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宇宙戦争時代の科学者、異世界へ転生する【創世の大賢者】  作者: 赤い獅子舞のチャア(実際の人物及び団体とは一切関係ありません)
戦争

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反撃1

 反撃1

 戦闘終了後、敵陣地にて戦犯の伯爵、子爵及び騎士は捕らえられ、領主の屋敷の地下牢にて取り調べが行われる事となった。

 まず、ギルド所有の例の魔道具を持ち出して来て、モイヤー伯爵は非常に素直で、ウソ偽りが無い事が良く判った。

 まぁこのおっさんなら信用して国王に進言して此方の貴族になって貰っても良いとセドリックさんも言う程に素直で誠実だった。

 そして、死に掛けて居た所をクリスの魔法とハイポーションで事無きを得た騎士、バッカーだったかな?

 この人も、流石にあの状態から治療されて生かされて居ると思ったらウソは付けないらしい、自分が言い出しっぺでこの戦争を引き起こしてしまったと平身低頭で謝るばかり。

 ただ、何だかこいつ調子良すぎる気がするんだけどな、まぁ今は問題なさそうだから良いか。

 問題はこの副官と豪語して居た、口上を述べた子爵だ。

 なんたって上司として自分の盾にまでした伯爵をもあっさり裏切って襲い掛かる程のキチガイ体質。

 何だってあんなにドキュンな発言が飛び出すのだろうか、捕らえられてギロチンが待って居る身だと言うのに・・・馬鹿なの?

「ふん!他国のへなちょこ貴族ごときに答えてやる義理など無いし何も話す事も無いわい。」

 と、こんなありさまだ。

 まぁ、どのみち皇帝が戦争を仕掛ける事を承認している以上、第二波、第三波が来ても可笑しくはない。

 この戦勝ムードの勢いに乗って敵本国まで進軍するべきだろうと私は思う。

「セドリックさん、未だ戦争終結の下知を出してなかったのは褒めとくね。

 ジュドーさん、セドリックさんを任せても良いよね、行ってきます。」

「はい、エリー様、こちらはお任せ下さい、強化装甲兵団の指揮権を委任して置きますので心行くまで暴れて来て下さいませ。」

「な、ジュドー?今のやり取りはどういう意味だ?」

 あぁ、やっぱこの人、槍の腕自体は達人級だし領主としては素晴らしいんだけど戦争の将軍としてはマダマダと言う感じなんだろうね。

「はい、坊ちゃん、このジュドーめがご説明いたします・・・」

「坊ちゃん言うな~!」

 ここはジュドーさんにお任せして行きますか。

 -----------

「皆聞いて~! ランクル帝国の皇帝が戦争を承認して居るって話なので、ほっとくと第二波、第三波が来るのは目に見えています! だから私達は、このままランクル帝国本国、首都プラド迄進軍します!

 治療の必要な人は来なくても良いけど、私達と来た方が実は完治できると思うので是非参加してね~!」

 と言って、私は秘かに建造して居た地上戦艦とも言える巨大戦車、イメージ的に言うと、”機〇戦士〇ンダム”の○デッサ作戦で○ビル将軍の乗って居た〇ッグトレーのような超巨大大陸横断陸戦戦艦を亜空間より出現させた。

「参加者は搭乗してね~!」

「「「「「「「「「「「「「なんじゃこりゃ~!!!」」」」」」」」」」」

 皆で〇田優作の真似しなくて良いからとっとと乗れ。

 強化装甲とヘリは当然、全機格納出来るように作ってあるので、格納庫へと入って貰う。

 整備や補給も出来るようにしてあるので自分たちでやってくれ給え。

 私はブリッジへと移動し、全員乗艦したのを確認、オートパイロットにプラドの座標を入力した後、医務室へと向かう。

 既にクリスが治療を始めている。

 今回、幸いにも欠損した者は居なかったようだが、この医療設備にはいつでも提供出来る義体が20名分以上、常にストックされている。ちなみにこの艦の名前は、ジャイアントクルーザー。

 規模は、セドリック辺境伯領のおよそ1割位の面積、幅100m、全長280mで、高さは地上18m。

 実に、全高だけでも8階建てのマンションに匹敵する、この中には、現在私の居る医療施設の他に、レストラン、娯楽施設、乗組員の個室に、男女で分けた大浴場等、ちょっとした街のような生活可能設備を完備している。

 食堂は、前世に建造した宇宙戦艦でも好評だったオートメーションクッカーが提供してくれる。

 但し材料さえ搭載されて居れば・・・

 今は私の収納に入って居た大量の魔物肉や野草やキノコ、こっそり街の端っことかに作って居たトマトなどの野菜をストッカーと言う名の亜空間収納に移してあるのでいつでもおいしい料理が提供される寸法だ。

