表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

34/241

面白ダンジョン

ブクマ170人手前まで来ました。そして評価ポイント

300超あーりがとうございますっ!

33話


「これがS級ダンジョン…………先程とは一転して、

真っ黒クロスケ的な雰囲気ですねぇ」


「こういう場所ではランプが役立つのが定石だな」


レオナルドは事前に道具屋で購入していたランプを

つけた。


「うっひょー、よーく見えるようになりましたね!」


「だが、良く見えるようになったのは、奴らも同じだ」


泥の塊のようなモンスターが大勢でこちらへ迫ってきた。


「へへ、俺と隊長相手に物量作戦は悪手だぜ。ちょいと

片付けてきます」

「…………」


アレウスは威勢良く駆け出していったのだが、

レオナルドは意味深な表情を浮かべている。


「リーチが(みじけ)ぇなら、その分回転数を上げるまでだぜっ!!」


アレウスは横方向に強烈なスピンをかけ、その状態で

泥モンスター達を一掃した。


「さて、行きまs…ぅお!? 小せぇのが大量に居る!!?」

「マッドブロブは物理攻撃を受けたら飛散して増殖する。

故に単純な斬撃等は効かんぞ」


それに付け加え……


「なんか合体して巨大化してるんですけど!?」


細切れにされ、小さくなったマッドブロブが次々と

合体していき、みるみる巨大化していく。


「そういうことだ。あまりにも体格差が出来てしまうと、

SS級以上でも危険になる」


「そうならねぇように分断することなら斬撃でも可能だ。

だが、決定打にはなりっこありません!」


「そういう時こそ属性攻撃の出番だ。下がっていろ」


アレウスが適度にマッドブロブを小さくした

タイミングで、レオナルドは両手斧に炎を纏わせた。


「まずは水分を炎で飛ばす」


その状態から斬撃を飛ばし、マッドブロブ達を

乾いた砂のようにした。


「こうなれば動かなくなるから、後はわかるな?」


「殴って壊す! 実に物理的に対処すれば良いだけ

なんですね!」


2人であっという間に全てのマッドブロブを倒した。


「今は大して技を取得できてないが、その内色々と

覚えられる。今みたいな変化球的な相手にも対応

できるようになるだろう」


「これからこんなのにも勝てるようになるのが楽しみです」


そして進んでいくと…………


『バゴッ…………』


突然天井から岩が落ちてきたので…………


「オラァ!!」


岩が大して重力で加速されていないうちに、

素早く破壊した。


「S級だとこれくらいの罠に対応する力も必要に

なってくる」


「本当、色々あり…まぁす!?…………ねぇ~」


話している最中に落とし穴に落ちたのだが、腕を

伸ばしながら関節を外したことで、どうにか穴の

縁をつかんで瞬時に抜け出した。


「モンスターだけでなく、環境も過酷になる。

面白いだろう?」


「いやはや、全くその通ri…ビリビリビリビリビリ!!!」


足元の高圧電流板を踏んでしまい、HPが

半分減ってしまった。


「無理せず回復しろ」

「面目ないッス…………」


泣く泣く回復ポーションをひとつ使用した。


「しかし、隊長はどうやって罠を見分けているんですか?」


マ◯オ&◯イ◯ジ◯◯Gシリーズみたいに、障害物が

見える訳ではなく、罠が隠れているポ◯◯ン◯ン

◯ョンシリーズ仕様になっているので、見分け方を

聞くことにした。


「僅かな地形の異質さを見分けるのだ。罠は人工的に

作られたもの。そこには自然では出来ることのない

痕跡が必ず存在する」


そういって、ポケットにしまっていた石ころを天井に

ある少し目立つ突起にぶつけた。


「…………岩落としが発動しましたね」


「ああいった少し怪しげな部分に罠の仕掛けが

されがちだ。まぁ、こればかりは場数を踏む他

無いだろうな」


そう言いながら2人は発動済みの罠の真下へ行った。


「あっ、赤外線レーザーみたいのが照射されてますね」


「おそらく人体の熱を感知して岩を落としていたのだろう」


「………………壊してみよ」


落ちて砕けた岩の欠片を砲丸投げの要領で、

レーザー照射している機械にぶつけてみた。


『ドン! ドン! チュドドド……バチィン!

