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任務前のウォームアップ

ブクマ90人ありがとーーうございます~!

ここまで来たら100人超えも目指すぜ!

27話


「さーてと、広間に居るのは…………」


2階の自室を抜け、階段を降りた先の居間へと降りた。


「こんばんは、隊長!」


「アレウスか。今日は早いな」


「隊長こそ、一番乗りですね!」


「リアルの仕事がたまたま早く終わったのでな」


拓人……クラフトの予想通りかは分からないが、

少なくとも会社でバリバリ働いていそうな雰囲気はある。


「少し時間があるので、個人的にアイテムの

採取をしてきて良いですか?」


「構わん。事前に集団行動を取る予定がない限りは

基本自由に動いてもらって結構だ」


「ありがとうございます。では行ってきます!」


ギルドを後にして、森林地帯へ向かった。


「さーて、盗賊だとどんな技を覚えるかな?

楽しみだぜ」


昨日の終わり頃、カンストした格闘家から、

盗賊へとjobチェンジしたのだ。


「流れるようなダガー捌きっ!…………最後のは

肘打ちだったな」


逆手に持ったダガーを動かして、モンスター達を

一瞬で倒したのだが、最後はついつい肘打ちを

してしまった。


「格闘家時代の癖が抜けてねぇな。ま、倒せりゃ

何でも良いか」


奥に二足歩行の熊のようなモンスターが見えたので、

右腕の肩関節と肘関節を外した。


「オラァ!!」


ダガーを手にした腕は、遷音速の領域に存在する

速度まで加速された。この一撃は熊を真っ二つに

するどころか、大岩を超スピードで落としたかの

ような挙動で熊の体をペタンコに潰してしまった。


「う~ん、やっぱ関節外し系の攻撃はまだまだ練習が必要だな」


関節が外れることでリーチが伸び、腕や脚の

先端部が通常とは比べ物にならないくらい

加速できる。増した速度はそのまま攻撃力に

変わるので、何て事のない一撃でもドラゴンを

屠れるようになる。しかし…………


「狙いが悪くなるし、速さは上がっても、

攻撃動作の早さは落ちてるよな。だからこそ

思ったより熊が近付いたタイミングで命中した」


加えて…………


「一々反動ダメージがデケェ。関節を外すだけで

受けるダメージも長期になると辛いものがあるし、

これを解決する方法といったら」


考えて、身震いした。


「…………やるしかねぇかぁ」


それでも実践すると決意した。


「さーて、さっさと集めきるぜ!」


目的のバーベルを作ってもらうべく、

材料の採取に戻った。


~30分後、グラス・コープ~


「そろそろ皆来てるかな?」


相変わらず熊以上の速度で町まで走ってきた。


「ん、あれは…………レイルさん!」


レイルが立っていたので声をかけた。


「アレウス。良いところに来たな」

「その数名の屍は何ですか?」


何故か数名のユーザーが、HPゲージをピンク色まで

減らしており、レイルに縛られている。


「さっきピンク髪の子がお前の紹介でギルド入団を

希望してきたんだけど、元仲間か知らんが、コイツらが

引き渡せってうるさかったんだよ」


「で、暴れたのを取り押さえたといった所ですかな?」


「ビンゴ!」


レイルは親指を立て、ニカッと笑った。


「てめぇ! 1年そこらしかやってねぇ分際で、

リリース当初からの古株様の俺になんて事しやがる

んだ!」

「そうだそうだ! ミューは俺達のメンバーだぞ!」

「返せ返せ!!」


「うるっせぇなぁ。揃いも揃って幼馴染みを

寝取られたような反応をしやがって…………」


3人揃ってうるさかったので、レイルが呆れながら軽蔑の眼差しを向けている。


「ミュー?」


聞きなれない名前にアレウスは首を傾げた。


「あれ、あの子違ったのか?? 昨日お前に怯えてた子の名前だが…………」


「あー、そういや今日学校でケジメをつけたときに、

名前聞くの忘れてました」


「なる程、まぁ合ってるだろ。コイツら必死こいて

