転換をしたいから良い場所はないか?と聞くと、環助の故郷である本外町に忍者屋敷があると聞き、ツーリングがてらその忍者屋敷に二人と一緒に行く事にしたのだ。


「しかし由人もバイクに乗れて良かったぜ。こうして男同士でツーリング出来るからな!」


「女の背中に捕まりながら同乗する男の姿は情けなく見えますからね〜。乗れる様になって良かったですよ!」


「拳也君。僕の事そんな風に思ってたの...聞きたくなかったな...」


 本外町に入る前の能野町のコンビニ「NOUYA MART」で休憩を取る事にした。三人は飲み物を買い、由人は水、拳也はお茶、雷男はスポーツドリンクを買った。


「忍者屋敷にいる忍者は忍法が使えるらしいぞ。」


「忍法って、火遁の術とか変わり身の術とか?」


「へえ〜それは見てみたいですね。」


 忍者に興味が湧き出した三人は期待を膨らましながら、ツーリングを再開した。この本外町という町は一見普通の町に見えるが、環助曰くビックリする事が起きる町との事だそうだ。

 桃江の息子の育郎が柔道着と結婚宣言というビックリな言動があったため、ビックリの差はあるかもしれないが。


 出発して一時間三十分後、ようやく本外町にある忍者屋敷である「本外忍者屋敷」に到着した。

 屋敷は山の中にあり、バイクを降りて、五十段ある石段を登ってようやく屋敷が姿を現す。扉を開いて敷地に入るが、人気が全く見当たらなかった。こんな山の中にある所だと来る人がいるのかと三人は思った。

 三人は屋敷の中に入る。中は畳が広がっていて、掛け軸や切り込みのある壁がある等いかにもな忍者屋敷になっている。

 足を進めると、畳が壊れて下に深く落ちてしまった。どうやら落とし穴になっており、五メートルぐらいあるようだ。

 落ちた先は地下通路になっており、道順が表示されており、順に沿って行くと地上に出れる仕組みになっている様だ。


「落とし穴なんてあるんだね。ビックリしたよ。」


「侵入者を警戒する為に色々と仕掛けがあるんでしょう。」


「いや、ここ施設だよな!?今落ちて怪我しそうになったんだけど!?」


 五メートルの深さに落ちたなら、普通は怪我の一つはするだろう。しかし三人は戦いの日々で鍛えられているから怪我はなかった。

 三人は再び屋敷に入り、雷男は声を挙げる。


「いくら何でも危ねぇんじゃねぇのか!責任者はどこだ!姿を現せ!」


 声を挙げると天井から何かが飛んでくる。三人は畳を立てて防いだ。畳を見ると手裏剣や苦無が刺さっていた。


「マジで危ねぇな!ここは客に奇襲仕掛けんのかよ!」


「これは流石に...」


「アウトじゃないかな...」


 すると掛け軸から黒い忍び装束の忍者が苦無を持って現れ、三人に斬りつけて来る。由人はアリツクナイを出現して応戦態勢に入る事にし、拳也と雷男の二人は二手に別れて屋敷を進む事にした。

 由人は忍者の苦無の攻撃をアリツクナイで防いでいく。


「ほう...やるな」


「やるな...じゃないですよ!?何で攻撃仕掛けて来るんですか!?ここ絶対一般公開してる忍者屋敷じゃないですよね!?」


 忍者は手裏剣を打って来る。由人は畳を立てて手裏剣を防いでいく。何度も手裏剣を打たれては畳で防いでいき、畳の消費が激しかった。

 由人はアリツシュリケンを三つ出現させて、忍者に向かって打った。手裏剣は忍者に当たって倒れた...がそれは木に忍者服を着せた変わり身だった。


「変わり身の術...流石、本格的な忍者と言った所か...」


 だが変わり身が動き始めて、後ろに付いているジッパーが開き、褌一丁の姿をした忍者が変わり身から出てきたのだ。倒れた際に頭を強打したようで、頭を抑えて痛がる様子を見せた。


「出来てないじゃないですかー!」


 すると大勢の刀を持った忍者が由人の前に現れ、由人に襲いかかってきたのだった。



 雷男は二階に上がり、忍者を探す事にした。暗いのでアリツライトを点けると、そこには縞々模様の風呂敷を持った忍者が潜んでいたのだ。


「それは隠れ蓑術のつもりか?柄が全然違うぜ!間抜けな忍者だ!」


 雷男が近づくと、足元に仕掛けてあるまきびしを踏み、雷男の靴を貫通して足に突き刺さる。


「痛え〜!?油断させる為だったか!」


 忍者は刀を取り出して、雷男に攻撃する。


「お覚悟を!」


「いや何でだよ!もう明らかに俺達の事、客と思ってないだろ!」



 拳也はどんでん返しでぐるりと回って、隣の部屋に行くと赤い忍び装束の若い女忍者が立っていた。


「忍法!火の術!」


 そう言うと女忍者は火炎放射器を取り出して、拳也に放った。


「な、何が忍法なんですか!めちゃくちゃ現代道具使ってるじゃないですか!」


「忍法!水の術!」


 女忍者は大型の水鉄砲を取り出して。水を拳也に当てていく。


「また、道具を...てゆうか水鉄砲デカくないですか!?」


「忍法!金型の術!」


 すると拳也の頭上にタライが落ちる。


「に、忍法じゃ...ない...」


 タライが頭に当たった拳也はその場に倒れた。

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