 いや、いつか旅に出るからと思ってコツコツ建造して居たんだけどもまさか戦争になってこんな所でお披露目する事に成るとは思って無かったけどね。

 武装もちゃんとあるよ、480㎜量子砲を18門に52㎜特大ガトリング砲が50門。

 私が味方と認識して居ない者を排除する為のセキュリティーシステムにも6.5㎜機関銃が実装されている。

 何でこんな大きいのを作ったかっておいと、半分は見た目で脅威を与えたら戦わなくて済むかなぁって。

 ちなみに、クリスを追いかけて弟子にしろと騒ぎ立て追い回していた猫ちゃんは、面白そうだしそのままの方向で、今は味方認定して居ないのでこの艦には立ち入る事が出来ず、走って追いかけて来て居る。

 いつ入れてやろうかな、入れた時の反応が楽しみ、ンふふふふ。

 現在、時速40㎞程度の速度で自動運転中だが、明日の昼頃までには目的地付近に到着するのでは無いだろうか。ランクル帝国へ向けて走って行くと、周囲に有るのは荒野と砂漠ばかりで殆ど緑は無い、不毛の土地なんだね、ランクル帝国・・・戦争したかった理由も恐らくそこだろう。

 だからと言って許す訳にも行かないのが拳を振り上げられた側だし、一度振り上げた拳は中々下げる事が出来ないのが人類の悪い癖だ、概ね前世の世界とこの世界の人類は同じようなのでこの辺も変わらない。

 だからこそこうして進軍するしかない訳なのだが。

 全員完治させ、ゆっくり休む時間も取れそうなので、食事をしたり思い思いに過ごして置いて貰うとしようじゃないか。

 レストランルームは各テーブル毎に注文端末が有って、好きな物を注文すると配膳ロボが運んでくれると言う致せり尽くせりだしな。

 まぁ、この艦ならば移動中にもしもドラゴンと遭遇しても問題は無いだろう。

 但しこの艦の装備で攻撃すると跡形も無くなっちゃいそうなので討伐依頼には使えないのが玉に瑕だね。

 あらかたの治療を終えた私とクリスは、流石にお腹が空いたのでレストランルームに行き、その後大浴場でのんびりする事にした。

 そしてそこで、キース、カイエンと鉢合わせした。

 この二人が一緒に居ると何となくだがBL的な連想が湧いてくる。

 あえてカイエンが受けでw

「よう、双大剣の首狩り英雄に音速の勇者じゃないか、イケメンの男同士で飯なんか食ってると腐女子の良い生贄だぞ? おつかれさま。」

「何だその変な二つ名は、勝手に付けんなよ、それと腐女子ってなんだ? 破壊の聖女と拳神聖女。」

 キースが言い返して来た。

「まさかとは思うけど、破壊の聖女って私の事か? 誰だそんなの付けたのは。」

 ってか、ギルマスの他に居ねぇよな、チクショウ。

 何と不本意な二つ名だ。

「ちょっとキース! 私の二つ名勝手に付けないでよね。」

 クリスもご立腹のようだ。

「いやいや、まさかあんなに強くなってるとは思わなかったぜ、冒険者軍団の中ではお前既に有名人だぜ?

 なんでも拳聖コクーンを子供扱いしたってよ。」

 ほう、あの猫ちゃんは有名人だったのか。

「え、あの亜人ってそうだったの!?」

 クリスは初見だったようだ。

「ところで、コクーンに追い回されてたみたいだが大丈夫だったか?」

「ああ、あの猫娘なら大丈夫、この艦にはセキュリティーのせいで入る事は出来ないし、今必死で走ってついて来てるよ、少し可哀そうになって来たけどね♡

 その様子はこの映像でね。」

 空間投影モニターを表示する。

「エリー、相変わらずお前の可哀そうの言葉とかには悪意がこもってる気がするぞ。」

「そんな事無いよ、楽しい気持ちが溢れてしまうだけで、あくまでも悪意では無い・・・はず?」

「自分で疑問形にすんなよ。」

「まぁそろそろ可哀そうになって来たし、いい加減体力も限界でこれ以上クリス追い回すのも出来そうに無いからそろそろ助けてやっても良いかな。」

 遠巻きに鑑定してみるとすでにSPは1割を切っている状態、スタミナ切れ状態で倒れる寸前。

「すっげぇ悪い顔してるぞ、お前、今・・・」

 うっさいなもう! ちょっとくらい楽しんだって良いじゃん!

