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浮き彫りになる身体能力

簡単にステータスを

HP  体力ですね。0になると死にます

MP  高ければより多く魔法を撃てます

STR 物理攻撃力

DEF 物理防御力

AGI 敏捷性

TEC 器用さ

LUC 運

INT 賢さ、魔法攻撃力

SPL 精神力、魔法防御力


現在はこの辺まで覚えていれば良いと思います。

金子隆二はどうなっているんでしょうねぇ~??

4話


「ウグッ!」


 ゴブリン5体に囲まれたプレイヤーが、その内の

1体に剣で斬りつけられた。


「参ったなぁ…………火力、耐久力、敏捷性……

何もかもが足りないや。TECとかLUCみたいな

能力に振り分けるんじゃなかった…………」


 どうやらこのノーマルモードプレイヤーは、

全能力を均等に伸ばしていたらしく、器用貧乏な

状態に陥ったようだ。


「マグ・ショットはあと10秒程撃てない。

近接攻撃はカウンターを食らうリスクだらけだ。

それに後4回食らったら死んでしまう。…………

これは詰んだか?」


 そう言いつつ、何とか攻撃を避けるも、狭まる

円陣に追い詰められ、一撃を食らってしまった。


「万事休…………ん? あの巨体」


 視線の先に、激走している人形の巨体を発見した。


「近付いている……あっ、新手のゴブリンか!?

あんなのにぶつかったら絶対死ぬ! 一か八か!!」


 捨て身の覚悟でゴブリンの間を駆け抜けた。間の

2体からは一撃ずつ貰ったが、どうにか抜け出す

ことに成功した。その次の瞬間だった。


「纏めてぶっとばあぁあすっっ!!」


 大柄なゴブリンだと思っていた存在が、先程まで自分

をいたぶっていたゴブリン軍団全てをラリアットで

吹き飛ばしたのだ。ゴブリン軍団は高さ3m、幅16m

宙を舞い、落ちた拍子にジュエルと木刀をドロップした。


「少なくともゴブリンには遠方からの遊撃が

有効らしいな。回収回収~♪ 次行くぜぇ!」


 大柄なゴブリンだと思っていた存在…………

大柄なリアルフィジクスモードプレイヤーは、

ドロップアイテムを拾うだけ拾ったら、先程の

スピードで次の戦場へと向かっていった。


「…………つむじ風のように現れ…………つむじ風のように

去っていった………………僕は…………助……かった…………

…………??」


 1人取り残された器用貧乏君は、呆然とする他

無かった。


~木々がならぶエリア~


「…………まずいなぁ」


 緑髪の後ろをポニーテールで纏めた女性プレイヤー

が木陰で焦っていた。


「いくら非力な人喰いマウスでも……あの数がごった

返されたら確実に死ぬ…………どうやって抜k…!?」


 DEF極振りの彼女は驚いた。何故か、それは

あまりにも突拍子の無い出来事だったから。


「纏めて来いやぁ~~~~!!」


 赤い長髪に筋骨隆々の肉体を持つプレイヤーが

突然現れたかと思いきや、逆立ち状態の回転蹴りを

繰り出し始めたからである。群れると襲いかかる

AIの人喰いマウスは次々と接近するため、蹴りの

餌食となっていく。


「こっからは剣も使うぜぇ!」


50は超えていた人喰いマウスが5体になったところで

逃走AIに切り替わったため、逃がさぬよう戦法を変えた。

地面すれすれに片方の剣を凪ぎ、跳躍したマウス達を

もう片方の剣で斬る。


「ラストぉ!」


最後の1体は、腕を軸にした足払いで浮いたところを

軸にしていない方の剣で叩き斬った。


「流石にこの数は大量だぜ。お? 他のプレイヤーさんか。

こんにちは~」


「こっ……こんにちわ…………」


実はこの時、このプレイヤーは別のことにも腰を

抜かしていた。


「いやー、人喰いマウスでしたっけ? すばしっこくて

厄介ですよね~。今みたいに数が多いと纏めて倒せる

けど、少ないと中々倒しづらい! じゃあ、俺はそろそろ

次の獲物を狩りにいくので、お互い頑張りましょう。

うおおおっ! 魔物共~! 俺の身体能力に震えるが

いいっ!!」


相変わらず獣のごとき速度で木々の影へと

消えていった。


「………………あの人、どうなってるの?? 普通

あそこまでAGIに極振りしていたら、STRを

あの水準まで持っていけるはずが無いよね!?

