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宇宙戦争時代の科学者、異世界へ転生する【創世の大賢者】  作者: 赤い獅子舞のチャア(実際の人物及び団体とは一切関係ありません)
大戦へ・・・

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遺跡調査

 遺跡調査

 -オリジナル-

 庭園の家に戻ってしっかり食べて良く寝て、翌朝。

 昨日の最終到達点の反重力エンジンルームへと、仮設転移ゲートを使って戻って来た。

 もう暫くは掛かりそうなエーテルリアクターの設営を尻目に、少しでもこの遺跡内部の調査を進めようと言う考えからの行動だ。

 まぁ、正直言って暇だから、が本音だったりするけどね。

 エンジンルーム内には、入った扉以外、他に扉は見られなかったので、バッテリー切れで開きっぱなしになった扉から通路に戻ると、奥へと進んでみる。

 通路の左右に幾つか扉はあるものの、流石にバッテリー切れが否めない様で、何処も開きそうにも無い。

 幸いにも、通路はかなり広めに出来ていて、フェンリルギアや強化装甲でもすれ違いが出来る程度の通路だ、つまりこの通路は歩いて移動するような物では無いと言う事だな。

 それはそれで都合が良い、なんせすさまじい長い通路だからな、暗い事も手伝って先がまるで見えない。

 通路がすこぶる長い事と扉が電力不足で開かない事、そしてフェンリルギアで通路は何処まででも行けそうと言う事は分かったので、エーテルリアクターと魔素エンジンの建造に尽力する事にして、創造ナノマシンのアップデートを図る事にした。相当にピーキーな設定にする必要が有りそうだからラボに戻ってのバージョンアップになる。

「ママ、ちょうさ行く時、マリィも連れてって。」

「危ないかも知れないわよ? どうしても行くの?」

「ドラグライダーで行こうよ、お外に出ないから、ね?」

 うん、いつの間にかドラグライダーの知識まであるとは恐れ入った、しかも私が二回目の調査に当たって強化装甲も持ち出してた事で、ドラグライダーでも侵入可能と判断したらしい。

 元ザインだし既に以前の記憶も復活させて居るのだから賢い事位は判っては居るが、そこ迄に電脳も使い熟して居ると言う事だろう、ホント尊い子だ。

 マリイとっても良い子っ!

 あ、イカンイカン、マリイの事になると脱線しがちだ。

 ナノマシンのバージョンアップに一日費やし、ピーキーな製造速度にしたナノマシンの同時稼働可能個体数限界量であと二日で魔素エンジンシステムが完成する算段だ。

 実に三日程短縮出来た事になる。

 そして、遂に、探索開始当日。

 ドラグライダーに搭乗した私とマリイは、先ずエンジンルームに入る。

 うん、反重力エンジンの両サイドにエーテルリアクターと、リアクターで生成した魔素を使ってこの施設のエネルギーの全てを供給出来る規模の魔素エンジンによるエネルギー供給を実現、この巨大庭園(仮)のエネルギー供給を実現。

 さて、では、起動スイッチを~・・・

「ぽちっとな。」

 お約束の台詞付けて押して見た。

 エーテルリアクター自身はあらかじめナノマシンで起動させてあるので、すでに魔素への加工は行われて居る、そして圧縮時に発生する微量のエネルギーでリアクターの稼働力は確保出来るようになって居る。

 所謂ところの、エーテルリアクターは一度起動すれば停止するまで常に自力で稼働し続ける事が出来る永久機関だったりするんだけど、この世界の技術力水準で、私ならそんな機関が作れることがばれると面倒臭そうなので秘密だ。

 リアクターで大気中から取り込んだエーテルを魔素→マナにまで圧縮、そのマナを魔素エンジンに流し込んで魔素エンジンを起動してエネルギーの抽出を始める。

 すると、このエンジンルームの天井ですら明るくなって来る。

「ママ、これって、ママが作ったの?」

「んっとね、ママが作ったのは、リアクターと魔素エンジンだけよ。」

「じゃあ、誰が作ったの?」

「ん~、ママにも判んないのよ、だからこれから、この建物の中を探検するの。」

「うん、わかった。」

 ん~、物分かりの良い良い子っ!

 親バカって思うだろ? 私もそう思う。(きっぱり)

 ドラグライダーでこの通路を移動して居ると、何だか私の前世の頃を彷彿とさせる。

 手始めに、一つ目に出て来た扉を開けてみる。

 成程、ここは、アレだ、反重力エンジンの調子をチェックする為のモニター室か。

 メインブリッジで操作不能になってもここで出力調整が出来る事になっても居るらしい。

 と、言う事は、この付近はこの機関室関連の部屋が多いのだろう、先に行って見よう。

 エレベーターらしき扉がある。

 試しにこのフロアへと呼んでみる。

 扉が開いて見ると、中は少々狭い感じで、ドラグライダーではギリギリ一杯だったが、入れない事は無さそうだった、ので、そのまま入って見る。

 さて、と、行き先階は数字では無い様だから適当に押して見るしかない。

 とりあえずこの階から一番近いと思われる階に行って見るか。

 戸が開いたので出ようとしたが、この階は通路が狭くなって居てドラグライダーでは少々厳しそうだったので後で探索する事にして次の階へ。

 すると其処は、広い空間。

 ・・・ここは、ドックかな?

