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昇格試験。速攻で終わらせます!

豆知識がちょっと長いので、さっさと本編読みたい人は

読み飛ばしてね!


豆知識・SAF流RFD強化法

そもそもRFDとは何かを軽く説明すると、脱力した

状態から最大筋力を発揮できるまでの時間の短さを表す。

最大筋力がどれほど高くても、RFDが低いと

ジャンプやダッシュ等、一瞬の動作で筋力が

活かされず、結果としてパフォーマンスが低くなる。

具体的なRFDの向上方法としては、限界に近い高重量を

可能な限り全速力で持ち上げようとする方法が有効だと

言われている。リアルで限界の重量を扱うと怪我して

しまうが、VR世界ならダメージ表示が出るだけなので、

滅茶苦茶効率的に鍛えられるのである。

38話


「いやっふぅーー!!」

「イェーーイ!!」


アレウスとレイルがスノボーらしきもので遊んでいる。


「ちょっと2人とも、いつどこにモンスターが現れるか

わからないから、少しは注意しなさい」


徒歩のマリリンが釘を刺す。


「んーなもん忍者カンストの俺様にかかれば

ちょちょいのちょいだぜ!」


吹雪(ふぶ)いていて僕も遠距離を見渡せないんだ。

あんまり調子に乗らないでねー!」


「わーってるぅおっ!?」


目の前の何かにぶつかり、レイルは跳ね返った。


「な、何だ?」

『グオオオオオッ!!』


高さ3mの白熊だった。


「やべっ、素早く動けねぇ!」


ホワイトベアーの爪攻撃をアクロバティックに

回避するも、スノボでは急加速が出来ないため、

距離を取ることが出来ない。


「やっぱアサシンでくrya…」

「大丈夫ッスか!?」


アレウスがスノボの勢いのまま、全力の蹴りを放ち、

ホワイトベアーを一撃で倒した。


「サンキュ、助かったぜ…………」

「全く、何やってんのよ」


レイルの醜態にマリリンが呆れる。


「悪ぃ。スノボ遊びは試験合格後にするわ」

「俺もそうします」


「そうよ。今からあたしたちが相手にするのは、

B級の最難関、スノーアーマードラゴンなのよ。

アレ君からすれば楽勝かもしれないけど、

気を引き締めて行きましょう」


「「ウィッス」」


並んで返事をした。

スノーアーマードラゴンとはその名の通り、雪の塊を

鎧のように纏っているドラゴンである。さらに上空も

飛ぶことが可能であり、1番の武器は全てを凍らせる

冷凍ビームである。


「ビームなら俺のミラーシールドで跳ね返せるけど、

スノーアーマードラゴンは文字通り冷気に強いから、

カウンターにはならないんだよなぁ」


「僕の火属性ランチャーが決まると良いけどね」


「地上に近い場所に来たら、俺が全力の一撃を

お見舞いしますぜ」


現在アレウスはソルジャーになっている。主に

槍と盾を用いて戦闘をこなす、所謂タンク職の

入り口だ。


「俺はAGIが低いけど、アレウスならミラーシールドの

効果を最大限に活かせそうだね」


「おう、誰も彼も守ってみせるぜ!」


キラリとミラーシールドを光らせた。


~ダンジョン・裂空アイスバーグ~


『パキッ』

「ヒャッ!」


足元から嫌な音がしたので、マリリンは

思わずレイルにしがみついた。


「おい、離れろよ」

「だって~……パキッて鳴ったもん」

「そうそう崩れねぇよ。それに、もしも落ちても

アレウスが一瞬で拾って解決だろ」

「いや~…………流石に俺、空は飛べませんよ」

「ほらぁ!」

「3人ともちょっと静かに。囲まれたよ…………」


モンスターの群れに囲まれた。


「さてと、いっちょやりますか」


レイルはそう言うと、姿が見えなくなった。


「先手必勝」


ジェルマンが2丁拳銃で4体のモンスターの急所を

撃ち抜く。


「メガフレイム!」


マリリンの炎魔法で6体のモンスターが焼き払われた。


「食らえ! 科学の炎!」


クラフトは純粋な火炎放射機で目に見えるモンスター

全てを焼き払った。


「オラオラオラァ!」


アレウスは槍を振り回し、周囲に群がるモンスターを

一掃した後、直線上に並んでいたモンスター達を、

槍を突いた瞬間に関節を外すことでリーチを伸ばし、

一掃した。

そしてチラホラ残るモンスター達は…………


()(とん)(いん)()()(げき)


