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筋肉テイマー・アレウス参上!

☆本日2話投稿予定

総合ポイント800超えありがとうございます!

豆知識は長めなので、興味のない人は読み飛ばして

本編へgo!


・SAFで唯一向上させられない能力

パワー・スピード・テクニック。漫画的な表現だと

こんな能力を手軽に向上させられるSAFだが、唯一

向上させられない能力が存在する。それは持久力で

ある。そもそもSAFで持久力を撤廃した理由としては、

スタミナ切れを嫌うユーザーにもプレイしてもらいたい

という非常に商業的な理由からである。加えて、SAFは

スポーツの為のゲームじゃないので、開発者が運動神経

向上に使われることを想定している筈もないのである。


41話


「さてと、なんか魔物を手懐けれるテイマーって

jobになってみたが、どうなることやらな」


取説代わりのステータス画面を表示し、

使用可能武器と特技を表示した。


「使える武器は鞭……特技はテイムアタックか」


因みに、job毎に設定されている使用可能武器以外は

使えないかというと、リアルフィジクスモードなら

そんなことはない。しかし、使用不可の武器を使うと

何処か違和感を感じるようで、結局8割程しか武器の

効能を発揮できないのだ。


「前に盗賊で籠手を装備したら、素手よりも破壊力が

落ちてたからな。笑っちまったぜ」


戦闘力が下がっては武器を装備するメリットは

皆無なので、使用可能武器のチェックは非常に

重要だ。


「そういう意味でも色々なjobをマスター

することで、可能性を広げるのは重要そうだな。

それじゃ、レッツテイム!」


~火山地帯~


「ホォアアッ!」


モンスターの群れが襲いかかってきたので、

テイムしようと思ったヒートゴーレムを除く

モンスター達を一掃した。


『グオオオオッ!!』


ヒートゴーレムが燃え盛る拳を振り下ろす。


「行くぜ、テイムアターーック」


鞭の寸止め攻撃を繰り出す。単純に力を示し、

モンスターを惚れさせるのだ。


『テイム…………失敗』


機械的な自動音声が流れてきた。


『グオオオオオオオオオッッッ!!!』

「そんなに怒ることある!?」


某モンスターマスターを目指すゲームでモンスターの

スカウトに失敗した時のように、相手が怒り出した。


『ヴオオッ!!』


「仕方ない。他を当たるぜ」


アレウスはそう言うと、鞭をしならせて

ヒートゴーレムの腕をもぎ取り、それを

顔面にぶつけて倒した。


「仕方ねぇ次だ次。お、早速サラマンダーが

来たな。テイムアタック!」


開幕早々テイムを試みた。


『テイム…………失敗』


『ギシャアアア!!』

「やっぱり怒るのか」


諦めずに次のモンスターを、次のモンスターを

とテイムを試みたが、やはり失敗に終わって

しまった。


「変だな…………テイムアタックにおけるテイム成功率は

(STR+LUC)×補正係数-相手のDEFで計算されるから、

LUCは兎も角STRに優れる俺には有利な筈なんだがな

…………はっ! そう言えば!!」


~回想~


「なるほどなるほど。つまり、テイム系列の技で

モンスターに自己PRすることで、仲間になって

くれるんですね」


「はい。初期技のテイムアタックを中心に、

レベリングによって多彩なテイム技を覚えて

いきます。それぞれテイム成功率の計算式と

補正係数の種類が異なるので、自分に合った

テイムスタイルを見つけ出してください」


職業ギルド・テイマー課の受付嬢は、

営業スマイルを浮かべながら丁寧口調で

説明した。


「え~と、補正係数って何ですか?」


聞きなれない単語が出てきたので、聞き返した。


「はい。補正係数は個人とモンスター間にある

テイム成功率を変動させる係数です。詳しい

算出方法は機密事項となっており、私も教えられて

いません。あ、もしもアレウス様がハッキングなどを

行い、ネットに公表を行った暁には、運営が裁判沙汰

を起こしますので、おかしな考えは慎んでいただける

と幸いでございます」


「ウィッス…………」


アレウスは、過去にハッキングしようとした奴が

いたんだろうなぁと思いながら、返事をした。


「詳しい計算式は技の説明欄に書いておりますので、

アレウス様自身でご確認下さい。以上でテイマーの

説明を終わります」


「アザーッス」


~回想終了~


ダンジョンに潜って約1時間…………


「今…………何100体テイムに失敗した??