 少し減速させつつ、リアゲートを降ろし、セキュリティーシステムのカメラで捉えている猫娘の写真をセーフリストに加えてやった。

 こんな風に私の電脳で操作出来るのでハッキリ言ってブリッジを作る必要すら実は無かったんだよね、敢えてブリッジ作ったのは、気分ヨ気分。

 何でも形から入るとソコソコかっこよくなるもんだからね。

 そしたら猫ちゃん、降りたリアゲートのスロープの上で大の字に寝転がってるので、そのままスロープゲート上げてやったら大慌てw

 うん、弄りがいがあって楽しい。

 この場の皆にも見えるように投影型疑似モニターでその様子を映して居たら、突っ込まれた。

「うん、やっぱエリーは敵に回しちゃダメだな、何処までも虐め倒される未来しか見えねぇ。」

「動物虐待でしょ、これって・・・」

「うっわ、可哀そうだな、この猫。 ってかクリスも大概酷いな、亜人捕まえて動物虐待って、本人聞いたら号泣すっぞ?」

「うっさいなぁ!未だ味方になったって訳じゃ無いんだから敵認定だし良いじゃないの!」

「えぇ~、パワーボムとかジャーマンスープレクス食らわせてたクリスには言われたくないわ~、見事な犬神家だったよ? 刺さってたよね、地面に。」

「うっわ、マジかそれ、クリス怒らせねぇようにしないとヤベェな。」

 キースの一言に耳まで真っ赤にして顔を伏せちゃったクリスちゃん、かわいい、こっちも弄りがいがあって楽しい。

「そう言えばさ、クリスちゃん? さっきあの猫ちゃんに師匠と呼ばせてくれとかせがまれて無かったっけ?」

「その話しはもうしないでぇ~。」

 ますます真っ赤になってるし、かわいい!

「そうなんか、拳聖に師匠と言わせるなんて、強くなったな、クリス。 俺達タイタンズもこれでAランク入り出来るかも知れないな。」

 キースに褒められたらもっと赤くなったし、リンゴみたいだぞ?w

 おぉっとイカン、モニターから目を離してたら猫ちゃんの姿が無くなってる、体力割とあるんだね、凄い凄い。

 慌ててどこか探してカメラチェンジしている内に、レストランルームの戸が開いた。

「見つけた!!!師匠~~~!!!」

「イヤぁ~!来たぁ~!」

 飛び込んでくる猫ちゃんにキースの背後に隠れるクリス、良いね、楽しい、愉快愉快。

 と思ってたら、いきなりキースの背後から私の背後に廻ったクリスが私に振って来た。

「師匠助けて!」

「おい!師匠と違うってば!」

「にゃ? 師匠の・・・師匠?」

「そう、私の師匠。」

「・・・・えーっと、姉弟子? ・・・・・・師匠~!!!」やっぱこっち来たぁ~!

「さっき走らされたのはこの師匠からの試練よ!」

「違うってば~!」

 プチ修羅場となったのだった。

 コブラツイスト掛けても猫亜人の体の柔らかさでは効かないみたいだし!

 くそう、こうなったら!

 たらららったら~! こんな時の為に、収納の中に超レトロな羽叩きを入れてあったのだ。

 それをこうやってパタパタさせれば・・・・

「師匠、にゃにしてるにゃ?」

「ほれほれ、ウズウズしない?」

「流石に猫亜人は猫より進化してるからしにゃいですにゃ。」

「誰だ、困ったらこれ使えっつった奴、出て来い・・・。」

 まぁその後、何とか落ち着かせて、仕方が無いから3人で大浴場へ。

 裸の付き合いって奴をやれば大概の事は水に流せるってもんよ、はっはっは。

「師匠~、おせにゃかにゃがしますにゃ~。」

「ダメ、それは私の役目。」

 はぁ、またややこしいのが出て来たよ。

「にゃんだお前、にゃに者?」

「私、エリー師匠の一番弟子、ハイエルフ様の背中は渡さない。」

「ややこしいなもう!」

「にゃ? 一番弟子? (クリスを向いて)二番弟子? 三番弟子だったのか・・・。」

「ん、そうなる。」

「こうにゃったら、下克上にゃぁ!」

 あのさ、どうでも良いけどお風呂で全裸で暴れないでくれる?

「はぁ・・・どうしてそうなるの?」

「ん、大丈夫、負けない。」

 ・・・・ってこらこらぁぁぁぁぁ!!!

「ここでフリージア召喚すな~~!」

 次の瞬間、大浴場は氷の世界に成った・・・

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