3話 早くも戦闘終了!?王都に向かう
「フレム!!」
僕は鎧の人に教わった炎の魔法をグラニクスに向けて放つ。魔法は確実に命中しているがグラニクスの動きは鈍くなるどころが徐々にスピードが上がっている気がする。
「くっ、なんて硬い鱗なんだ傷一つ付かないなんて。」
「駄目だ!そのような魔法でやつの胴体を狙っても、かすり傷をつけることもできない。頭を狙ってくれ、そいつの弱点は頭なんだ!よろしく頼「ブゥゥゥン!」ぐはぁ!!」
鎧の人はグラニクスに剣で立ち向かいながら、僕に答える。が、鎧の人の気が自分に向いた一瞬の隙にグラニクスの尻尾が素早く動き、鎧の人の体を大きく弾き飛ばした。
「バァァン!ぐっ!ドサッ。」
弾き飛ばされた鎧の人は体を木に体を打ちつけて気絶した。
一一一悠視点一一一
「・・・・えっ?だ、大丈夫です、か?」
僕は鎧の人に問いかける。が、返答はない。
(どうしよう?鎧の人が倒されちゃった。何をしたら、いいんだろう!?僕まだ何も魔法知らないのに。)
するとグラニクスは鎧の人を倒したことを確認し、次は自分の方へ走り出した。
「くそ、もうやけくそだ。てきとうに知っている漫画の術を唱えてやる!」
そして僕はこの世界に存在しないであろう魔法を放った。
「『シャドウスピア』!!」
魔法?を唱えると僕の影から黒い槍が無数に高速で出て、突進するグラニクスに向かっていって、グラニクスを串刺しにした。
「ギャオン!ギャオン!ギャオォォォン!!!」
体の側面に攻撃が集中し、グラニクスはどす黒い血液を吐いている。だが、まだ止まろうとはせず体を捻りながらこちらに近づこうとする。
(まだ動くだと!?なんて生命力だ!?じゃあ、今度はこれだ。)
「『インフィニット・ブラックスピア』!!」
また同じように唱えると先ほどの無数の黒槍の倍以上もの影槍が暴れるグラニクスに降り注いだ。
グラニクスの声がうるさいため、耳をふさぎ、目を閉じているとすぐに声が小さくなって、辺りは静かになっていた。
「・・・・もう終わったかな?う、うわっ!!」
僕が目を開けると目の前には生き物だったとは認識ができないほどにまで原形を留めていないグラニクスの残骸があり、辺り一面に血の臭いが充満していた。
「グロいな。まさかやけくそで言った魔法が発動して、これほどの破壊力を産むとは。」
(この魔法は今後、使用しないほうがいいな。人前で放つと確実に騒ぎになるだろうし。だが、漫画などで知っていた魔法をそのとおりの形で使えるとはこの世界はそんなに物騒なのか?)
「そういえば何か忘れているような〜?あ、そうそう鎧の人が大丈夫か確かめないとな!」
鎧の人は先ほど叩きつけられた木の根元に気絶して倒れていた。
「大丈夫ですか?もしも〜し?」
「う、ううん。」
「大丈夫ですか?」
「あ、ああ。はっ、そういえばあのグラニクスはどうした!君は怪我していないのか!」
「グラニクスは御覧の通りです。そして私に怪我はありません。」
「あ、あのグラニクスを君が一人で勝ったのかい?それも怪我をしないでなんて本当なのか!いたたたた。」
「えっと、そんなことよりあなたが怪我しています。とりあえずどこかひとがいるところまで行きましょう。」
「ああ、そうだな。それなら、すぐそこに止めてある私の馬を使おう。この森から北に5キロのところに王都があるから、王都に向かおう。」
「そうですね。では行きましょう。」
今回は戦闘に入りましたが初めての戦闘シーン書きだったので自分で読み返してみたのですがパッとしませんでした。
次回は鎧の人との会話です。