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魔力を吸う森

ステータスSTRについて。


ノーマルモードプレイヤー : 基本的に設定値から変化しない。助走しようが変わらない


リアルフィジクスモードプレイヤー : 全身の筋力で決まる。助走をつけると運動エネルギーの増加によって上昇する。止まったら再び戻る。筋トレで伸ばすことが可能。

15話


「終点、対魔の森にご到着でーす」

「あはは! 超様になってる~!」


マリリンを背負ったアレウスが、駅員の真似をすると

相当似ていたのか、マリリンがかなり喜んだ。


「まぁ、そう言うわけで、ここからはゆっくり

攻略していきましょうよ」


「そうだねー」


マリリンはやや名残惜しそうに、アレウスの背から降りた。


「ん~、早速沢山来たねー」


ワラワラとモンスター達が出現した。


「ちょっくら倒してきますね」


マリリンを背負っていた時以上の加速力で駆け出し、

初手の飛び蹴りでリビングアーマーの兜を彼方へと

蹴り飛ばした。


「新技を試してみるか」


某戦闘民族が気を放つ時のような構えを取り、

似たような気功波……波動砲を放った。


「五体満足じゃ弱いな」


どうやらHPが低いほど効果が出る技らしく、

現在は雑魚相手でも稀に仕留め損なう程度の

威力らしい。


「ミストバースト!」


マリリンも水蒸気爆発を起こす魔法で援護したのだが……


「全然だめだー!」


敵のSPLが軒並み高く、HPが半分以下の敵を探す方が厳しい。


「そんな時にはトルネードラリアット!!」


高速回転しながらラリアットをしていく技で、たちまちモンスターの群れを壊滅させた。


「…………雑魚はアレ君に任せて良い? 今回の

ターゲットの子飛竜はあたしの魔法がよく通る

からさ」


「勿論。役割分担は大切ですからね」


実際、雑魚敵はアレウスにとって楽勝な相手ばかり

なのだ。…………いや、いつの間にか楽勝になって

いっていると言うのが正しいか。


(走るフォームの改善でAGIが上昇したり、敵に

突き蹴りぶちかましを当てることでTECが上昇する

のは分かるんだけど、どういうわけかSTRも結構上昇

しているんだよなぁ)


前日のベンチプレスの筋力向上効果は

最低2日以上経過しなければ出ないし、

ましてやステータスポイントの振り分けが

されている訳でも、job補正がかかっている

訳でも無い。今遊んでいるのはリアル

フィジクスモードなのだから。


「あっ! マジカルフルーツだ!」


脇に生えている大樹に青くて淡く光る木の実が

なっていた。


「ちょっと採取するね」


小規模な魔法をハサミのかわりに放ったのだが、

途中で消滅してしまった。


「俺がとってきますよ」


助走をつけ、跳躍からの垂直駆けあがりで

あっという間に10mの高さまで上り詰めた。


「どうぞ」


1つだけなっていた木の実を採取し、マリリンに渡した。


「ありがとう! それにしても、ここって魔法が

吸われるかのように貧弱になるみたいなんだよねぇ」


「魔力を含む木の実がなるってことは、土が

魔力を吸って、その土で育った木に魔力の

木の実がなっているんじゃないですかね?」


「あー、成る程ねぇ~。今度からクエスト受けるとき

には、場所に注意しないとね」


そう、いくらMAGに優れたユーザーであっても、

その魔力を半減される環境で戦っては戦闘力も

無くなってしまうのだ。


「!、危ねっ」


何かに気づいたアレウスが、マリリンを抱えつつ

柔道の前回り受け身を取った。


「えっ? 何、何!?」


「多分クエストのターゲットじゃないですか?」


上空を見ると、飛竜の幼生が飛んでいた。


「遂に現れたわね! ここからはあたしの出番よ!」


ステッキに、高圧電流を流し始める。


「荒ぶる神の怒りを食らいなさい!

サンダー・ボルト!!」


ステッキを振り下ろすと同時に、飛竜に雷が落ちた。

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