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幽霊船と過去の海賊団

ケーキのホイップクリーム美味しかった~

101話


「に、人魚姫様ーーーーーーー!!!?!!?!?!」


 愛しの人魚姫が、あろうことか海賊ベラミーの頬に

キスをしたので、ブルーは動揺しながら大絶叫した。


「…………なぁ、人魚姫! 君…………ベラミーにさらわれ

たんだよな…………??」


「そうよ。だけどこの方、私達魚属も差別せずに、

仲良く宴会を開いてくださったの。その上この容姿

…………惚れない訳がないでしょう!?」


「ううむ…………人魚姫も顔で男を選ぶのか…………逆に

リアルで良いのかもな」

「うええ…………私のロマンが崩れ去っていくよぉ~~!」


 どうやらクラフトとミューはこの手の思考は真逆な

ようだ。


「しかし、だったら何故人魚さらいのような真似を

したのですか? 宴会でしたら招待状を送れば

よろしくて?」


 イシュタルが根本的な間違いを指摘した。


「招待状?? それは不可能だ」


「水に濡れるから? それなら防水シートに

油性ペンで書けば良いじゃない」


 ベラミーの発言に、ミューが反論した。


「そうじゃねぇ。俺達は船から外へ出られねぇんだ」


「そうか、近世には酸素ボンベがねぇもんな。けど、

肺活量のあるやつが何とか招待状を送れなかった

のか?」

「それほどの誠意をみせりゃあ、人魚のキスも

受けれるだろうに…………帰り道は窒息の心配なしだ」


 アレウスが脳筋的手段を提示し、クラフトが

人魚の特徴を用いて手段の有効性を裏付けた。

地味に阿吽の呼吸だ。


「フッフッフッフ…………ボーイ&ガールズよ、

俺達ゃぁ海賊だぜ?」

「「「!!」」」


 ベラミーの言葉にブルーを含む男3人が反応した。


「そぉんな全うな手段を使うかぁ!」

「キャアッ!!」


 流れるような動きで人魚姫の首を抱え、

銃を突きつけた。


「お前ら! 悪ぃが骨になってくれ!」

「キャプテンの頼みとあればっ!!」


 そして、ベラミーに声をかけられた船員達の

身体が骸骨へと変わり、その血肉は霊的物質(エクトプラズム)

なって人魚姫の口から体内へ入った。


「ハハッハハハッ!! 俺達ゃ既に過去の海賊!

この船の中のみで生前の姿を維持できる訳よぉ!!」


 照明が激しく点滅し、食器や机が激しく飛び交う。

サイケデリックという言葉がよく似合う光景になった。


「イヤアアアッ!!!」

「ミュー様っ! 落ち着いて!」

「ギシャーーーー!?!???」

「アレウス、コワイ!!」

「にゃーにゃ」

「スパロウちゃん、ボクがついているから安心して!」


 人間だとミューが、モンスターズだとウッディと

スパロウがこの手の雰囲気を苦手としているらしく、

近くの仲間に落ち着かされている。


「こんなもん塵にしてやるぜ!!」


 アレウスは関節を外した両腕を振り回し、

音速の銛薙ぎで飛来物を粉砕した。


「やるじゃねぇか。けど、ここは俺達のホームだぜ!!」


 ベラミーが指パッチンすると、広間から全ての

存在が消滅した。


「…………ニャ!?」


 ウィントが気がつくと、どこかの廊下に立っていた。

隣にはウッディとフラッシュが居る。


「ギギッ!」


 ウッディが何かを伝えた瞬間


「居たぞーー!!」


 海賊達が雪崩れ込んできた。ちらほらと

スケルトンも混ざっている。


「ギッシャアアッ!!」


 ウィント、フラッシュを掴んだウッディは、

伸び縮みする腕をしならせて、2人を豪速球で

投げた。


「フニャッ!!」


 そして2人はシンプルな爪や牙の技を繰り出し、

海賊達を突破し始めたのだった。


~アレウスサイド~


「狭っ苦しい廊下だぜ。学校で十分だろ」


 ロビーが狭いことが気に入らなかったらしく、

愚痴をこぼした。


「居たぞーー!!」


 海賊が群れをなして来たので


「オラオラオラッ!! チーターダッシュだぜ!!」


 他にユーザーが居ないことを良いことに、

4足走行の練習がてら、海賊を倒し始めた。

時に真横の壁を走り、時に天井を走り、床、

壁、天井を縦横無尽に跳躍するなど、人間とは

何かを考えさせられる動きを繰り返していった

のだった。


~クラスメイトサイド~


「…………多いわね」

「本当に多いわ…………」


 ミュー、イシュタル、クラフトの目の前には、

ズラリと海賊達が並んでいる。


「クラフト、流石に裁ききれないから盾で抑え込んで」

「無茶いうなよ。いくらなんでも抑えられるわけが」


 そこまで言ったところで


「イシュタル、アレやるわよ」

「それしかないわ」

「話をki…」


 2人は話しているクラフトの両側から、頬に

キスをしたのだ。


「なっ、ななななななにを」

「あの群れ抑え込んでくれたらぁ~~」

「もう一度してあげますわ」


 この言葉を聞いたクラフトは…………


「しかたねぇ! ブーストシールドで"正面突破"

を狙うぞ!!」


 瞬時にローラースニーカーに履き替え、盾も

ブースター付きのものに持ち変えた。


「援護しながら着いてこい!!」


 そして大質量の群れに大きな運動エネルギーを

もって突っ込んでいった。頭脳派とは思えない

脳筋具合だ。


「さっすがぁ~~(アレウス君よりチョロい男!)」

「男前だよーーー!!」


 2人は応援と援護を行いながら、好き勝手なことを

思ったり口に出したりしていた…………


~ブルー・スパロウサイド~


「うう…………何も、出来なかった…………」


 ブルーが悔やんでいると


「ソンナコトヨリ、私に向かッタ皿を落として

クレナカッタ…………悲しい!!」


 スパロウは自分を守る発言をしたブルーが、

皿から守ってくれなかったことを悲しんだ。


「ご、ごめんね!! おでこの傷…………痛まない?」

「コンナノ虫刺され!」


 辛うじて複眼を避けていたようで、大事には

至ってない。


「よ、良かっ…うわっ!!?」


 突然スパロウが自らの背後に向けて糸を

放出したので、ブルーは驚いた。


「敵、捕まエタ! ブルー、銛でトドメ!」

「はい! うおおおおおっ!!!」


 そしてとある1室では


「…………強そうだな。奴等は、俺達を制圧

出来るかな?」


 人魚姫を操ったベラミーが、楽しげに笑っていた。

読んでくださりありがとうございます。

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