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校外学習

校外学習と言うものが一週間後にあるらしい。プラネタリウム、銀行、浄水場の中から好きなものを1つ選び見学できるらしい。僕は瑞穂と話すためにもプラネタリウムを選んだ。ちなみに康太を含む大多数の男子は銀行に行くらしい。そういえば俺も銀行へ行ったんじゃなかっただろうか。

お菓子は300円まで、ばななはお菓子に含まない。どこの校外学習でもこう言われる。無論僕の場合もだ。

中学生の女子というのは情報の回りが早いようで、瑞穂と僕が放課後の教室で会ったことは周知の事実になっていた。そのためか僕と彼女は隣の席に座ることになった。

体感的にほんの1週間前まで彼女と僕はくだらないことで笑いあっていたというのに3年前に戻った今、そうではない。むしろ話さない。話せない。

目的地ごとにバスは違うらしく康太はこのバスには乗っていない。もっと悪いことに、乗っているのは女子ばかりだ。

プラネタリウムを見るために1時間ほどバスに揺られる。そしてついた。その間、瑞穂とはなにも話さなかった。

プラネタリウムの席はバスの席順でということになっているらしく、僕と瑞穂は隣同士だ。気まずい。

今日上映するのは〜宇宙・雄大なる世界〜というものらしい。前後半で90分ごとに別れているなかなかな大作だ。

上映10分前には席に座っていた僕の隣に瑞穂が座った。「この間はそのごめん。」僕は謝る。瑞穂は「うん。」とだけ答えた。やはり怒っている。返事に困っていると、上映が始まった。

旅は水星から始まった。水星→金星→地球→火星→と進んで行く。綺麗なものだな、と思って見ていると僕は眠ってしまった。

お昼はまた女子の計らいのおかげで瑞穂と2人になった。先生も先生で気を利かせているつもりらしい。気まずく思ってると「私が小学生の時に作ったプラネタリウム覚えてるかな。てんでデタラメでハート座とか靴座とか私が作った星座が並んでたやつ。」急に瑞穂が話し出した。「覚えてるよ。形が揃いすぎてて、なんていうか凄かった。」瑞穂は笑いながら「馬鹿にしてるの。私、頑張ったのよ。でもやっぱり、本物の方がすごいね。」と返してくる。「そりゃそうだろ。」と無愛想に答えた。「私ね、あの遠い惑星に行って見たいの。だからねもう一回お願いする。一緒にあの惑星へ行こう。」彼女は自分の余命が分かっているのだろうか。13年の内の10年を使っていいというのだろうか。僕は「考えさせて。」としか答えられなかった。

昼食を食べたあと学校に戻った。戻るとだいたい2時だった。

その日はそのまま放課になった。

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