引き留めようとしてる辺り、雑魚メンバーに利用

されて燻りたくないっていう志望動機は違いねぇし」


「雑魚メンバーですか。右から順に、出来るだけ

こきつかいたかった。ゆくゆくは彼女にしたかった。

いつかあんなことやこんなことをしたかったって

顔してるな。こりゃあ勧誘して良いことした気分に

なるなぁ!」


アレウスは、的場さんが話していたメンバーが

コイツらだとしたら、その内録でもない目に

合ったと予測したので、良いことをしたと解釈した。


「「「ああ!? てめぇ何訳わかんねぇこてぃょ…

いってんだぁ!!」」」


「嘘ついて仮想現実で舌噛んだ奴等なんて始めて見たぜ」

「新鮮なダサさですね~~」


「「「くぁwせdrftgyふじこlp!!」」」


「迷惑ユーザーの類いはこれしか話せねぇのか」


「もうやっちゃって良いかな?」


レイルは一応アレウスに殺しの許可を確認した。


「あ、どうぞどうぞご自由に!」


「じゃ、もう来るなよな」


そう言って、3名の急所にダガーを突き立てた。


「じゃあ俺はギルドを見ますね」


「ああ」


無事にうるさい3名も死に戻ったところで、

的場さんと思われるミューの様子を見に行った。


「こんばんはー」


「アレウスか。丁度この子に入団条件を伝え終えた所だ」

「あっ、えーとアレウス君。この姿で普通に

話すのは始めてだね。ユーザーネームはミューだよ」


声からして、的場さんで違いなさそうだった。


「おう、これからよろしく。の前に、入団条件を

聞かせてくれ」


「今日中にE級に上がることが条件になったわ。

本気で頑張らなきゃ!」


「まー、アーマーオークくらいなら大丈夫だろ」


「まぁ…………アレウス君ならそうでしょうね…………」

「飛び蹴りにノービスの衝撃技を上乗せして、

鎧の上から撃破した姿を見たときは、流石に

驚いたな。私はミューの試験官になるが、

アレウス、お前も来な」


「勿論ッス」


そして緊急クエストを受注し、アーマーオークと遭遇した。


「気づかれない位置から、限界まで弓を引き絞って

…………フッ!」


まるでアーマーオークの頭に弓が吸い寄せられるかの

ように、命中した。


『ブゴオオオオッ!!』


最大火力の矢が急所に被弾したことで、HPゲージが

丁度半分減った。


「後少しっ! ひゃあっ!!」


数発打ったが、1発だけしか顔に当たらず、

たちまちオークの槍が届く範囲まで迫られた。


「ヒッ! いやっ!」


どうやらAGIがアーマーオークとどっこいどっこい

らしく、上手く距離を取れていない。


「……アレウス、一応助けれるようにしておけ」

「言われるまでもないッス」


万が一にも死に戻りさせない為に、助けれる体勢を取る。


『ブゴゴゴオッ!!』


全力で槍を振り下ろす。


「ヒイッ!」


転びながら横に回避した。


「おっと、これはチャンスなんじゃないか」


アーマーオークは槍を地面に引っ掻けたらしく、

抜くのに手間取っている。


「当たれっ!」


相変わらず急所に吸い込まれるような一撃で、

アーマーオークを討伐した。


「はぁ……はぁ……や、やった…………やったよ!

アレウス君!」


相当嬉しかったらしく、アレウスの両手を

握りながらピョンピョン跳ねている。

アレウス達にとっては雑魚であるが、ミューに

とっては戦ったことすらない強敵。その達成感は

はかりしれないものだ。


「おう、頑張ったな。まぁ、これからが本番だと

思うけどな!」

「うん!」


こうして無事に入団できたので、ここからは

通常任務をこなすことになった。


「てことでレイルさん、ダガーの心得をお願いしますぜ!」

「任せな。バッチリモノにしてやるぜ!」


C級クエストを進めつつ、盗賊としての

技能を上げていくのだ。

ブクマ、星5つを、着けてくださるとやる気が上がります。感想やレビューも引き続きお待ちしています!

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