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4話 鎧の人との会話



「いてててて、ケツがいてぇ。そして酔ってしまいそぅ・・だ。」


僕は今、王都で鎧の人を治療するために馬を走らせています。でも現代の普通高校生である自分が乗ったことがあるわけもなく、このようなケツ痛と乗り物酔いのW攻撃にノックアウト寸前になっていたのです。


「君は馬にも乗ったことがないのかい!?」


「はぁ・・い。すみません。」


「じゃあ、一度休もうか?ちょうどもう少しで森を抜けるところまで来ているからさ。」


「は・・・・い。お願いします。」


それから数分後、休憩用の山小屋と『王都はこちら→』と書かれた簡素な看板が見えてきた。


「じゃあ、ここで休もうか。ああ、馬はそこの太い柱に縄でくくりつけておいてくれ。」


「はい。わかりました。」


山小屋のなかはベンチから暖炉、そして水を汲み上げるポンプがある非常に居やすい空間だった。ポンプがあることに気づいた僕達は凄いスピードで水を汲み上げて、両手いっぱいにすくったそれを一気に飲み干した。


「「ごくっごくっごくっ、ぷはー生き返る!」」


飲み終わり、僕達はベンチに腰を下ろした。そして少し時間が経ってから鎧の人が口を開いた。


「そういえば私たちはグラニクスとの戦闘から行動を共にしてきたけど自己紹介がまだだったな。」


「ああ、そういえばそうですね。」

(どうしよう?なんて答えよう?流石に「異世界から来ました!」なんて言ったら、絶対に引かれるよな〜。じゃあ、鎧の人の紹介パターンをまねてみるか。)


「じゃあ、今、自己紹介をしよう。

俺の名前はベルムだ。年は21。王都で騎士団の隊長をしている。俺は敬語で話されることが苦手だから普通の口調で話してくれて構わない。俺の紹介は以上だ。次はお前の番だぞ。」


「私の名前は神無月かんなづき ゆうという。年は18。今は旅をしている。口調などはあまり気にしないから大丈夫だ。これで以上だ。」


「おおー。」


「どうかしたか?」


「いや、今まで敬語でずっと話していたやつがその口調に変わるとここまでカッコよくなるんだなと思ってさ。」


「え?そんなにカッコよかったですか?」


「ああ、ほら口調に戻っている。」


「おお、本当だ。」


「うーん、そうだな。俺はさっきの口調の方がいいと思うからな。そうだ、ユウは私と話すときはさっきの口調で話せよ。」


「わ、わかった。」


「あと1つ聞きたいことがあるのだかいいか?」

「特に構わないが。」


「ユウは何故旅をしているんだ?」


「!?」


(うおっ!やべえ。旅をしていることには変わりないが旅をする目的を考えていなかったーー!!)

「あー、それはだな。旅をすることで・・・・。」


「で何だ?」


「自分を鍛えようと思ったからかな。」

(うわー、話のノリでよくありそうな理由を言っちゃったよ。大丈夫かな?)


「うーん、まあ魔法使いは遠距離からの攻撃だから体が弱いからな。実際にお前も体が弱そうだしな。」


「まあ、そういうことだよ。」


「でその旅の途中にあの森にいたってわけか。」

「あ、ああ。」


「まあ、何であれ俺はお前に命を救われたわけだ。ありがとな。あとこれから王都に向かうがよろしくな。」


「ああ、こちらこそよろしく頼む。」





これまで登場してきた鎧の人ことベルムさんを悠との会話で紹介させていただきました。

ベルムさんは明るく気軽に話せる性格の人という設定になっています。

すぐに気づいた人がほとんどだと思うのですが自己紹介の前後で私→俺に変わっているのは仕事上では『私』、プライベートでは『俺』、と自分のことを表しているという意味です。分かりにくくすみません。

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