ピーガガガ、ドッゴォォオン!! パン!』


どうやら罠は連動しているものが多かったらしく、

1つのギミックの異常により、多くの罠が一気に

誤作動を起こしたようだ。


『グギャアアアッ!』


その異常事態にモンスター達もパニックを起こした

らしく、一斉にこちらへとなだれ込んできた。


「…………なんかヘマやらかしてすいません!」


一言謝り、片手斧を振り回し始める。


「行動こそ軽率であったが、面白いものを見れた。

対価がモンスターとの戦闘ならお釣りが出る

くらいだぞ」


両手斧でモンスター達を両断しつつ、答えた。


「それは幸いです。罠も大体消えた(多分!)ですし、

早いところジャイロドンを見つけに行きますか?」


「そうしよう」


案の定苦戦することはなく、かなり奥地へと進んだ。


「止まれ」

「??」


レオナルドが何もない場所で突如制止を命じた。

アレウスは何が何だか分からない。


「アレウス。ここにはジャイロドンが居るのだが、

どこに居るか分かるか?」


「…………全っ然っ分かんないッス」


他と違いが分からない単なる岩盤しか見えない。


「ヒントだ。あの辺りの岩盤を注視してみろ」


「んー…………」


良く良く見ると、何やら土竜のような形が、

そして2つの対になるような宝石のごとき輝き…………


「あれがジャイロドンで…………こちらを見ている

感じですかね~…………」


「ああ、(じき)に攻めてくるぞ」


そう言った3秒後、ジャイロドンは砲弾の如く、

こちらへと突っ込んできた。


「うへぇ…………まさに一撃必殺」


「仮にDEF極降り・レベルカンストのフォートレスで

あっても一撃で死ぬだろうな」


フォートレスは分厚い鎧を着込み、DEFに特化した

所謂タンク職の完成形だ。そんな防御であっても、

ジャイロドンの質量攻撃を諸に食らえば瞬殺される

らしい。


「行くぜ!」


ジャイロドンが自身の反動で動けない隙に、

『超全霊撃』を6回程連続で食らわせた。


「…………ったく何て硬さだよ。音速の一撃で

かすり傷ってどうなってやがる」


全て急所に当てたのだが、HPゲージが1/100しか

減ってない。


「…………本来物理で押しきる相手じゃないからな。

単に殴るだけだとSS級冒険者でも勝機はない」


「となると、考えられる策は…………あー、

格闘家なら発勁で内部を殴れたんになー!!」


「良い着眼点だ。外皮を壊して内部を()(てい)

させるぞ」


「へ?」


硬くて破壊しようのない外皮を破壊するという発言に、

アレウスは困惑した。


「うおおおっ!!」


レオナルドが炎を纏わせた両手斧で、絶え間ない

猛撃を繰り返す。


「隊長! 物理効かないって言ったのに何で

殴っているんですか!?」


アレウスは訳が分からないので、単純片手斧投擲技を

進化させた『スーパーアクスブーメラン』で目を

攻撃した。


「俺も隊長も有効打を与えれてねーなぁ…………」


「む、いかん!」


レオナルドは叫びつつ、突如後退してきた。


「今度は何ですか!?」

「奴の必殺技が来る!」


何やら右腕を首に、左腕を斜め上に向け、

腰を捻っている。


「単純回転攻撃『ジャイロデストロイヤー』が来る!」


「良く分かんないですけど、グルグル回って周囲を

破壊し尽くすんですか?」


「大正解だ」


そう言った次の瞬間には、ジャイロドンの攻撃が

始まった。


「収まるまで逃げるぞ!!」

「言われなくてもぉ!!」


その攻撃は、発生する旋風すら岩を削ぎ、強度の

限界に達して降ってくる岩も、ジャイロドンの腕に

当たれば積み木の如く砕け散っていく…………。

まさに破壊的な一撃だった。

ブクマ、星5つを着けてくださるとやる気が上がります。感想やレビューも引き続きお待ちしています!


いつも誤字報告等、とても助かっていますm(_ _)m

筆者は人間ですので、気を付けていても、ついつい誤字

をしまいます。今後ともご報告くださると、非常に

助かります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