突如発火し、倒れていった。雪遁(せつとん)で隠れた

レイルの火球でことごとく急所を焼かれたのだ。


「ジ・エンドだな」

「速攻速攻~♪」

「この調子でドラゴン討伐だぜっ!」


うるさい3人が更に士気を上げていった。

そして探索すること30分、遂にターゲットが現れた。


『グオオオオオオオオッ!!!』


体長約12mの細長いタイプのドラゴンが咆哮を上げた。


「「「「つ、強そう」」」」


アレウスを除く4人は目の前のドラゴンを見て、

少し腰が引けているようだ。


『グオオッ!!』


それを見て過信したのか、いきなり極太の

冷凍ビームを放ってきた。


「おっと、そうは行かねぇぜ」


すかさずアレウスが前に立ち、冷凍ビームを反射した。


『グルルル…………グゥアルルッ!!』


随所に氷が纏わりついたスノーアーマードラゴン

だったが、ちょっとした体の捻りで意図も容易く

剥がしてしまった。


「ア、アレウス君!」

「俺達がふがいねぇばかりに!」

「ごめんねアレ君!」


アレウスも盾で覆えなかった身体部位が凍りついていた。


「サイド……チェスト!!」


が、ボディビルのポージングと同時に、筋肉を

膨張させることで、あっさりと束縛から抜け出した。


「そんな気はしていたよ」


リアルフレンドのクラフトだけは、アレウスを

信じて(?)いたようだ。


「皆!作戦通り行くわよ!メガフレイム!」

「デカイの1発食らいな!」


まずはマリリンの炎魔法とジェルマンの

火属性ランチャーで雪の鎧を溶かす。


『グオオッ!! グオアッ!!』


これはたまらないと感じたドラゴンは、鎧が

溶けた分素早くなった体でマリリン達の方へ

突撃してきた。


「させねぇぜ。シールドガード」


アレウスは盾の基本技でドラゴンの進行方向を反らした。

この技は攻撃を受けている最中の、押す筋力が倍になる

効果を持っている。即ち、のけ反りにくくなる。


『ヌゴォ!?』


狙いがずれ、氷塊に頭から突っ込んだ。


「畳み掛けるぜ! 火遁・()(けむり)爆炎(ばくえん)!!」


先程マリリン達が溶かした部位に気化する油玉と

火炎球を投げ、大爆発させる。


「これが科学の力だぁ!!」


火炎放射で残っていた雪の鎧を溶かす。


「ボルカノフレイム!」


火属性の上級魔法で手痛いダメージを与える。


「派手にぶちこんでやるぜ!」


かなりの集中砲火を浴びせた。


『グギャオオオオオッ!!!』


HPが残り4割を切り、いよいよブチキレたドラゴンは、

高速で空を舞い始めた。


「ありゃ当たらねぇなぁ。おっと」


レイルは高速の突進を軽く避ける。


「ちょっと速すぎるよ~!」


等と言っている間に突っ込んできたので


「失礼!」


アレウスが素早くマリリンを回収して回避した。


「ありがと♪」

「けど、あれに攻撃当てるのはキツイな」


クラフトが問題定義をした。相手は空を舞う上に、速い。


「飛竜並みの速度に冷凍ビームとか、まるっきり

上位互換じゃないの!」

「それがB級最上位レベルって事だな」


このままでは何かの拍子にこちらがやられる…………

と、その時


「1つ良い案があります。ここは俺に

任せてくれませんか?」


「どんなのだ?」


アレウスの発言にレイルが聞き返した。


「まずは皆さん、兎に角避けてください。俺には

奴の冷凍ビームをどうにかする術があるので、

奴の冷凍ビームを誘発させた瞬間に、思いっきり

ぶん殴ります」


「確かに、スノーアーマードラゴンに確実に決定打を

与えれるメンバーはアレウス位しか居ないな…………」

「僕はその策、信じるぜ」

「お願い、アレ君」

「頼んだぜ!」


「では…………しばらく避けましょう!」


スノーアーマードラゴンの攻撃を回避することに

集中した。盾ガード可能なクラフトは兎も角、

たまに回避し損ねるジェルマンやマリリンは、

その都度アレウスが回収して避けた。また、

突進の回避の度に、アレウスはドラゴンを

槍で突いた。AIに近距離攻撃は不利だと

学習させ、冷凍ビームを誘発させるために。


『グオオオオオオオオオッッッ!!!!!』


これまでで最大の咆哮をあげ、冷凍ビームの

準備をした。…………ので


「っっしゃ行くぜオルゥアアア!!」


アレウスは5歩で現在の最高速度時速60km(鎧で

若干遅くなってる)に到達し、槍の突進技『猪突貫(ちょとつぬき)

を繰り出した。勿論本来の技の速度は助走時点で

達しているので、強化技の『猪突猛進貫(ちょとつもうしんぬき)』に進化

しており、その速度は時速600kmに達していた。


『カッッ!!』


アレウスが飛び出して距離を半分ほど詰めた

タイミングで冷凍ビームが放たれた。ビームは

文字通り光速なので、アレウスの槍が届くよりも

先にアレウスを凍らせる。


(狙いどおりだ。そのまま凍らせやがれ!)


しかしそれは、アレウスの計算通りだった。敢えて

自らに氷を纏わせることで質量を増大させる。

その事により、事前に得た速度のまま運動量を

増大させることが出来、更には増した体積に

よって命中率が底上げされる。


(確実にぶっ飛ばせるって訳だぁ!!)

『ゴガアァアッ!?!??』


約300kgまで増量した時速600kmのアレウスが

直撃し、スノーアーマードラゴンはとうとう倒された。

単純計算で4166666.7 J(ジュール)の衝突エネルギーを

顔面に食らったのだ。スノーアーマードラゴンから

すれば、オーバーキルも良いところであった…………

ブクマ、星5つを着けてくださるとやる気が上がります。感想やレビューも引き続きお待ちしています!

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