皆、普通に闘犬でも勝てるくらい強くなってた件
明日、土日は誤字脱字のメンテナンスを行います。
誤字を正しいと思い込んで増やしたらどうしよう…………
80話
「ふん♪ふふん↑♪ふふん↓♪」
良くわからない鼻歌を歌うマリリンと、
その両脇にミュー、イシュタルが並んで
街をブラブラ歩いている。
「あっ、2人ともあれをご覧ください!」
イシュタルがスクリーンに写っている何かを見て、
2人に見るように伝えた。
「イシュちゃんどしたの? あっ、アレ君じゃん!」
「テイマーズバトルに出ていますね」
マリリン、ミュー共に興味を持ったようだ。
『ウィント、ドリルストライク! スパロウ、
空気を読んでかわせ!』
アレウスは岩を悠々と回避しながら、
2匹に指示を出した。
『ニャアアアアアッ!!』
ウィントは高圧水流に対し、風と回転の力で上手く
受け流し、スパロウは空気の流れを感知する体毛を
活かして暴風の危険な流れを上手く避けていった。
この一連の流れを見た3人は
「岩を回避しながら2匹に指示を出すなんて、
流石ねアレ君。指示出せても岩避けるのは
無理よ普通」
「ウィントちゃんも加入したばかりのスパロウちゃんも
とても良く闘えてますわね」
「脳筋も極めたら威厳すら見えてくるわね」
自身の早口能力と岩の速度からアレウスを評価する
マリリン。モンスター達の洗練された動きを評価する
イシュタル。脳筋の魅力にとりつかれつつあるミュー。
それぞれ評価点が異なった。
『やるな。グランド、蜘蛛を潰しに行け!』
相手は暴風で大きな動きを取れていないスパロウを
倒すべく、地竜に接近を命じた。
『スパロウ、脚を伸ばせ!』
暴風の対処が終わったスパロウは、アレウスの
指示通り脚をピンと伸ばした。
「何するつもりだろう?」
《何をする気だ?》
画面内のドラコ同様、マリリンもアレウスの意図を
読みかねている。
『いっけぇぇええ!!』
地竜よりも先にスパロウを掴んだアレウスは、
スパロウをブーメランのように投げ飛ばした。
『スパイダーネット!』
「い、糸ぉ!?」
スパロウに糸を吐かせたアレウスに、ミューは驚愕した。
『はっ、糸かよ。下らん』
案の定、画面の中のドラコもバカにしている。
しかし、効果は全員の想像を超えて発揮した。
『グギャオオッ!?』
『グエッ!?』
水を吐き終えた水竜が動こうとした時、水竜の
動きと連動して飛竜が引っ張られ、両者ともが
パニックになったのだ。
『何!?』
これにはドラコも驚いた。
「フフフ、糸は鋼鉄の5倍は強度が高いですからね。
流石アレウス君ですわ」
イシュタルはアレウスの博識さを評価した。
しかし次の瞬間、アレウスは識者とは思えない
行動に出た。
『グオオオオオッ!!』
『当たらねぇぜ!』
アレウスは地竜の爪の一撃を回避しつつ、
飛び上がって跳び後ろ回し蹴り(脚部関節外し
バージョン)を地竜の頭に食らわせたのだ。
『グオオッ!!?』
『はぁ!?』
これには地竜だけでなく、主のドラコまで驚いた。
そして画面外でも…………
「まぁ! 地竜をのけ反らせる蹴りを打てるのは、
アレウス君位ですわ!」
「相変わらずいきいきとして楽しそうだね!」
純粋に楽しんで見ている2人と
「いや…………テイマーって、モンスターを
上手く扱って対抗するもんじゃないの!?」
あまりにも斜め上な脳筋具合だったため、突っ込まず
にはいられないマリリンだった。心なしか、この様に
周囲からもヒソヒソ声が上がりだした。
そして現在、アレウスはというと…………
「ウィント、ドリルストライク!」
「フシャゴロロッ!!」
『グワオオッ!!』
スパロウの糸で動きを封じた熊モンスターに対し、
ウィントがとどめの一撃を浴びせたのだ。
「バーナード、戦闘不能!」
相手のモンスターは残り2匹。5対2で始まった
バトルもいよいよ互角…………というか、チーム
アレウスは今までノーダメージなので、実質
追い詰めていると言える。
「っ最後まで足掻いてやるぜっ! グリック、
レドックとのコンビネーションを見せてやるぞ!」
緑の狐が赤い狸の隣に並び、臨戦態勢を取った。
「最後に気を抜かずにいくぞ。ウィント、
ゲイルダッシュ! スパロウ、シャドウヘイズ!」
ウィントは風を足首に纏って走力を上げ、スパロウは
動作速度に緩急をつけることで、影分身を発生させて
撹乱を行った。
「レドック、大音響!」
『ダンダン! ッダダンッ! ダンダダンッダダンッ!
