表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宇宙戦争時代の科学者、異世界へ転生する【創世の大賢者】  作者: 赤い獅子舞のチャア(実際の人物及び団体とは一切関係ありません)
冒険の旅

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

86/395

新型義体2

 新型義体2

 さぁ、手術を始めよう。

 だけどその前に・・・

「マカンヌさんって、どんなタイプのジョブが向いてるかが判んないから、鑑定させてね。」

 事前に伺いたててから鑑定スキルを使ってみた。

 --------

 Name:マカンヌ(種族:デミヒューマン・犬)LV:51 職業:専業主婦

 HP:2850/2850vi MP:358/358mas SP:100%

 防御力:28 体力:11 腕力:42 精神力:225 速力:79 命中力:2

 固有スキル

 ・デザインマスター ・編み物の極み ・洗濯の極意 ・料理の極意 ・清掃王

 保有スキル

 ・隠密(lv.22)・家庭医学(lv.48) ・医食同源(lv.70) ・折檻(lv.31) ・真相追及(lv.29) ・拷問(lv.2) ・偽装(lv.70) ・暗殺(lv.45)

 称号

 ・料理教諭 ・収納上手 ・床上手 ・調薬師 ・調毒師 ・化粧師

 --------

 何だこれ・・・

 すっげぇ不穏なスキルとか称号持ってるわ、やたらと体力と命中力が壊滅的に低い、謎が謎を呼ぶ。

 それにしても精神力と速力がかなり高い上に、折檻、真相追及、拷問に隠密って言うこれまでに初めて見たスキルが引っかかる。

 こりゃぁ、スパイっつーか忍者向きだな・・・

 全身義体に成ってしまえば体力と命中力なんかいくらでもどうにか出来るし、投擲スキルも付けさせて伸ばしてしまえば手裏剣や暗器での暗殺なんつーのも可能って事だよね。

 ついでに忍び用の短めの刀なんかも作って装備さしときゃナノマシン補正で何とでもなるだろう、決めた、マカンヌは忍者、しかもクノイチだぁね。

 ってかさぁ、私の鑑定スキルのレベルアップに伴って見られるようになった種族で、驚きを隠せなかったマカンヌさんの種族、デミヒューマン・犬ってあんた、全く亜人に見えなかったんですけど。

 意外な事実だわ~、確かに亜人って色んな人が居る不安定な種族らしいけどね。

 オーブみたいにケモミミや尻尾が出てたり腕の部分だけ体毛がフサフサな子も居るかと思えば、マカンヌさんみたいに見た目で亜人には全く見えない人まで居るんだねぇ。

 今はカイエンやカレイラは抜きで二人で面接中なので今のうちに聞きたい事は聞いてしまうとしよう。

「マカンヌさん、亜人だったんですね、鑑定するまで全然そう見えなかった。」

「あらぁ~? 良く判ったわねぇ~。

 ひいおばあちゃんがコボルト族だっただけだし、私の亜人率は大分低いから普通の鑑定じゃ出ないのよ~?」

 コボルト!っつーか亜人率ってなんだよ!

 って事はもしかして、獣人と亜人って同種族なのか?

「えっとさぁ、今の話聞いて少し思う所あったんだけど、獣人と亜人の区別って、どこ?」

「えっとぉ~、純血の獣人だけが獣人でぇ~、人との混血から亜人?だったかしらぁ~?」

 マカンヌさんも曖昧な答えしか持ち合わせて居ない様だけど、概ねそんな感じなのだろう、何か少し納得だ。

 と言うか、獣人と人の間に子が授かれるとは思わなかったわ。

 ってか、獣人に興奮出来る人間が居るって事だよね?

 それはある意味変態かも、ってかマカンヌさんもかなり変態性が強いので其処は遺伝な気がして来たぞ?