おかしいだろ! 俺とモンスター達の補正係数は

どうなってるんだよ!!? こんだけテイム

してれば初心者テイマーでも最低3体はテイム

出来てるだろ!? ええぇ!!!??」


あまりにも失敗続きで、流石のアレウスも

怒り心頭になった。


『グギャアアアッ!!』


モンスターの群れが襲いかかる。


「鬱陶しいわぁ! クソ補正係数がぁ!!」


上半身の関節を全て外し、極限まで加速した鞭の

先端は極超音速…………マッハ5を超えた速度まで

加速し、プラズマを纏いながらモンスター達を

一掃してしまった。


「…………ふぅ、考えてみりゃあクソ補正係数に

正面から挑んだって無駄だよな。1も1億も0を

掛け算すれば等しく0になるわけだし」


となると、行き着く場所は…………


「あそこしかねぇよなぁ!!」


裏ダンジョンへ、ライオンに匹敵する速度で

駆け出した。リアルの方で筋力が上がったらしく、

それに応じて速度も増したらしい。


「もしかしたらティラノにもダッシュで勝てるかもな」


そうこうしているうちに、裏ダンジョンへ

繋がる穴が見えてきた。


「頭から突っ込み…………」


躊躇なく頭から突き刺さった。このままだと

全長60cmの穴には入れないのだが…………


「全身の関節を外したり着けたりして進むぜぇっ!!

後、内蔵も動かす!」


まるで猫を思わせるような流動的な動きで

グイグイと穴を進んでいった。


「抜けた! お、ブラキオザウルスだな。

状態異常でテイム率が上がるらしいし、

新技を試してみるかぁ!」


相変わらず凄まじい跳躍を行い…………


「激・痺れ打ち!」


元々麻痺効果を持つ鞭技の『痺れ打ち』を、

プラズマを纏った状態で放つことで、威力と

麻痺効果を強化した技に昇華した。


『グオオッ……オッ…………オッ…………!?!?』


虫の息で生きているブラキオザウルスだったが、

麻痺により思うように体が動かないことに混乱

しているようだ。


「目的はテイムだから、多少は手加減したぜ。

じゃ、俺に見惚れて着いてきなっ!!」


どうやら浅く命中させることで、ダメージを

抑えたらしい。そしてそのまま『テイムアタック』

を繰り出した。


『テイム…………』


「ごくっ…………」


『失敗』


「……………………」


『グッ…………オオオオオオオッ!!!』


刹那、アレウスの頭付近から『ピキッ』と

異質で巨大な音が聞こえてきた。


~30分後・アグロフラッシュ本部~


「アレウス君、クラフト君おはよー!」


ミューがフロアに2人が居ることに気付き、

元気良く挨拶した。


「あれ、2人ともどうしたの?」


巨大なアレウスがうずくまり、クラフトが

背中をさすっている様子を見て、聞いてみた。


「あ、おはようミュー。なんかアレウスがね、

モンスターをテイム出来なくて落ち込んでいる

みたいなんだ」


「俺ぁよぉ……母方の祖父母家の猫ともかけがえの

ない友情を育んだしよぉ…………父方の祖父母家の

犬ともかけがえのない友情を育んだしよぉ…………

小学生の時は庭鶏小屋の鶏達とも仲良くなったし

よぉ…………中学生の時だって外国の筋トレの師匠が

飼っていたアナコンダと仲良くなった。1年前だって、

家に出現したアシダカグモと仲良くなれたんだ。

…………それなのに…………何でモンスターとは仲良く

なれねぇんだよぉ~~~~!!」


アレウスは絶大なる哀愁を放ちながら

泣き叫んでいる。


「この通りだ」


「犬、猫、まぁ、鶏までは理解できるけど、

何か途中からおかしくなかった?」


ミューはアナコンダとアシダカグモに

違和感を感じたらしい。


「それな」


それについては、クラフトも同意した。


「モンスターと動物って…………何が違うんだ??」


「「………………」」


あまりの落ち込みように、2人はどうしようと

いった表情を浮かべている。


「あっ…………ねぇねぇ、2人とも午後から暇?」


「俺は暇だよ」

「俺も暇だぜ……グスン」


「だったら3人で森海動物園に行こうよ!

アレウス君も最近は動物とふれ合って

なさそうだし…………息抜きもしたいしさ!」


「おおー、確かあらゆる環境下の動物達が

揃っているんだよな」

「園長がスゲェやり手で5年で日本一に

なった場所だよね」


「そこそこ。2人とも行こうよ」

「俺はOKだぜ。クラフト、塾は大丈夫か?」

「土曜は休みだ。3人で行こうぜ」

「「決まり!」」

「じゃ、12時に学校集合だ」


こうして3人はリアルへと戻り、昼食を

済ませることにした。しばらくして…………


「…………さっきまでクラフト達が居たのか。ん?」


レイルは1枚の置き手紙を見つけた。


『本日の午後は、3人で動物園に修行しに行きます。

夜に会いましょう。


          アレウス、クラフト、ミュー』


「…………なんじゃこりゃあ??」


意味不明な言語の羅列に、レイルは首を傾げるしか

なかった。

ブクマ、星5つを着けてくださると、やる気が上がります。感想やレビューも、お待ちしています!


次回は現実パートとVRパートが半々になると思います。

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