ダンダン! ッダダンッ! ダンダダンッダダンッ!』
赤い狸は某スウィングのドラムパートを思わせる
腹太鼓をならし、影分身と風力を弱めた。端的に
言うと、振動の力で動きの緩急と風の力を抑え込ん
だのだ。
「グリック、ドリルトゥース!」
緑の狐は動きが鈍ったウィントに対し、身体を
ドリルのように回転しながら突撃してきた。
「かわしてカマイタチ!」
「ニャゴ!」
「コォォーーーン!!?」
「何!?」
まさか速度に秀でるグリックの一撃が避けられ、
更に反撃を食らうとは思っていなかったらしく、
2人揃って隙をさらけ出した。
「スパロウ、アクセルファング!」
「カッッ!!」
「コーーーン!」
「グリック、戦闘不能!」
8本足から生み出される瞬発力を活かした
噛みつきを食らい、あっという間にグリックは
戦闘不能になった。
「とどめだ! クロスカット!」
「ニャーー!」
「フシューー!」
「クオオッ!!?」
とどめはシンプルな突撃からの爪と牙の斬撃で終わった。
「レドック、戦闘不能!」
こうしてダブルバトル部門も優勝した。残りは王道の
シングルバトル部門だ。
シングルバトル・準決勝
森林のオブジェクトが多いフィールドで、
バトルが始まった。
「ウィント、紫電の頭突き!」
「ニャッ! ニャニャニャニャニャニャッニャーーー!!」
初っぱなから高速の一撃を繰り出し、相手が初手で
戦意を奪うべく先鋒にした草竜ジャングルザードを
一撃で倒した。ウィントのレベルも大分上がって
きているということだ。
「ジャングルザード、戦闘不能!」
「バカな!? っ行けっ!」
今度は電気を纏う鳥サンダーバードを繰り出してきた。
「相性は不利だろう!」
空中からの電撃を避けられるはずがないと
考えているようだ。
「ウィント、ゲイルダッシュ!」
風を足に纏わせ、スピードアップだ。
「天空から雷を連発だぁ!」
相手の届かない範囲からの攻撃。実に理に叶っている。
「木に誘導させながら真下まで近づけ!」
「何!?」
アレウスの思惑通り、雷はことごとく木に命中した。
「その岩に紫電の頭突き!」
「あ?」
突然岩に頭突きを命じたことで、相手は困惑した。
岩が数m吹き飛んだ。
「岩に飛び乗って限界まで近づけ!」
「フニャッ、ニャーーー!!」
「クギャア!?」
突如ウィントが接近したことに、サンダーバードは
驚いた。
「しまっ……」
「そのまま乱れカマイタチ!」
「サンダーバード、戦闘不能!」
「次こそは!」
約4mの大きさのアイスベアを出した。
「その猫の接近戦法は通じn……」
「乱れカマイタチ!」
「ニャニャニャニャニャニャアッ!!」
「ウオーーーーー!!?!?」
「アイスベア、戦闘不能」
「そんな…………」
一瞬で決着が着いた。
「フレイムドッグ!」
「ワン!ワン!」
「火炎放射!」
「アオーーーーン!」
かなり火力のある炎を吐いてきた。
「撹乱して飛び蹴りだ!」
「フシャッ!シャシャッ! ニャゴォ!!」
「キャイン!」
「フレイムドッグ、戦闘不能!」
「し、仕方ない。頼む! 人喰いマウス!」
「チチュ!…………チュ」
意気揚々と出てきた人喰いマウスだが、ウィントの
姿を見て戦慄した。
「ミャア…………」
ウィントもジュルリと舌舐めずりを行い、恐怖を与える。
「お、おちつk…」
「チチューーーー!!」
一目散に主人のお腹へと逃げ込んだ。
「人喰いマウス戦意喪失につき、アレウスの勝利!」
こうして決勝戦まで足を踏み入れたのだった。
ブクマ、評価、感想、レビューをいつもありがとう
ございます。想像以上に原動力になります。
明日の0時に決勝戦を投稿できるかもしれません
(o^-')b !