 ドラグライダーを徐行させて内部を探索する事にした。

 そこには私が死ぬ直前の前世での最新型から見て4世代ほど前の型の、重力圏でも宇宙空間でも飛行が可能な第18世代戦闘機らしき物が複数機見つかった、が、こんな方の機体は私の記憶にはない。

 どんな技術レベルでどんな武器が開発されて居たのだろう、後でこれもじっくり解体して調べつくしてやろう。

 どうも人型兵器の類は見当たらなかった。

 しかし、この手合いの機体が搭載されて居ると言う事は、これはやはり宇宙船と言う事かな?

 エレベーターに戻って、もう一つフロアを移動。

 すると其処は、どうも居住区のようだ。

 この船では何千、いや、何万と言う人が住んでいたと想像できてしまう。

 ブティックであったのではなかろうかと思われるショウウィンドウのある店舗、飲食店だったのかも知れない良い雰囲気の戸の付いた店舗等が見られる。

 念の為、誰か居ないものかとドラグライダーを降りて散策して見たが、先程迄電力供給されて居なかった場所に人の姿がある筈も無い。

 ただ、経年劣化して居る風な風化した建物は見られない。

 多分、エネルギー供給が始まった事で、自動修復されたのでは無いかと想定される。

 こう言った大型宇宙船などの、所謂居住区等と言う物は、攻撃によって壊される事も少なく無いので、大概の場合、自動修復出来るような機能を取り付ける事が試みられて居る場合が多いのだ。 恐らくこの船もご多分に漏れずそう言う事なのだろう。

 この船がどれだけ巨大なのかが伺える、立派な街並みがここにはある。

 しかも、ビルやマンションなどの高層の建物までが、この空間内にあるのには少し驚きを隠せない。

 マリイも、あまりの光景に目を奪われ、言葉も無く見入っている。

 概ね、これが宇宙船では無いかと言う認識が確立したので、次はブリッジを目指して見ようと思う。

 エレベーターにドラグライダーごと乗り、先ずはドックにドラグライダーを置いてから、先ずは先程ドラグライダーで入れなかったフロアへと移動して見る。

 するとやはりここは、この船のコントロール系の施設の有るフロアでは無いかと想像出来た。

 マリイの手を引き、一応右手には、MkⅢに依頼して打たせてあった私用の刀、『百花繚乱』を握りしめて歩き始めた。

 だがやはり、ここにも何も居ない、生き物が何一つ存在して居なかった。

 だが、同時にブリッジも無く、メンテナンス用のコントロールルーム等ばかりだった。

 だが、また一つ、この内部の事が判った、ロボットによるオートメーション化が僅かながら認められたのだ。

 そしておかげで謎が深まってしまった・・・

 何層かエレベーターで移動して行くと、遂にブリッジらしき空間に辿り着いた、が、その時にはマリイはすっかりおねむだった。

 やはり、あのペンダントはカギになっているらしく、このブリッジの扉が開く瞬間にも、光って居たのだ。

 周囲を見渡せる幾つものモニターが所狭しと並んでおり、その内の一つが、私の空中庭園が上空に浮いている様子を真下から映し出して居た。

 艦長席っぽい所に座ると、左の手すりの前辺りに窪みの付いた台座のような物がある、ここにこの鍵となって居るペンダントを乗せろと言う事だろう、乗せて見る事にした。

 すると、この船全体が起動して行く。

 そして、私の庭園をどうするかの選択肢が、右手の手すりの前辺りにある小さめなモニターに映し出された。

 のだが、その選択肢には・・・

 1.遠隔操作

 2.ドッキング

 3.収容

 収容って・・・と言うか、それ以前に、遠隔操作って出来るのか?

 この船から?

 無理と思うよ?私の庭園の方がすすんだ科学で作られてる位だから。

 向うからは遠隔出来そうだけどな。

 ドッキング?出来るのかなぁ、でもこの位なら可能性はあるか・・・

 やって見ようw

 幸いあっちにはアインが居るから、操作を依頼しておいて、ドッキングシークエンスを開始しつつ指示を飛ばして見た。

 すると、私の庭園がある真下の遺跡の辺りの所にドッキングベイらしき口が開いたのだった、マジかよ・・・

 そしてあっさりドッキングも問題無く終わって、私の庭園のAI,「ゆぐどらしるEx」がこちらのコンピューターに侵入し、完全にどちらからでもこの船のコントロールが可能になったのだった。

 で、ゆぐどらしるの索敵結果だけど、私は船と思ったのだが、これは巨大空中庭園だった。

 海上に出ていたのもほんの一部で、縦横60㎞、高さが150mにもなる円錐型で、超大型、1050㎜の実弾タイプの砲台が80門と、90㎜超電磁砲が22門搭載されており、他に、電磁バリアー機能があると言う巨大要塞だった。

 一体何故こんな物騒な物があんな所に沈んで島となって居たのか、5000年前に一体どのような文明が存在したのか、謎は深まるばかりだ。


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