ゴールデンウイークにはお出かけしたい。と言うか休みたい!
お久しぶりでなんかすみません。
「エトさん」
「ん、どったの?」
しっちゃんが帰って、一週間ちょっと。美羽ちゃんと朝ご飯食べてる最中のこと。
「あの、ゴールデンウイークなんですけど」
「ゴールデンウイーク……フフフフフフフ」
「エ、エトさん大丈夫ですか! エトさん!」
美羽ちゃんに肩を揺さぶられて、正気に戻った。
「ごめんね、ちょっと嫌な記憶が」
「何があったんですか」
「去年、発注ミスがあってそれの火消しでゴールデンウィークが全部潰れた上にそのあと五月中休み自体なかった」
「じゃあ今回も」
「今回は大丈夫なはず。新人にはちゃんと言ってあるし。まあ一日くらいしか休みは取れないんだけどね」
「じゃあ」
「うん、行きたいところあったらいけるよ」
「じゃあもう一回、映画見に行きたいです」
「あー」
前に行った時は、私が途中で仕事入って駄目になっちゃったんだっけ。あの時は本当に申し訳ないことしちゃったな。良し、今回は最後まで美羽ちゃんと一緒に休日を過ごすぞ!
フラグじゃないからね!!
「うん、行こっか。ついでに服とか買ったりして」
「服なんてそんな。私はただエトさんと映画が見られればそれで」
「私が美羽ちゃんが着飾って可愛くなってるのが見たいんだけど。ダメかな」
「駄目じゃないです!」
「う、うんそれなら良かったけど」
「でもお金は」
「それは大丈夫だよ。しっちゃんが置いていったお金もあるし」
「薫子さんがお金を?」
「うん、美羽ちゃんに服とか買ってあげてって。だからありがたく使っちゃおうよ」
「帰ってきたらお礼言います」
「そうだね。と、じゃあ行ける日決まったら教えるね」
「はい! 楽しみにしてます」
とまあ、そんなこんなで、私はすごく頑張った。具体的に何を頑張ったのかと言えば、ゴールデンウイークに仕事が入らないようにいつも以上に早く丁寧に仕事を片付けた。そしてその甲斐あってゴールデンウイークになんと!
二日もお休みを作ることができたのです!
部署の皆が喜んだね。部長なんて「久しぶりにゴールデンウイークに家で子供たちと過ごせる」とか言って泣いてたもん。
「と言うことでゴールデンウイークの休みが2日になったから。映画見たりする以外もできるよ美羽ちゃん」
「じゃあもう一日、家でエトさんとゴロゴロしたいです」
美羽ちゃんと家でゴロゴロ。なんて甘美な響きの言葉!
お布団の中でゴロゴロ。ご飯を食べてソファーでゴロゴロ。一日美羽ちゃんに癒してもらえるなんて最高過ぎる!
「ゴロゴロしよ。二人でゆっくりしようね美羽ちゃん!」
「はい」
そしてゴールデンウイークに突入とはいかなかった。その前に、ゴロゴロするときのために色々備蓄したりお買い物しないといけないので。美羽ちゃんとお買い物に行くことになりました。
「とりあえず、お菓子でしょー」
ゴロゴロすると言えばお菓子っていうことでお菓子を買いまくる私の手が。美羽ちゃんにつかまれて止まった。
「エトさん。食べ過ぎは体に悪いんですからほどほどにしてください。こんなに買ったら体重増えちゃいますよ」
「ぐさっ!」
買ったお菓子の半分くらい。しょっぱいのとか甘いのとかを棚に戻された。しれっと入れておいたおつまみもいつも間にか無くなってるし。愛しのちーかまちゃんが……
あ、枝豆は残ってる。
「何か食べたいのありますか」
「うーん。なんかいつも食べないのとか?」
「いつも食べないの、お鍋とかですか?」
「いいね―お鍋。奮発してすき焼きにしよっか」
「じゃあ、市販のたれを」
「え、みりんと醤油で作るんじゃ」
「え」
「え?」
どうやら美羽ちゃんは市販のタレ派だったらしい。私は昔から家ですき焼きって言ったらみりんに醤油に、あとは鳥皮の串で出汁とるみたいなのをやってたからそっちの方が馴染みがあった。
なんて話をしたらやってみたいってことで、市販の使わないことになりました。
んでまあ、ジュースとかも買ってゴロゴロする準備は終わり。そしてゴールデンウイーを迎えました。
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