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ネメシスの天秤  作者: 氷桜 零
魔族侵攻編
15/30

13.


作戦会議室。

ここには、前回と同じメンバーが集まっていた。

次なる目的、ミルド国アインス侯爵領攻略のためである。


アインス侯爵領は鉱山が多く、武器の生産量がミルド国内で一番多い。

今後のためにも、早めに攻略しておきたい領地である。


「さて、次はどのような手を使いますかな、女神殿。」


「私に任せていいのですか?」


「こう言ってはなんですが、魔族は考えるのが苦手でして…。今までは、突っ込むだけでした。」


「た、確かに今後、ミルド王国攻略には、突っ込むだけではちょっと…」


バルシュミーデの率直な言葉に、苦笑いが漏れる。

まあ、任せてくれると言うのなら、好きにやらせてもらおう。


「まず、多種族の奴隷の保護は最優先。それは前回と同じです。」


皆が同意を返してくれる。


第一段階。

完全に人間に化けられる魔族が、街に入って奴隷や戦力などを探る。

同時に私は、いくつかの噂を街に流す。


第二段階。

軍の中でも中間より上の方の人間何人かを、連れ去って殺す。

死体はバレないように埋める。

同時に、私が大量の武器を隠し、多種族を保護する。


第三段階。

この時点で、街やアインス侯爵家は混乱している。

そこに、本命の部隊が突入する。


「と、こんな感じで行こうと思う。完全に人間に化けれる人はどれくらいいる?」


「第四部隊の半数は、長時間化けることができます。」


第四部隊の隊長が、手を挙げて発言する。


「それじゃあ、偽装の身分証は此方で作るから、順次、怪しまれない程度に街に送り込んで。」


「了解しました!」


「いやはや、やはりお任せして正解でしたな。これからも、どうか頼みました。」


「あはは。任せてください。では、前回と同様、私が合図したら、突入は任せます。」


「任された。」


細かい動きを確認してから、作戦会議は終了した。


第四部隊長にはその場に残ってもらった。

私は第四部隊長に、潜入する人の特徴を聞きながら、その場で偽装の身分証を製作した。


第四部隊長に、完成したそれを確認してもらい、そのまま引き渡した。


身分証を作るのは初めてだったけど、案外簡単に作ることができた。

こんな物で、街を自由に出入り出来るなんて、人間の国は警備がそれほど厳しくないらしい。

それとも、ミルド国が特別緩いだけなのだろうか。


私は、人間の警備体制に疑問を持ちつつ、会議室を後にした。




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