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#24「シャーマの復帰」B

 達夫を見送った拳也は由人達にある報告をした。


「僕のアリツフォンは直ったんだけど、母さんと一緒に屋敷にいる事になったのでよろしくお願いします。」


 分部親子が本格的に屋敷に戻ってくる事だった。

 外れの場所に二人でいるよりは、超戦士が多いこの屋敷に居た方が安全だと判断したからだ。

 研究室は戻らないとの事で、そこにある発明道具を取りに行くのを手伝って欲しいと拳也に言われた。

 博士の車と防子の車と二手に分かれて、道具を詰め込む事にした。

 研究室に着いて、早速道具を回収する事に。発明道具の他にも発明品が散らばっている。発明品も処分するからと博士が言うので道具と一緒に詰め込む事にした。

 地下への階段を開けられないように扉の取手を外して、木箱の中と外に岩を乗っけて全員は屋敷に戻る事にした。


「あれで大丈夫なのかな?」


「まぁ、空っぽだからもし誰かに入られても大丈夫だろう...多分。」


 屋敷に戻った四人は博士の部屋に発明道具と発明品を運んだ。道具の設置を手伝った。

 工具や機器等が沢山あり時間がかかったが、二時間後に無事設置を完了した。


「いや〜やっぱり自分の家は落ち着くわね〜。」


「まぁ、博士の実家ですからね」


「でも博士の言うように、ここの方が安全かもしれませんね。」


「拳也もやっぱりこっちの方がいいんじゃない?」


「僕は、どっちでも...」


 拳也は昔の事を思い出していた。小、中でも家の事で妬む同級生が多く、多くの同級生や上級生に絡まれた事を。

 しかし、拳也はそんな奴らの事は気にしなかったし、返り討ちにしたりしていた。

 しかしその事を思い出すのは何だかモヤっとする感じになってしまうが、安全のためなら仕方がないと割り切る事にした。

 その時、アリツフォンから警告音が鳴り響いた。


「さて、久々にカテラス討伐をしますかな!」


 拳也は勢いよく屋敷を飛び出していった。由人は拳也を慌てて追いかけていった。

 拳也はバイクを出し、跨ると由人が後ろに乗って来る。


「ごめん、乗せて!」


「由人さん、いつになったら免許取りに行くんですか...?」


「今、教習所に通っているから、もうちょっとで免許取れると思う...多分。」


「そ、そうですか」


 拳也は渋々由人を乗せて、現場に向かった。


 現場は町の警察署である「能屋警察署」。

 署の前にはゴリーク達が大勢の囚人を運んで地面に下ろしていた。そこにノイターが二人に気づく。


「これはこれは、超戦士のお二方。」


「お前はノイター!」


「こいつが!」


 ノイターは早速一人の囚人をそこら辺にあった皿を持って、カテラスエネルギーと一緒に囚人に押し込んだ。

 囚人は全身が皿の形のカテラスに変貌した。


「では、私がこれで失礼するよ。任せたぞ。ディッシュカテラス。」


「おう!」


 囚人なだけに、今回はちゃんと意思を持っているようだ。

 ノイターは囚人と共に姿を消した。


「ああやってカテラスに変えていたのか…」


「行くぞ!拳也君!」


 二人はアリツフォンにアリツチップを挿し込む。


[Weapon In]

[Martial Arts In]


電子音声の後に待機音が鳴る。


「「武着装!」」


掛け声を言って、CERTIFICATIONの文字をタップする。


[CERTIFICATION. In Charge of Weapons.]

[CERTIFICATION. In Charge of Martial Arts.]


再び電子音声が聞こえた瞬間、二人の周りに光が纏い、アリツウェッパー、シャーマに武着装した。


「やれ!ゴリーク共!」


「ゴ〜」


 ディッシュカテラスはゴリーク達に二人を襲うように指示した。

 ウエッパーはアリツソードを取り出し、シャーマはアリツハンドを発動してゴリークを倒していった。

 シャーマはしばらくの間は戦闘をしていなかったが、そんなブランクを感じさせないぐらい実力は衰えてなかった。


「拳也君、戦ってなかったのにやるな。」


「これでも鍛えてたりしてましたからね!」


 ゴリーク達を全員倒し、ディッシュカテラスが二人の前に出る。


「俺の技を見せてやる!」


 そう言うとディッシュカテラスは二人の周りに大量の皿を周囲にばら撒き始める。

 するとシャーマの目の前にあった皿にワープして、パンチを喰らわせた。


「ぐは!」


「拳也君!」


 次にウエッパーの後ろにあった皿にワープして、キックを喰らわせた。


「うお!?」


「どうだ!俺のディッシュワープの恐ろしさが分かったか!」


 そしてシャーマの後ろの皿に現れ、全身を使ったディッシュアタックを喰らわせ、シャーマは倒れてましまう。


「く、復帰してこの有様か...」


「まずはお前から始末してやる!」


 大量の皿を上空に出現させて、そのままシャーマに向かって当てようとするディッシュカテラス。

 すると皿はすべて割れてしまう。


「な!?皿が全部割れた!?」


 皿はウエッパーがアリツガンで全て撃ち割った。


「拳也君!行くんだ!」


 シャーマは立ち上がり、拳を握りしめながらカテラスに近づいていく。


「なら後ろにワープして...」


 ばら撒かれた皿はウエッパーが全てアリツガンで撃ち、全ての皿を割った。


「全部割れてるー!」


 シャーマは拳を後ろに引き、全力で拳を前に出してカテラスを殴った。ディッシュカテラスの体にヒビが入る。


「お、俺の体がー!」


「次でお前の体を割らせてもらう。」


 アリツフォンにアリツブレイクチップを挿し込む。


[Break Standby]


 画面にブレイクの文字が表示され、タップする。


[Martial Arts Break]


 ブレイクを発動してシャーマは手を手刀の形にして、ディッシュカテラスを真向にチョップして真っ二つにした。


「俺自身も割れたー!?」


 ディッシュカテラスは囚人の姿に戻り、その場に倒れた。

 警察署から一人の警官が出てきて、倒れた囚人を発見した。


「その人の事は任せましたよ。」


 警官にそう言ったウエッパーはシャーマと共にその場から去っていった。


「カテラスの親玉が二人も居たなんて...」


「これはより頑張らないとですね。」


 二人はカテラスに対して、より一層対抗心を新たに持って屋敷へと戻っていった。

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