2、引きこもりに何をさせる気!?
かわいい…
目の前に現していた姿を目にしていた瞬間、僕は気を取られてしまったのように呟いた。
鏡の中に映っているのは一人の可愛らしい女の子、一見身長は140センチぐらい、艶めかしい白い肌、男だったときの引きこもり生活から生み出した病態な白さと違って、生き生きしている。腰まで伸ばした、高級感が表に出る絹のような光沢のある黒ロングと、さくらんぼに連想させる小さくてピンク色の唇。さらにジメジメしている瞳が輝く垂れ目を連れて、いつでも泣き出しそうな可憐な少女は出来上がる。これはもはや雄共を瞬殺するほどの生物兵器だ。
シャツ一枚でぎりぎり股間を隠している、下の涼しさは布片一枚たりともかけていない事実を訴えている。生まれたから17年、女と言うものが神秘な存在だと心得た童貞にとっては衝撃すぎる、三年ぐらい家を出たことのない引きこもり男子には尚更だ。
両手が思わず胸を揉みし続けた。
「おおおぉぉ…すげぇー!なにこれやばい!マジやばい!」
決して大きいとはいえないほどな胸だが、片手でちょうど収まれるぐらいで、中々揉め心地が良くてやめられなくなっちゃう。
「お楽しみ中悪いけどね、そろそろ話したいよね~」
急に声が響いて、僕は驚いて手を胸から離して前を見ると、鏡の中に自分の姿が消えて光の玉が現している。
「神…?なぜここに?」
「うふふ、私はどこにでもいて、どこにもいない、一応神さまだもんね~」
うわ…この軽薄神が自分に「様」をつけるわ…
「ってこの女の体は何なんだ!」
「別にいんじゃん、先結構楽しんでいたじゃないか~かわいいでしょう、私好みだよ~自分のセンスに滅法自信持ってろんだ。」
「良くない!何を勝手に!確かにかわいくて彼女にしてほしいぐらいけど、自分がこうなるのは断じにおことわりだ!」
ムカつくわ!どこの神がこんなに人を勝手に弄ぶのよ!
「まあまあ~怒るな、弄んだわけじゃないよ。前に言ってたでしょう、生き返らせるには条件があるんだ、その一つは女の子になることだよ、そもそも君の魂は女のはずだ、間違えて男として生まれたのよ。」
「どういうこと?」
「神さまだって色々大変なんだよ、業績とか、ボーナスにかかってんだ、私だって必死に働いているのよ。残業にハマってついついミスがしてしまったの、天界に知らせたらやばいから、これも仕方なく、仕方なくだ。」
ってサラリーマンかよ!神様の世界はどこかの株式会社か!
「ここは問題点だ、人は生きている限り、魂には感情と言う俗世の色が染め上げるのは常だが、君の魂は体に馴染みこんでいられないから色染めがほぼできなくなってしまた。簡単に言うと、君は泣くことができないのは、君が悲しいという感情を失っているというわけだ。天界にそんな魂を渡したらすぐに自分のミスがバレてしまう。それだけは避けてほしい。それでね、あなたは男に帰りたいならできなくはないけど、女として生きて、いろんな感情を経験し魂に染めたら、あなたを男に帰らせる。それを連れて願いを一つ叶えてあげる。」
急に真面目な口調に変えたなこの自称神様。
「その感情と言うのはミッションか…範疇が広すぎてわけがわからん!って僕は何をすればいいんだ。」
「簡単だよ~うふふ、私もサポートしてあ~げ~る~から~」
この口調を聞いた僕は嫌な予感が生えた。
「それはね、恋をすることだよ~恋はね~複雑な人間が持つ多数の感情の中にでも濃厚な色が備える高級な感情だ。」
うわ…なに言ってんのこの自称神様!引きこもりにして童貞の僕に恋しろと言うの?簡単だよ~なわけじゃねーよ!戦闘経験のない村人として一生テキパキ働いていくと信じた人に、さぁ勇者になって魔王を討伐せ!と言う無理な要求を持ち出されるように普通は困るしか思えないでしょう!
「あり得んね…男と恋に落ちるなんでマジあり得んねわ…」
「心配ないよ。私がすべてを手配してあげるから~いろいろね。あっ、そうだ、言い忘れたことが一つあるんだ、それはね、処女は決してなくしてはいけないよ~絶対にね!なくしたら男に帰れないよ。」
「言われなくでも、男とそんなことしてたまるものか!考えてだけでも吐き気がするわ…」
「ふん~なるほどね。それでは早速初のミッションだ、夏が終わったら制服を着て学校に行くのだ!」
何それ!やめろ!引きこもりに何をさせる気だ!
どうも、タイサです。大学生がため更新のスピードが遅いかもしれないですが、よろしくお願いします。m(_ _)m