…………人喰いマウス相手とはいえ、蹴りで仕留める

とかおかしいよ。あとさ、ゴリマッチョに目付きが

鋭いイケメン顔くっ付けてたけど、あんな体の

パーツなんてあったっけ? 怖すぎる!」


そして、彼の発言で気になることを考え始めた。


「…………身体能力に震えろって言ってたけど、

別に本人が凄いんじゃなくて、ポイントを

攻速特化になるように振っただけ…………あれ?

そう言えばモード選択で………………あっ、まさか!?」


彼の状態にようやく気付いたようだ。その後も彼は

様々なプレイヤーに目撃されており…………


~山岳地帯~


「お、追い詰められた…………」


ロリキャラを操るSTR特化の彼は、今まで1撃か

2撃で敵を屠ってきたのだが、今回ばかりはそうも

いかないようだ。


「鎧モンスターってこんな固いのか!?」


構図は完全に、アーマーオークに襲われた

銀髪美少女だ。


「こんなところで……死にたくn…」


「どっせえぇえい!!」


 不意に現れたオーク並の巨漢が、オークの頭を

跳び蹴りで吹き飛ばすことで、あの巨体を5m程

吹き飛ばしたのだ。


「お、槍か。使い方確認しながら進もっと」


 ジュエルと槍を回収し、いつの間にやら

居なくなっていた。


「…………いや、弱点部位蹴ったとはいえ、一撃って

どゆこと??」


~崖っぷち~


「あ~あ、流石に終わったよね~~」


 INTとMPに極振りしたインテリ系の彼は、

崖っぷちに追い込まれていた。


「や、やるなら一撃で倒してねっ!」


 大剣を装備したラージゴブリンは、その得物を

大きく振りかぶり…………


「…………ん??」


 インテリ君は首を傾げた。何故なら…………


「あれぇ……??(浮いてる?)」


 ゴブリンが突如宙に浮き始め、自身を通り越して

崖下へと降下を開始したのだ。


「…………落ちたし、誰か背中に張り付いていたような」


 気になるので、高所恐怖症をどうにか耐えつつ、

崖の下を覗いてみた。


「誰か居るね。……え? 崖をかけ上がってきた!?」


 モンスターのドロップアイテムを拾っていた

プレイヤーが、突如超スピードで崖をかけ上がり

始めたので、たまらず後退して尻餅を着いて

しまった。


「よいしょっと、流石にあの高さから落ちたら

多少ダメージ受けるんだなぁ」


「落ち……やっぱりこの人ゴブリンを落としたんだ…………」


「おうよ! 最初はショルダータックルしようと

していたけど、ゴブリンが剣を振り上げたから、

もしやと思ってスープレックスに切り替えたんだ。

いやー、正解だったらしいね」


「い、命拾いしました…………」


 確かに命拾いしたのだが、逆にゴブリンが剣を

振り上げなければ自分もろとも殺されていたと

いうことでもある。


「対価を求めるようで何ですけど、冒険者が集う町の

場所を教えていただけますか?」


「あっ、それでしたら、この道を真っ直ぐ進めば

着くはずですよ。僕はしばらく休んでから行きます」


「そうですか。お互い到着しましょうね!」


 意外にもフレンドリーであったため、握手する頃

には緊張も解けていた


「ではまたいつか!」


 そう言って、赤髪のゴリマッチョ…………金子隆二は

道を真っ直ぐ走り始めた。道中100を超える

モンスターを倒し、遂に冒険者ギルドのある町へと

到着した。


「おお、出てくる人、中に入る人それぞれ大勢

いらっしゃる…………」


 町の前はかなり賑わっていた。


「ん? 頭上に名前がある人と、そうじゃねぇ人が

いるなぁ。どう言うことだろう?」


「おい」


「はい?」


 考えていると、その内の1人に声を掛けられた。


「お前……リアルフィジクスモードをやっているのか?」

ブックマークや星5つを着けてくださるとやる気が上がります。感想やレビューもお待ちしています!

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