 それにしたって獣人の血が僅かながらでも入って居るマカンヌさんの体力が壊滅的に低いって在り得ないような気がして仕方が無い。

「そうなんだ、所でマカンヌさんは、亜人的な部分は残ってる?」

「有るわよぉ?ほら、この辺り。」

 と言って口に指を突っ込んで唇を上に持ち上げると、人のそれとは明らかに違う犬歯が有った、犬のそれから見ると大分短くなってしまっては居るが・・・成程な。

「じゃあ、カレイラちゃん達はもうほぼヒューマンって感じか。」

「そうねぇ、あの子達はもう亜人的な所は見当たらないわね。」

「それじゃあ、マカンヌさん、その犬歯は再現する?しない?」

「う~ん、そうねぇ、問題無いなら失くして欲しいかしら~?」

「判った、じゃあ無しの方向で。」

「それでね、マカンヌさんの鑑定の結果なんだけど、忍者が一番適性が高いんだよね。」

「それはどんなジョブなのかしら?」

「マカンヌさんのそのノンビリ喋る性格とは真逆な感じのジョブかな?でもその間延びした喋り方でその秘匿性が上がるから私としては逆に最適と見てるんだけどね。

 敵情視察や潜入をしたり、暗殺したりするのが得意なジョブに成ります。」

「まぁっ! 楽しそうなジョブねぇ~。」

 楽しそうとかそう言う問題では無い気はする、でもむしろマカンヌさんの潜在的に持っているスキルがそう言わせている気もするが。

「じゃあ、そっちにシフトさせた調整で良いね?」

「はぁ~い、楽しみぃ~。」

 ----

 私にはもう一つ気になって居るマカンヌさんの称号が有った。

 化粧師。

 所謂メイクアップアーティストと言う事だよね。

 マカンヌさんの美人はこのせいな気がする。

 実際にマカンヌさんと同い年な筈のギルド食堂のおばちゃんはおばちゃんと言われてしまう程のお顔立ちなのだ。

 この間のショッピングの時にあまり期待出来そうな化粧品が売って居なかったので私が作ったのが完成して今ストレージに入っている。

 この際なのでクリス達に化粧の仕方を教えて貰えると有り難いかな。

 私の化粧品とマカンヌさんの化粧の腕が有ったらムッチャクチャ可愛くなると思うんだよな、あの子達。

 さて、こんな事考えながらも義体の微調整は完了した。

「はい、これで微調整は出来たよ、体調も悪く無いみたいだし、始めて良いかな?」

「はぁ~い、よろしくお願いしますね、エリー先生。」

 うん、やっぱこの人色気ムンムンで凄いわ、私がおっさんだったら今の何気ないセリフと上目遣いで襲っちゃうね。

 毎度おなじみのコールドスリープのナノマシン入れた水を飲んで貰って、手術スタート。

 カイエンが、メスが入った瞬間に気絶して居たのは黙って置いてあげよう。

 ちなみに父の見学にも来てたカレイラちゃんは平気だったけどな。

 カイエンの電脳がオートに切り替わったのですぐに判っちゃったw

 神経を傷つけないように気を付けて丁寧に脊椎を開き、そのまま無菌カプセルに移動して後の作業をナノマシンのマザーに委託。

 イヤぁ、もっと早くこの設備作るんだったなぁ、楽だわw

 僅か5分足らずでブレインソケットにマカンヌの脳神経系が収納されて出て来た、はやっ。

 こっちの世界に来て新素材を活用して作ったコンピューターやこう言った精密機器は以前の世界よりも高性能になったのである。

 まさか神様モドキのあのおっさんもこんな副産物は予想してなかっただろ、ざまぁみろ、これが私、最恐のマッドサイエンティストのPlug&Playのたまもの、底力ってもんよ。 自分でマッド認めちゃったけどな。

 さぁ、それじゃあ義体にブレインソケットをビルトインだ。

 うん、拒絶反応の類も一切確認できない、それじゃあ目覚めさせよう。

 コールドスリープ状態を解除すると、マカンヌはすんなりと目ざめ目を開いた。

「エリーちゃん? もう終わったの?」

「終わったよ、じゃあ、実際にどうなったか確認して見る?」

 この医療室は、緊急搬送が入りやすいように、右翼側の搬入ゲートとゲートリフトがそのまま使用出来るような位置に設置してあって、直接出入りできるようになっている。

 未だ歩こうとするなと注意し、肩を貸してゲートまで行きリフトで地面に降り、走って見ろと言うと、流石に制御を考えずに踏み出した新型義体のパワーでは、斜め上に飛び上がって森の上を飛び越える形になって居た。

 やっちまったかな、こりゃ・・・一人にはしたくなかった私は、急いで風魔法で飛び上がって追いかける。

「きゃぁ~~~~~~~~~~~~~~~~~~・・・・・・・とまってぇぇぇぇぇ~~~~~・・・・」

 なんか叫んでるし、マカンヌ・・・

 止まってとか言ったって空中だから止まらんがな。

 新型義体にはナノマシンのポッドが実装出来たので搭載済みだし、空中浮遊できるんだけどまだ教えて無いからな、でも自力で何とかしようと思ったら電脳が教えてくれる筈なんだけどな、もしかしてマカンヌって本気で天然ボケなのか?

 何だかね、この人の性格って、見てると3200年頃に活躍して居たママドルにかなり被ってて見てて面白いんだよね。

 暫くすると、自力で体のバランスを取り、意識的か無意識かは知らんが風を纏ってゆっくり降りて行った。

 うん、器用は器用なんだよ、この人。

 それを生かす事が出来て居ないってだけでな、やれば出来る子って奴?

 敢えてやらないのか、判っててもやり方をちゃんと理解して居ないかと言われたら多分後者。

 教わったりコツを理解出来ればちゃんと出来るし、多分だが料理に化粧に掃除洗濯に裁縫系のスキルは、誰にも教わらず我流で何度も失敗繰り返して自力で確立したんだろうな。

 母は強しって奴でしょうかね、多分子供が出来てから確立したんだろうね。

 実際に、それまでメシマズだった女性が旦那の為ではなく子供の為に料理を作るようになった途端にメシウマにガラッと変化すると言う事が稀にあるのだけど、そういうタイプなのだろう。

 これは私にさえ科学的に証明しろと言われても無理な永遠の謎だが、そう言う事例が実際に有るのだ。

 まぁ私は元からメシウマな方だったので唯一の旦那であるあの某石油大国の皇太子殿はそうやって捕まえた訳だけどね。

 そんな大昔の話はどうでも良いかw

 その内過去回想回でもやっとくが良いさ、作者聞いてるか?

 色々考えていると脱線してしまうのは私の悪い癖だ。

 何とかマカンヌに追いついた私は、マカンヌを連れて戻り、早速制御訓練を開始するのだった。

「本っ当に凄いわねぇ~、この全身義体って。

 感覚はちゃんと普通と変わんないのにすっごい力出るのねぇ。

 きをつけなくっちゃ~。」

 等と言いながら、マカンヌは流石主婦と言うか、すっげぇアッサリ卵料理を完成させて見せたのだった。

「ん、お~いし~い、さっすが私~。」

 ああそうですか・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