レクサス帝国の軍備1
レクサス帝国の軍備1
-MkⅢ-
「エリーさん、そう言えば、以前と少し雰囲気が変わった気がします。」
「だろうね~、ハイエルフに進化しちゃったしさ、しかも私、本体じゃ無くて並列存在って奴なんだよね、だから私はアンタの知ってるエリーであって、あんたの知ってるエリ―じゃ無いのよ。」
「??? ちょっと何言ってんのか判んない。」
「平成令和の頃の某お笑い芸人みたいな言い方すんなw
まぁ、あんまり意味わかんないでしょうね、だからね、私は私の他に後三人いるのよ。」
「は? ますます判んないんですが?」
「あんたの知ってるエリーが本体でぇ、一人目の複製、MkⅡが居て、私が二人目の複製でMkⅢね、で、今、グローリーの方に三体目の私、MkⅣが行ってるのよ。 ちなみにMkⅡは今頃アルファードに潜入する為に暗躍してる筈よ。」
「う~ん・・・ますます混乱するばかりなので、そこはもう良いです。
ちなみにエリーさんは今回我が国を支援する為に来てくれたんですよね?
具体的にはどの様な事をして下さるのでしょうか。」
真剣な表情をしたプリウス君、見れば見るほど男前になったわね・・・
たったの一年半程見なかっただけでこうも変わるもんかね?
以前は未だ子供っぽかったけど、すっかりイケメンの好青年じゃ無いのよ。
ああ、そうか、一年半の間に成人してるんだっけ?
その上皇帝になった責任感とかもあって苦労もしてるけど代りに大人になって来たって所かね?
はっ!? 私とした事が真面目な話中に何考えてんだ?
「そ、そうね、あんたのクリムゾンスパイダーがある訳だし、スパイダーの小型の物でも作って量産する?」
「小型のスパイダーですかぁ・・・ 汎用性も高そうですし良いかも知れませんが、接近戦とかはどうなのですか?」
「なるほど、未だプリウス君は使って無いみたいだけど、実は白兵戦モードってのが有るんだけど知らなかったのね。」
「そんなの有るんですか?」
「ええ、変形して人型になる白兵戦モードってのがあってさ、意外と強いわよ?」
「そうですね、良いかも知れません。
試しに一つ作れますか?」
「ふっふ~ん、まっかせなさーい! 既に試作は出来てるわよ。」
そうなのだ、庭園のラボですでに試作品が完成して居たりするのだ。
1人乗りサイズで、カーゴスペースや居住スペースをバッサリ削減し、オートクッカーをバランス高カロリー食のレーションタイプに限定した簡易版にしたものでコンパクトに纏めて、一度出撃したら3日位は無補給で戦えるような設定にしてある。
実弾は使わず、エーテルリアクターを利用したマナ砲や、スマホで培った疑似魔法を転用したビームガン(光属性魔法)がメインの装備になる。
ナノマシンによる自己修復機能が付いて居るので、補給が必要なのは搭乗者の食糧だけだったりする優れものです。
ボディーカラーはコーティングバリアーの色で変化するのを利用した簡易迷彩が可能。
どう言う事かって言うと、例えば現在部隊が展開して居る場所がジャングルであった場合、タイガーパターンやローデシアパターン、ウッドランドパターンなんかのオーソドックスタイプの迷彩にフィールドとの相性を選択して自動で変化。
岩山とかならロックパターンやアーヴァン、砂漠ならデザートパターンやデザートピンクなんてのもアリよね。
んで、ちゃんとフィールド適応性能に関してもホバーモードを搭載して有るから、巨大な湖なんかがあっても真っすぐ進めちゃう。
切り立った岩山なんかに展開して居ても8本の脚で自由自在なのは当然多脚戦車の優位性が発揮出来る。
1人乗りサイズってどれくらいかって?
例の「タ〇コマ」ほど小さいと火力に難が出るし食品を搭載するスペースが無くなるからアレの倍位、かな?
ああ、そうそう、4機合体する事でドリルアームも実装出来ます。
何でドリルかって、そりゃぁ、私のアニメ知識の中に、ドリルは男のロマンだって言うセリフがあったので、兵士の大半が男性になる以上はこう言うギミック好きよね?好きと言え。
ってな具合で、盛りだくさんな、元の機体のクリムゾンスパイダーよりも、マナ関連技術のおかげで進化しまくった仕様になって居る。
実際に試作機を見せると、スッゲー欲しそうにするプリウス君がいた。
ほら、やっぱりこういうの好きよね、男の子って。
ちなみに、クリムゾンスパイダーの中にはドリルユニット使うのに必要な4機のナノスパイダーが搭載可能なのよ、そう言うサイズに作ったから、キリキリいっぱいで搭載できる。
そしてもう一つ言うと、電脳を使ったリモート接続で4機同時操作も可能だったりするんだけどこれは少し訓練必要かな?
電脳さえ使いこなせれば可能なんだけど、まぁ2機迄は普通に出来ると思うんだ、4機同時は本当に使いこなす必要性は、ある。
これをサポートする為に、クリムゾンスパイダー8号機のOSをアップデートして、これもアニメ知識を実現させちゃった、「イ〇コム」的な技術として、8号機のOSが並行操作をサポートできるシステムにしておこう。
これってさ、そうなのよ、私達、ハイエルフの並列存在って奴と近しい構造のシステムを構築する事に成功したんだよね。
上手くすれば、普通のヒューマンでも、このシステムをフルに拡張して行くと並列存在と同じようなホムンクルスボディーの言わば疑似並列存在を確立できる可能性がある。
未だ試作段階なんだけどね、でも、スパイダーを動かす位なら問題無く出来る筈なんだ、スパイダー自体がAIである程度自分で思考して行動できるからね。
個体単位で指向して行動できるという意味ではホムンクルスでも同じって言うなよ?
生物の思考は無機物の機械仕掛けのスパイダーとは違って、思考の複雑さが半端ねーんだからな?
ニューロン関連は本当に人類最大の謎と言っても過言では無いからね。
ナノスパイダーの大まかなスペックはこちら
ナノスパイダー
最大高:2m20㎝
最大幅:脚部展開時:4m30㎝ ホバーモード時:3m50㎝
最大全長:脚部展開時:5m20㎝ ホバーモード時:4m80㎝
エクステリア:多重衝撃緩和装甲及び、装甲表皮コーティングバリヤー、バリヤー由来簡易光学迷彩、各部自動反撃センサー、高密度魔素砲2門、マナレーザー4門、ホバーユニット
インテリア:全天候型エアコンディショナー、オートクリーナー、パイロット専用ベッド、フルオートクルーズコントロール、戦略型量子演算コンピューター、局地戦闘用AI・スペイド-ジャック、レーションクッカー
やり過ぎ?うん私もそう思う。




